第316話 預かりサービス
1月25日の朝7時。ロスレーン。
ロスレーン家に王都行きのお見送りに来た。
アリアが貴族学院入学となると妹に学歴で負けてピクピク来るものがある。俺が今年16歳だからアリアが3つ違いなら13歳。学院に行く事もあって何故か齢まで追い抜かされた気がした。(12月生まれなのでまだなってない)
供回りはミリス男爵家の三女でジョゼット・ミリスと聞いてはいたが来ていない。当人は一緒に遊んで顔見知りと言うが入学式に学院集合という。うちのメイドに来ないのは聞いてたが何それ?と聞いてみると一緒に王都へ行くどころでは無いらしい。魔法科に行く子女が水魔法しか出来ませんでは話にならないので王都行きギリギリまで男爵妃が特訓するみたいだ。その子大丈夫か?(男爵(3位)は謁見が最後尾)
お見送りと言っても食堂で話すだけで外には出ない。少なくとも影武者が帰って来るまで外に顔を出さない。八百屋の行商に化けるとかは別だ(笑)
顔を出さない事がヒルスン兄様の良縁を連れて来るかも知んない。成長した時の俺狙いとハルバス公が考えるなら、廃嫡の三男が居なきゃ縁談の進めようがないのだ。雲隠れして時間を潰せば王家か公爵家かは知らないが俺のお相手候補も婚期を逃すから自然にどこかに落ち着くだろ。
俺としては今を時めくサルーテ子爵に内定のヒルスン兄様は大当たりだと思っている。貴族の長男にもれなく付いて来る大貴族の親が居ないのだ。同居しなくていいのだ、お嫁さんになる人に取ったら最上級の5つ星、A5ランクの霜降りだ。
ヒルスン兄様は学院の貴族科出て貴族院の文官で叙爵されても元々がガキ大将気質だ、グレンツお兄様が騎士科に行ったから貴族科に行ったに過ぎない。アランお父様に似て知将タイプのガキ大将だから文官もイケる。
当たり障りのない挨拶の後、早速お爺様に言われた。
「サルーテで派手にやったそうじゃのう?」
「何か聞こえました?」
「サルーテから報告があったわ(笑)」
「侯爵家の委任状の通りに致しました。人手不足のサルーテで仕事を回してサルーテで喜んで働いてます」
「大丈夫なのかい?アル」
「何が大丈夫です?元締めが冒険者に殴られた噂まで私は知りませんよ。元締めが連れてた子分が田舎の冒険者に
「お主、どの口が言う(笑)」
「ベークスの元締めが委任状で仕事を得た件と冒険者に殴られた件は別件です。平民同士の喧嘩まで知りませんよ。噂がどこかで引っ付いちゃって困ったもんです(笑)」
「報告とずいぶん違うのう(笑)」
「イヤ、ホント。野次馬の報告は当てになりませんよ。廃嫡の三男は領に居ないのに見間違いも
「なについでに俺の名を出す!(笑)」
「委任状どころか侯爵家でも殴りそうです(笑)」
「バカ!何言ってる、出来るか!」
「お爺様の血を引くとああなると報告されてます」
「バカもん!何を言うか!修正しておく(笑)」
「まぁ貴族が平民の喧嘩を気にしてはダメですね(笑)」
「しかしアル、凄い技を見せたんだって?(笑)」
「知りませんよ!何言ってんです?」
「この国で最初に食らうのはお前だ!って奴だよ」
「そんな技はお兄様が見せたんでしょう?」
「アル!お前何でも俺にしやがって!(笑)」
「お兄様は暴れ回ってたから(笑)」
「はぁ?何の話だ」
「暴れん坊は
ALL「(笑)」
「今回のは全部お前だろ!(笑)」
「私はお父様似と言われますから、お爺様から噂が修正されると皆が『お兄様なら確かに!』と納得します」
「お前がやったと言いふらしてやる」
「お爺様が修正すると言いふら・・・」
「冒険者に絡んだ所を修正するんじゃ!わざわざ伯爵家の者が殴ったとなんで修正する!(笑)」
「それみろ!(笑)」
兄弟の言い争いに家族も笑ってるが、特にフラウ姉さまがお腹をよじって大笑いしてる。
「僕は知りませんよ、廃嫡の弟は他国です」
「俺の目の前に居るぞ!」
「居るフリをしてるだけです」
「何だそれ?(笑)」
