第3話 曽祖父と曾祖母
「
僕がそうご挨拶すると二人は目を細めて嬉しそうに僕を見ていた。そして、
『まあ、何てしっかりした子なの。本当にマルコの孫なの?』
「母上!」
即座に抗議の声を上げる
「
僕の反論にビックリした顔をする
『ハッハッハッ、これは一本取られたな。マーヤ、君の悪いクセをひ孫が指摘してくれたよ』
『あら、サラシ。私は悪いとは思ってないわよ。コルク、この言い合いはマルコが子供の頃からしている事なの。言ってみれば気心が知れているからこそ、言える冗談なのよ。でも、ご免なさいね。その事を知らない貴方からすれば不快に思ったわね』
「いえ、僕こそご免なさい。知らなかったとはいえ、酷いことを
『もう、本当にウチの家系の子なの? 今までこんなしっかりした子は居なかったわよ』
『それで、私の可愛いひ孫はこんな場所にどんな用事があったのかしら?』
僕は勇気を出して言ってみた。
「僕は
良し、噛まずに言えた。僕が真剣に言ってるのを感じてくれたのか
『う~ん······ アレはサラシが死ぬ原因になった書物だから······ でもサラシの場合は魔力を込めて試してたからだし······ 魔力を込めなければ発動しないから大丈夫だけど······ 研究するなら魔力を込めないと分からない事もあるだろうし······ う~ん······ コルク、一つ私と約束出来るかしら? 成人するまでは書物を見る(読むため)だけの研究にするって。魔力を込めて実験をしないって』
僕は
「はい、
僕はそう宣言したんだ。その宣言を聞いた
『私は中に書かれている文字は何一つ読めなかったんだが、ヤケになって適当に言ったらまぐれ当たりしてな。それが【テンイ】の魔術だったらしくて、行き先なんか決めてなかったから空間に閉じ込められてしまったんだ。その時に言った言葉は覚えてないけど、【いそうころば····】とか言った様に思う。魔力を込めていたからそんな事になってしまったから、コルクは本当に気をつけるんだよ』
そう教えてくれた
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