第339話  手数料は保険料


4月5日(光曜日)


アルが移民面談の後にタナウスでバーツと話している頃。三日の夕食から王都別邸に顔見せに来たアルム、クルム、シズク、スフィアはアリアとジョゼットと共に王都見物をしていた。


実はアリアに、光曜日の王都見物に誘われて(移民面接の)予定が入ってると断った。学院に入って最初の休みの王都見物を兄に断られ膨れるアリア。困った俺はこのエルフのお姉ちゃん達に王都を見せてくれない?と頼むとアルムさんもクルムさんも食いついた。たちまちアリアの機嫌が良くなった。


今まではアルも王都を大っぴらに歩けず、俺と食べ物のお店しか回った事が無いアルムとクルム。六人を王都教会の光曜日の喧騒や王城、貴族学院と貴族院、城壁を一望する石作りの尖塔、旧コルアノーブルを現王家が攻めた時に解放奴隷が合流した公園史跡などの王都観光へ執事長が案内してくれる。


アルのPTの四人は一位冒険者(ミスリル級)と言う事で護衛も無しだ。それを聞いたお屋敷の者は耳を疑った。竜を退治して皮を持ち帰るクラスがミスリル級と言うからだ。詳しく聞くとギルドに預けてあるのでその内に王都のオークションに出ると簡単に言われた。


アリアもエルフみたいな綺麗で珍しい人種と一緒に歩いてるだけで鼻が高くなるのは分かる。とても珍しいのは森の引き籠もりだからなのは皆知らない。


そんな訳でアリアとジョゼットとPTの六人は王都見物だ。


・・・・


所は変わってタナウス。


「してショバンニの家はどちらに?」

「見ますか?お城ですよ(笑)」

「え!城を?」


「見に行きましょう(笑)」


シャドが巻いて飛ぶ。


「ここですよ」

「これはまた、味のある・・・」

「実家の居城を持って来られました」


「アル様ー!」

「城の管理人の娘さん、コニーさんです」

「初めまして、コニーです」

「バーツと申します」

「ストイと申します」

「やだ!すごい商会の会長さん達です?」

「お知りでしたか?(笑)」

「ライバル商会を知らねば使用人失格です(笑)」


ALL「(笑)」


「ランジェロさんはもう暮らしてます?」


「一週間ほど引っ越しに掛かりましたが今はご家族と住まれてワールスに通われております」


海ボケ時差があるだろうに(笑)」

「あちらの業務引継ぎしてらっしゃるので」

「え?もう!こちらに開業される?」

「その御準備をされておられるかと」

「だそうですって!(笑)」


「あ!そういう事なら相互通信機をこちらにも渡しておきます、ワールスとの引き継ぎ終えても連絡は必要ですからね、時差があるならなおさら必要です」


相互通信機をコニーさんに渡す。重くない、大きいだけだ。


「これを?主人にお渡ししておきます」

「お願いしますね」


「アル様、ここは傾斜がなだらかで水が豊富、急斜面じゃ無いので父にも負担にならず最高でございます。子供も学校に通わせて頂きありがとうございます」


「いえいえ、そういう国の政策です」

「もう学校まで出来てるのです?」

「読み書きと計算とか、小さいですけどね(笑)」

「それは大したもんですな」


「あ、銀行も見に行きましょう。この国にもあるのですが人口が少なくてそんなにお客がいないのです。今から行くのは実際の伯爵領で運営されている三万人以上が利用している銀行です」


サルーテ銀行の屋上に跳ぶと、ドワーフのおっちゃんがアル様ー!と野太い声で呼ぶ。視たら鍛冶屋のガンズ親方の息子ダロス親方(内装大工)の弟子のロキスと言う人だった。


「ご苦労様です」

「今三階の内装をやってまさぁ」

「はい、後で見せて下さい」

「ごゆっくり」


「銀行はこの下一階です」


「お金持ってたら預けてみると良いですよ(笑)」


バーツさんがサント大銀貨(10万円)を預ける。


「あっち側の窓口でコルアーノ貨幣に出来ます。コルアーノ銀貨何枚と言えば渡してくれますよ」


「コルアーノ銀貨で三枚」(三万円)