「何よそれ!(笑)」二人のハーモニー。
「二人共もう良い!(笑)」
「アルよ。シュミッツが話があるそうだ」
「そう言えばいませんね?」
「そろそろ騎士団も来る頃じゃ、色々忙しいわ」
「あぁ!用意してるのです?」
「うむ、茶を飲んでおれば
使用人の食事時間になるとシュミッツがキッチリ来た。
「アル様、おはようございます」
「シュミッツ、何か話って聞いたけど?」
「サルーテに置いてある屋敷で行う預かりサービスですが、あれは帳簿も何も無く預かれるものなのですか?」
ゲッ!そりゃそうだ・・・。
「あれねぇ、聖教国セントフォールの伝手で神教国タナウスって宗教国があるのよ、そこの財務部の文官借りて来てるの。算術、財務と政務系の恩寵と魔法でやってるみたいなの」
「なんと!聖教国
「なんかあった?」
「仕組みを聞けば領地でも出来るかと思い」
「恩寵絡みだからなぁ・・・」
「不思議に思ってましたが納得しました、恩寵絡みなら無理です。よろしければサルーテ領が出来るまででも結構です、ロスレーンに預かりサービスを頼む事は出来ないでしょうか?」
「ロスレーンに預かりサービスを頼めばいいの?」
「是非サルーテにも。マジックバッグであの様に管理が出来るなら領に集まる莫大な資金管理に人員は要らなくなります」
「一応、預け入れと引き出し記録が出るのか聞いておくよ、領の資金管理だと入金、出金で突き合わせたいでしょ?」
「それはありがたい、あの様な業務ですから間違いなく出るでしょうな。国中から集まった莫大な資金をロスレーンで細かくしてサルーテで支払うのも人員が大変なのです。サルーテで細かい賃金を一括で預かって貰えるなら何往復も運ばなくて済みます」
「あ!そういう事ね、お願いしてみるよ」
「武官を張り付けるより安くお願いしたいですな」
「ロスレーン家の資金管理ならどれぐらいが相場?」
「現在武官40人で警護。サルーテの往復に20名。各地から流れ込む代金の確認と金貨を銀貨に細かく仕分けし帳簿に付け計算する執政官の作業で月に白金貨3枚(6000万円)でしょうか?」
「本当に!なんでそんなに?」
「
「それって固定費で俸給なのでは?」
「執政官も単純作業で効率の悪い貨幣の計算は大変なのです。何よりも武官を立たせておくなど勿体無く、同じ力仕事など人足の四倍は働けますぞ。動かせば鍛錬になり屈強となり、人足より安上がりとなります。」
「そこに武官いますよ!」
「アル!お前も10位の武官だ!俺の下で使ってやる」
「アッ!」俺も武官だった。
ALL「(笑)」
「取り合えず聞いてみるね」
「お願いします」
「いい返事だったら各街にも欲しい?」
「一度運用してからの話かと(笑)」
「あ!そうだね(笑)」
「そっちの話は良いか?今回も相互通信機はアランが持って行く。王都を去るまでの間、街路灯の発注があればアルに連絡が行くので頼むぞ」
「はい。都合を付けて早めに設置します」
「そうしてくれ、王都で資材を計算し先方に渡す」
お爺様達は大名行列で王都に向かった。
・・・・
ロスレーンの9時にカラム王国に帰ると14時だ。
最近は街を歩いても、食事を取っても街の人から神託の話をされなくなった。まぁ
ローテーションの様に執政官事務所、港湾施設、ギルド近辺、商店街を巡回して土産物を物色して回る毎日だ。その中でも俺は冒険者ギルドの職員に不満や新天地への興味を聞いて回るが良い返事がない。最近はみんなが神の国を説いてお布施を取りに来たと警戒しやがってスススッ!とカウンター奥へ逃げて行く。それはまるで磯のカニが岩の隙間に逃げて行く様だ。俺ほど神に近い人いないのに!みんな逃げて行くよ。
やっぱ下心あるとダメね(笑)
俺は神の使徒かも知れんが、みんな世間にスレて宗教やお布施に対する防御力がハンパ無く高い。
話を聞いてくれず手持ち無沙汰、そして土産物を物色する。
あ!宿の美味しい干物が売店にある!
