end.2 老騎士の亡骸

2-1

「このままでは、皆死んでしまいます………!」


 私はゴミ箱だ。


「ああ、姫様」


 皆が私を崇めるのは建前。


「我らをお救い下さい」


 縋りついて、私の身の内にゴミを押し込めるのだ。


「どうか、お救い下さい」


 用が済めば、死ぬまで幽閉の身だ。


「どうか、どうか」


 それでも、私はこの生き方を変える術を持たない。


「我らに、その封じ箱の御力を」


 なぜなら私は、ただのゴミ箱だからだ。


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