「残りはコルアーノ銀貨七枚になります」

三枚手渡される。


二人共目が点だ。


「御子様、手数料がありませんが」

「取って無いですから」

「え!」


「この銀行は伯爵家が月額白金貨一枚で借りられてますから、街の者は無料ですよ」


「・・・」

「領が借りると言う本質は元は民の税ですよ」


窓口は四つ、一個は大量の箱入り貨幣用で大きな台が腰のあたりについている。後の三つは小さなカウンター窓口だ。眺めている間に人足が来て大銅貨五枚と言って受け取って行く。


「まぁ今見た通り銀行も民に受け入れられて使われてる感じです、この街に掛かる人足の費用が伯爵家の領都で預けられ、こちらの銀行で執政官が引き出して日当を払ってる感じですね。お金を運んだり護衛が要らないんです」


「これは凄い!知っていても驚きますな」


「バーツさんがガイドライン立てたんですよ(笑)」


「ですな。機能的な銀行です(笑)」


「それでは、さっきの部屋を見せてもらいますね」

「どうぞ、御子様のご自由に(笑)」


「こんにちはー!」

「アル様!隣が出来てますので見て下さい」

ガンズ親方の息子ダロス親方だ。調度品や設備を取り付けてくれてる大工さんだ。


「取り合えず休憩で!」


小壺を二個渡す。すぐ飲むので空をもらう。


「うわー!独身貴族の家だ!」

「独身の貴族はなかなかいませんぜ(笑)」

「僕みたいな子供しか!(笑)」


「これは凄い!総ドワーフ製ですな」

「調度品を全てドワーフ製品とは・・・」


「木の香りがいいですねぇ」

「そりゃ、俺の仕事じゃねぇですよ(笑)」

「この魔法ランプですよね?」

「なんという美しいランプ、目福ですな」

「使う相手を選びますな。なまなかではとても」

(※中途半端な貴族)


「窓の手すりは如何いかがです?」

「あ!また変わってる!鉢植えが?」

「そうですそうです」


手すりの底が格子の入った棚に加工されている。


「蛇口は親父が最終的にこれを選んでます」


双頭の蛇の口からお湯と水が出る、確かに蛇口だ(笑) ドワーフ親子が二代でボケてるのか?イヤ違う、日本語にしてるからそう思えるだけだ。


見なかった事にした。


「やっぱドワーフはいい仕事するなぁ」棒読みだ。


小壺を二個渡す。さっと弟子のロキスさんが一個持って行く。すぐ飲むので空を回収する。


「ありがとうございました、後はお願いしますね」

「任せて下さい!」


屋上に登ってサルーテを眺めてもらう。現状サルーテで一番高い建物で見晴らしが良い。


「ここ、私のお兄様の子爵領になるんです」

「雄大な自然の領はいいですなぁ・・・」


領境の峠に500m級の低い山並みが見える。


「良い眺めですな、空気も美味い(笑)」

「潮の香とは違い、匂いが森っぽいですな(笑)」


「まぁ、コルアーノはどこもこんな感じですね」


ライナ王国のストイ商会に帰った。

相互通信機の使い方を教えてコアさんを呼び出して1日と16日に軍用魔石の相場を教えてもらう事になった。


・・・・


ストイ商会を出てからバーツさんが思案顔。視ると両替手数料を考えている。


「手数料です?」

「分かりますかな?」

「私はあんまり考えませんでした」

「ほぅ?」


「誰でもお金を保管するのは怖い物です。領主が銀行手数料を払っても保険料と考えたら武官で守ったり護送するよりはるかに安くなります。民の一人一人から使用料を取れば、それはそれで安心料になりませんか?両替商は安心を売ってません。お金を預かってくれないんです。まぁ民から取るなら月大銅貨一枚ぐらいでしょうが、それでも盗まれて全て失うよりは安心かと思いますし。商店なら毎日の売り上げの日銭を預けたら安心できるでしょ?安心を預かるのが銀行と言う感じに考えたら両替商も使いたいと思うのではないですか?」