視るとギルド職員が手間暇かけて作ってた。さばいて洗って干して、何度も塩水に漬けて水気を取りながら干して行く。高い訳だよ、美味しいから買うか。
これ観測以前に野営の時にいい。美味しい保存食だしイイ感じ。並んでる干物を師匠と導師にも買った。あーあ、こういう技術持った人がタナウス来てくれないかなぁ。
(アルが土産物を買うとお布施取りに来てお布施を置いて行ったとギルド嬢が笑うほど来ている)
ふと気が付くとギルド入り口に誰か立ってる。見ると犬獣人の兄弟が二人手を
ふと目を
両親が帰らず一年以上、念のためにやってみた。浜まで出て船が一杯並ぶ岸壁の陰で飛空艇を出し、そのまま高空まで跳んだ。
両親は視界に入らない海の向こうに反応があった。あはは!生きてる!生きてるよー!ばんざーい!
2月1日の誘拐解禁を待つまでもない。迎えに行ってやった。
赤道直下のワールス商圏、交易船の中継地アバ島の山奥で隷属の首輪を付けて生きていた。病気なら死ねと言う劣悪な砂金の採掘場だった。全員獣人という異様さだ、人間では体力的に保たないと獣人オンリーの過酷な現場になっている。管理者を見ると大陸の領主が統治国アバから土地の自治権を買って奴隷を送り込んでいる。
(統治国:交易中継港の街だけで統治を名乗る未開国)
飛空艇を山に置き仕舞う。そのまま奴隷の働く真ん中に跳んで病気の者から死にかけの者まで全ての奴隷を奪った。熱帯の皮膚病に感染して虫の息の者が30名ほど居た。そのままナノに連絡して神教国マリンの街に跳ぶ。
両親のいる砂金鉱山の現場には370名の奴隷が居た。ほとんどが略取奴隷だ。海賊船に鹵獲された交易船の獣人が奴隷船に売られてここに来てる。
貴族家から直接送られた犯罪奴隷は飯炊きなどの世話する者も含めて置いて行く。犯した罪の対価なら仕方が無い。
前回と全く同じ扱いで俺が隷属してから隷属の首輪を外す。一番時代遅れのリノバールスで惨劇起こしたタイプの首輪だよ。まぁ奴隷商から売られたり犯罪奴隷だから恨みも薄いか?その分安い雑な首輪なんだろうな。ナノが
もう奴隷の人生を視過ぎて麻痺していた、捕まって奴隷商に売られたら終わる世界。奴隷が普通に根差す世界と言うのが良く分かった。かと言って現行の奴隷制度を叩き壊して良い理由にならない。
今回の砂金鉱山は余りに力技過ぎて無理があった。俺の思い付きで大貴族の収入源が一カ所無くなったに等しい。伯爵家だって収入を当てにしてる筈だ。
何も貴族に甘い話でも何でもない。
俺はロスレーン家の金の流れを知っている。岩塩鉱山と銅鉱山を持って別荘さえ持って無かった。銅鉱山は元々ハプシレーン家の物だし、豪族時代には戦費が多かった領なので危機に関する備えと質実剛健主義で華美な装飾品に目もくれ無い。民へのサービスを考えないと人口が増えないので交易路の整備や道中の橋や村の井戸や用水に公共投資するロスレーン領なのだ。
それは投資がすぐにリターンで帰って来る投資では無い。人口が増えて初めてリターンするのだ。口では大貴族と言いながら己の土台となる領地を収入で着実に育てていた。
いかに大貴族だって毎月入る収入を当てにしていない訳が無い。アルが奴隷の生活の
もう少し神教国が大きくなって影響力が無いと家畜同様の扱いで富を生み出す奴隷産業を改善できない。
