【転生令和源氏 第零帖「雲隠」 / 新 雷斗(左京紫子)】
第零帖 「
遠き空に雲がたなびき、紫の
頭上も足元も
「そう、あなたは死んだのです、
光る君……。何とも懐かしい名でわたしを呼ぶものだ。
わたしの愛したあの人は、この
「かの
わたしの魂は未だ
……やはり、そうであろうな。
父を裏切り、義母と契り、不義の子を
「そうではありません、光る君。
時代。時代……とは、なんだ?
「あなたが最愛の
わたしも、あの人も、終わりの知れぬ輪廻の旅を続けているというのか。
教えてくれ、天の声よ。わたしは何処に生まれるのだ。いかにすれば、あの人と逢える?
「
令和……。令和帝の
「そうです。時代があなたを呼んでいます」
最後に教えてくれ。そなたは誰だ……?
「わたくしは、
藤式部……。
「
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