「なるほど、安心を使用料で売る銀行ですか」


「あの実験で見てもらった通り、預かったお金は瞬間にその場から消えます、盗賊だろうが泥棒だろうが手が出せない預金になります。手数料は安心の保険料と一緒じゃないですか?」


「そう考えると、銀行はあの子爵領の様に全ての民に受け入れられますな」


「両替商って平民じゃ手数料が惜しくて使わないんですよ。コルアーノでは平民の商店使うと割符さいふを書いてお屋敷に取りに来てもらうんです。大きいお金をお釣りで崩すだけで手数料取られちゃうので平民の商店も使いたがらないんです」


「船も同じですよ、現地通貨で両替していたら手数料がすごい。だから取引が宝石になっているのです。隊商の盗賊と同じく、海賊も脅威ですし、時化で沈めば船と代金と商品が海に消え大損害になります。取り合えず商国連合の魔動帆船の入れる主要な港だけでも銀行を置いて見ましょうかな?代金の宝石を持ち歩かなくて良いだけで凄い事なんです」


「まぁ、銀行の理念の大筋は良いとして、両替商との競合の折り合いはどうしましょう?」


「両替商は魔術証文で貸出し金利を取ってます、言われた通り平民や豪商は使っておりません。銀行は担保を軍用魔石で取って貸すので、証文や利率は関係ありません。最悪返さなくてもいいんです。魔石の価値は平均値ですからな、高い国の銀行が売れば逆に儲かるんです。両替商とは競合しても両替手数料だけでしょう(笑)」


「バーツさんが言うなら良かった(笑)」


「両替商が担保を取ってもせいぜい店のある街の土地とか商会そのものが担保の魔術証文です。世の裏側の国の土地まで担保を取りません。あくまで人や商会に対する商売で、国を相手にする規模の両替商もありますが一国単位です。この銀行の様に世の全ての者のお金を扱う両替商は居ませんしね。規模が違うんです」


「まぁ、そうですねぇ(笑)」


「サントとワールスは実質的に私とランジェロが国首ですから民の税で使用料を賄います」


「よろしいです?」


「各地の評議会議員も商人です。民の全てが益を受ける銀行の案なので、すぐに議会も通ると思います」


「銀行用地を押さえて頂ければすぐにでも取り掛かります。用地は馬車が入れた方がいいですか?馬車用なら20m×12mで預け入れも引き出しも馬車で入れます。それと銀行担当者の集合住宅を二階に作らせて下さい」


「わかりました、まずワールスとサントとハムナイで捜してみましょう」


「御子様。神聖国は貴族の屋敷をまだ売ってますか?」


「え!最近神聖国に顔出してないです(笑)」

「聞いてみてもらえませんか?」

「神教国の家です?」


「そうです、帝国建築が気に入りまして(笑)」


あ!帝国建築か。違うのならタナウスに城も屋敷もあるがそっちが良いなら入れ知恵してもしょうがない。


「そんじゃ行きましょう(笑)」


大教会の財務部に顔を出す。一年前に旧教会から、新教会に職務部署は引っ越しした。元の教会をもらって以来だ。


「こんにちはー」

「御子様!お久ぶりです」


「帝国建築のお屋敷はまだ売ってますか?サントの議長、バーツさんが物件を見たいそうです」


「皇帝の居城の!その節はお世話になりました」

「いえいえ、満足する買い物でした(笑)」

「それは良かった。売り物はこれですな」


懐かしい冊子が出て来た。


「これ持って見に行きましょう、調度品付きです」

「大きい物から見させてください」

「はい」


----


バーツさんは一番大きな伯爵邸をお買い上げになった。内覧の段階で窓を開けてクリーンで粉を追い払って綺麗にした。調度品には布が掛けてあって日焼けも最低限だ。帝国建築の耽美たんびぜいを尽くした邸宅は別荘を買ったロスレーン家でもお爺様達を驚かせた。


「どこに置きますか?好きに置けますよ」

「宮殿の横の大山脈を背にお願いします」

横と言っても2km以上横だ(笑)