俺はまだ15歳だ、奴隷問題は大き過ぎる。焦るな!まだ答えが出せない以上は目の前の事だけ集中して行け。
・・・・
その夜シュミッツから言われた銀行の構想をシスターと交感会話で練った。交易路の構想は神教国が出来るまでの案件だが、この銀行案は街ですぐに始められる点で非常に小回りが利いた。
どうせハーヴェス艦隊が来るまでカラムは暇だしな。明日から30日まで四日あるから冒険号でシミュレーションするのも良いかもな。
・・・・
1月26日。
カラム王国の件を教会のエルダー大司教。ハーヴェスの件を派遣の審問官。ハーヴェス艦隊をコアさんに任せて、冒険号でコアさん、ニウさんと銀行の具体案と実証試験の策定。
・座標Aと座標Bの入金を座標Cで取り出せる。
・座標点を観測後、座標点同士のジャンプが可能。
・各国通貨の価値基準が揃えば外貨両替可能
・海の商人をルーツとする88%金貨を基準にする。
・軍用魔石は担保価値の変動制。
※軍用魔石の相場で外貨両替可能。
・換金用宝石は現行の金貨交換基準で外貨両替可能。
※換金用宝石は3種の小~大球、大球でパチンコ玉大。とても固く傷つかないルビー(赤)・サファイア(青)が用いられる。小球(1.5カラット)は0.3gだ、金貨1枚26gとすると仮に価値が同じなら1/90の重さになる。
・属性魔石の換金はしない。担保価値は無いとする。
こんなディテール?と煮詰めて豪商ラムール会長の所へ跳んだ。
「あれ?御子様!」
応接の掃除をしていた老メイドさんが驚いた。
「会長居ます?」
「港の会議所へお坊ちゃんと向かわれました」
「そんじゃ、行って来るね」
「行ってらっしゃいまし」
港のラムール商会の事務所を訪ねても居なかった。追視するとこちらに向かってる、あと15分て所だ。会議所の用事を見てみるとハムナイの岸壁使用権の会合でシャンシャン総会だ(笑) 使用実績が落ちてる岸壁と倉庫を2棟譲るとか決まってる会議。ラムール商会の凄い権力を垣間見る大人の会議だ。
シャンシャン総会が終わるまで港を見て回った。国の利用岸壁は軍船が泊まって衛士が立ってる。タナウスの何十倍?うち交易船来ないからなぁ。軍船も無いし。色々無くて自信が無くなるわ。
あ!ハムナイなら魚とか
船の事は知らなかったけど魔動帆船が岸壁に付くと岸壁使用料や補給する水、食料を取り扱う商会の稼ぎ時。補給関係の商会がものすごく多い。まぁ当然なんだけど・・・映画だと船が着いてロープ取って主人公が降りて終わりだけど船が着いたり出たりって凄い労務があるんだよ。
岸壁使用料を徴取するのは門の守備隊と一緒にいる徴税官と同じだな。船の大きさと積荷で税が決まって、領や国の発注分は免税になったり減税計算もすんのよ、そして一日当たり幾らって加算して出航日に取引商会か船を持ってる商会に請求が行く。
船の
視て初めて知ったよ。豪商の話だけで世界を見たと思ったら大間違いだ(笑)
多重視点で視ながら、並列思考で波動螺旋拳の型を海に向かってやってると岸壁使用の会合も終わったみたい。この港だけで42商会が出席してた。
目当てのラムール会長が出て来るのをゲット。
「ラムール会長!」
子供が駆け寄ると周りの目が向く。
「これは、御子様、何か御用ですかな?」
「聞いて欲しい事があるのですが、時間もらえませんか?」
「構いません。ジスク、昼からはお前が掛かれ」
「はい、会長」
「忙しかったです?」
「なぁに、御子様よりは忙しくないですな(笑)」
・・・・
馬車の中、30分ほどの道中に銀行の構想を話し、会長からの質問は銀行を主催する国としての財政的根拠の話に移って行った。
「それなら、神教国の通貨の準備金は?」
「あ!見てもらった方が早いと思うのですが」
「見ましょうかな」
「跳びますね?立って下さい」
シャドが巻いてタナウスの大倉庫へ跳んだ。
ライトボールをポイポイと大倉庫に付けて行く。
「・・・」
「これだけですが」
会長の前に山の向こうがどうなってるか分からない程の貨幣が積み上げられていた。東京ドームの正面ゲートに居てはドーム全体を見渡せない。
「こっちは純金です、
休憩用に置いてある机と椅子に会長を座らせる。
「どう思います、行けます?」
「思うも何も、こんな量の黄金を初めて見ましたぞ」
「これが、神教国の通貨です」
神教国通貨
小銅貨4g(50円)、銅貨8g(100円)、大銅貨16g(1000円)、小銀貨4g(5000円)、銀貨8g(1万円)、大銀貨16g(10万円)、小金貨5.2g(20万)、半金貨13g(50万)、金貨26g(100万)、大金貨52g(200万円)、小白金貨15g(1000万)、白金貨30g(2000万)
会長が一枚一枚手に取って眺めている。
「双竜の
「はい、凝り過ぎてます?」
「いや、良い竜のレリーフですな(笑)」
「他国に恥ずかしくなかったら良いです(笑)」
「この数字は何ですかな?」
「通貨単位です。これが50ですから2枚で100=銅貨1枚」
「KとMは?」
「Kは1000=10の3乗とMは1000000=10の6乗の単位ですね、双竜の真ん中に小白金貨は10M、白金貨は20M、裏の紋章の周りも見て下さい」
「紋章側には神教国20,000,000と書かれてますな」
「そっちは字が小さいので数えにくいですが」
「ふむ・・・文句ない出来ですな」
「金貨は88%の含有量です」
「ワールスとサントと同じとは考えましたな(笑)」
「イエ!コルアーノだって同じですからね(笑)」
「そうか!セイルスも海の民の流れでしたな」
「話を詰める価値はありますよね?」
「貨幣の裏付けがあるのは分かりました」
「それでは、お昼に美味しい物食べませんか?」
「良いですな」
「会長が普段食べない物を出そうかな(笑)」
「それは楽しみ!」
「庶民の食べ物ですよ?(笑)」
「庶民なら良い、若い時は戦場でした(笑)」
「戦場?」
「さよう、注文の武具を届けると、幕舎に呼ばれましてな。倒れた馬の肉を焼いておる中で兵と並んで食べましたな。儂らは解体された馬の蹄鉄まで剥がして持って帰りました。帰りの荷馬車には鹵獲品を買い取ったり、打ち捨ててある敵兵の武具を剥ぎ取って川で血を洗い流したりしましたな(笑)」
「へー!」
「今はそこまで泥臭い戦場はハムナイだけでしょうな、どこも大砲で吹き飛ばしますわい(笑)」
「内陸は何処もそうですよ。魔法の後の白兵戦です」
「魔法が大砲に変わると戦が変わります」
この人も叩き上げからの筋金入りだった。
次回 317話 大判焼き屋のベガ
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