「ラムール会長もこの辺に来そう(笑)」

「ここは各国の政務官の駐在エリアですよね?」

「そうです、分かりますか?」

「街中とは違い道幅も敷地も余裕ありますからな」


「余裕あっても駐在公館大使館用の区画を六つも取る城や伯爵邸は思ってもいませんでしたよ(笑) お二人とも国主ですが私邸ですよ?駐在公館大使館区画の六倍の敷地!(笑)」


「神教国の外相ならこれぐらいは要るでしょう」

「イヤイヤ、これは大き過ぎですよ!(笑)」

「それでは神教国を大きく致しますかな(笑)」

「よろしくお願いします(笑)」


言いながらも伯爵邸をスッと置きアンカーを打っておいた。


「こんな感じ?厩舎と馬車の車庫はどの辺に?」


「そうですな。馬車の車庫は横に、厩舎は裏に願います。庭師、馬丁達の居宅は車庫の並びにお願い致します」


言われたとおりにポンポン置いて行く。


「皇帝の居城や世界樹の時もそうでしたが驚く魔法ですな。今では調度品も全て付いている。サントの議員も別荘含めて買う訳だ。ランジェロ会頭にも教えてやればよかった。引っ越しなど必要無かったろうに(笑)」


「そういえば屋敷売ってるのは知りませんよね」

「教えがてらに自慢しておきます(笑)」 


邸宅を置いて遠目に見て二人で驚く。


「なんか、凄いですね・・・」

「これは・・・ちょっと凄いですね(笑)」

「タナウスでは目立ちますねぇ(笑)」

「神聖国では街に溶け込むのに浮きますな(笑)」


そういえばクランの宿舎を置いた時も違う大陸の建物だと馴染まず浮きまくってた。姫路城の庭に吉野家ぐらい浮く。通天閣の庭には似合っても場所がミスマッチはあるのだ。


「それでは転移装置と相互通信機を置きましょう」


「執務室の横の応接に願います」


「この転移装置は移動できるので引っ越しの時は移動してもらって、玄関に置いても良いですよ」


「そうですな(笑)」

「これがキーで、魔力を込めたらサントです」

「これで転移装置に触れたらいいのですね」

「そうですね、多人数ならサークル内で跳べます」


「あ!店舗はタナウスにあるのであげますよ?」

「え?」

「よりどりみどり、好きな奴あげます(笑)」

「え?」

「その時に必要になったら言って下さい。色々選んで好きなのを空き地に置けば店になります」


「・・・」



・・・・


4月6日(風曜日)


王都別邸で5時に起きるとまだ慣れないので洗面を目で探してしまう。顔を洗って歯を磨いてるとコアさんとニウさんが横の部屋から当たり前に世話を焼きに来てくれる。別邸で割り振られた俺の専用部屋は、横にメイド用と執事用の部屋が付く客間の一番奥の部屋になった。大魔法を俺が使うからだ。


コアさんが今日は面接ですと言う。昨日やったのに?・・・少し考えてクランの面接だと気が付いた。俺もクラン忘れてるとは大概たいがいだ。コアさん達に別邸は任せて俺だけ冒険号に跳んだ。


6時30分まで冒険号でリルを振り回してクランの管理棟に飛ぶ。一月が経って兄:ブラス(12) 妹:アマリ(8)の兄妹とカレンとリナスのその後を見るには丁度良かった。テズ教の尻ぬぐいの骨休めに丁度良い心のオアシスだ(笑)


視て驚いた、何とカレンがクランハウスの上に寄宿するのをリナスが大反対。正式な使用人になっても許さないと言った。その母のラーナも大反対。リナスとレイニーが結婚するからと同居のカレンを追いだしたら恥ずかしくてクランに顔向けできないと言っている。それは新婚生活に邪魔と追い出す方向に邪推じゃすいされると必死の大反対だった。


しかも俺は、カレンもいつか好きな人と結婚するんだからリナスに結婚生活を聞いて勉強しろとカレンに吹き込んでる。余計なお世話かも知れないがカレンがリズみたいにネンネにならないように配慮してるのだ。カレンが真面目にリナスに聞くたびにリナスが慌てふためくのが視えて面白い。


ラーナはとにかく世話を焼く子供を側に置きたい一心の大反対だ(笑) レイニーはもう一緒に食卓を囲む家族なんだから家から出なくていいと言う。


お前、良い家にもらわれたなぁ。クランハウスで事務のお姉さん達と暮らすアマリが可哀想になって来た。


でもアマリの生活も良かった。食べきれない雷鳴食堂の朝食の残りをお昼に食べて、晩は雷鳴食堂でブラスとアマリ、たまに仲良くなった七位の奴らと食っている。食べきれない夕食は兄のブラスに食べてもらってた。


ブラスも一食銅貨3枚から四枚の日替わりなら、晩に一食食えてるみたいだな。三千人から寄宿してる雷鳴では平均値的に一日銅貨六枚から七枚(6~700円)稼いでる筈だ。ブラスみたいな初心者は三枚から四枚(3~400円)だろうな(笑)


7位は大銅貨五枚から六枚の仕事(薪割り、皿洗い、馬糞掃除、樹の剪定、どぶ攫い、家畜のえさやり、大工の手伝い、ゴミ穴掘り、粉ひき小屋の粉運び、倉庫番)の各種お手伝いだから上手く依頼票が取れたら月に銀貨六枚にはなるかもな。実際には依頼表が取れない日があるから難しいけど食えてるならいい。


今日も二十人ぐらい集まってるな・・・と見ていたら。面接に集まってるPTに二刀流が居た。剣を二本下げている六位の魔鉄級だ。視たら噴いた!この世にも中二病いた(笑)


時間見たら6時45分。


俺は平民服に帯剣に着替えて、吸い寄せられる様にそいつのPTの後ろにわざわざ並んだ。俺は15歳だが12歳で冒険者になりました風を装う。相手は13歳で俺より大きい。


「お兄ちゃん二刀流なの?」

「おぉ!そうよ!二刀は珍しいか?」

「うん、剣の二刀流なんて初めて見た」

「だろ?」

「ちょっと使ってみてくれない?」

「バカ!こんな所で剣が抜けるか。面接前だぞ」

「あ!そうか・・・見たかったなぁ」

(教えてやる、片っぽは使えねぇ)


正直だった。


(え?)

(振れる訳ねぇだろうが!(笑))

(うん、重いよねぇ)

「大事な時しか抜かねぇ、一本で十分だ」

(二本持ってたらカッコイイだろ?)

(うん!斥候になれば二刀恩寵が付くらしいよ)

(本当か、ありがとう!斥候になる)


リナスがハウスの外まで俺を捜しに来て、並ぶ俺を見て固まる。固まった後に笑いをこらえて事務所に引っ込んだ。面接者がメンバー加入希望者の列に冒険者の恰好で並んでるのだ。


「あ!面接今からかな?お姉さんが出て来た」

「お!そろそろ始まるかもな?」


中二が目を逸らした隙に応接に跳んだ。横に座るイコアさんはシレっとしている。


変な素行のマスターをイコアさんに報告しようと応接に入って来たリナス。俺を見て驚くと共に大ウケだった。俺はとても満足だ、そういう笑いが日常に無いといけない。


パッと着替えた貴族服で面接に臨んだ。希望者の皆に宣誓の儀をしてやり、最初は教官に付いて歩けと𠮟咤しったした。中二は面接前まで俺をキョロキョロ探していたが、PTの目の前にいる貴族服の俺とイコアさんに緊張して気が付かず、目を合わせてやったら慌ててらした。


モテるといいね。それ女子に嘘がバレるとバカにされ方もひどいぞ(笑) たぎる気持ちは分かるからそっとしておいた。



うちは食えるようにするためのクランだ。ダンジョンへは行かない。ただし二刀はダンジョン行かなくても取れる有益なスキルだ。教官に斥候を聞いてナイフの格闘術を磨きな。


エールを送りながらイコアさんの集会を後にした。


昼は皇帝陛下が一緒に取ろうとの伝言があった。


メルデス7時>ハーヴェス12時


テズ教の後始末にハーヴェス帝国に跳んだ。




次回 340話  心優しきパリピ王

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               思預しよ

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