第240話  ナレスの三銃士



聖教国の教義の解説なのか説法なのか分からんが前半一時間四十分、休憩を挟んで後半二時間の講演は終わった。終わった後はもみくちゃに握手を求められ司教に感激の嵐をぶつけられ、お帰りになる皆様を見送って部屋に帰って来たら十七時半だ。


朝の鍛錬でコアとニウに話をしたのがフラグだろうなぁ。十七時半は外がもう真っ暗、何も出来ない(笑) 


あーあ!一日潰した・・・と、窓辺に寄って街を見たら明るかった。あ!街路灯付けたんだった。慌てて冒険服に着替えたらノックと共にリズがドアを開けた。ギャー!バレる!すぐに部屋に引きずり込んだ。


「リズ、外に遊びに行くけど来る?」

「今からですか!」メチャクチャ驚いてる。


「うん、一日つぶれて勿体もったいなくってさぁ」


「良いお話でした!」パッとはな

「ありがとう!それじゃ行って来るね」

「はい、お気をつけて!」


そのままコアとニウに晩餐ばんさんまで遊んで来ると投げ捨てて跳んだ。


やっぱ街灯有るから人も歩いてるや!わーい。

毎日出し物が変わる劇が見たくて大店おおだなまで走る。外の看板に三銃士とあるのをチラ見て駆け込むと待合にお客は誰も居ない。終わっちゃったかなとキョロキョロすると芋のスープを売ってるおばちゃんが、最後の幕が十八時から有るよと教えてくれた。劇団員は休憩中で裏でひっくり返ってると言う。朝から一日やってたらひっくり返るわな(笑)


人形劇は見た事あるし、文化祭の様な劇でもない。本当に剣で軽業を見せて戦うシーンがあったり、抱きしめてキスシーンもある演劇だ。俺は日本でお芝居など見た事無いから昨日の映画見たなーって感覚が忘れられずに来ちゃった。それだけ物語に入り込んだって事ね、けがれの戦い方もちゃんと文献通りだった。劇団員が歴史文献を読んでシーンをイメージするからその情景が演者それぞれのイメージとして入り込んでくるの。



舞台の裏をのぞきに行った。

降りた幕をちょろっと上げると六人ぐらいがグテーとして一人がメイク直して五人ぐらいがお茶してた。


「僕、覗いちゃダメだよ(笑)」お姉さんが言う。

「十八時から観ます、頑張ってください」

「お!昨日見に来てた坊主だな」横のおじさん。

「そうです。最後に間に合って良かったです(笑)」

「いい服着てるもんな、毎日来てくれよ」

「あのこれ、差し入れです」


きな粉団子と中壺を出す。


「おうおう!ファンが出来ちまったぞ!」

「え!ホントかよ、腹減ってたんだよ」

皆がたちまち寄って来る。


「十八時から頑張ってください」

「よし、分かった。待ってなよ!」

「うわー!ありがてぇなぁ」

「これ、上物だぞ」


すでに皆が壺からコップに分けてた。


待合室に帰ると、それでもお客が九人集まってた。

俺と一緒に舞台袖から出て来た看板持ったおじさんが十五分前に客引きに出て行くと席の案内や料金係のおじさんも出て来た。どうせお客も少ないからと一番前の真ん中の樽席にしてくれた。樽の座布団に腰掛けると舞台が近すぎる。アルが座ると演者を見上げて首が辛い。中列の真ん中の樽席に変えて貰った。


開演直前にお客が連続して入り、二十人ぐらいが座った。昨日の満席と違って圧迫感が全然違う、気分良くゆったりと開演を待った。



幕が開くとそこは森だった。まだ豪族同士が争う時代、ナレスに伝わる三銃士の話だった。


剣と弓と鎗の三銃士は当時は冒険者PTのマリン、テルー、トレイの三人。三人が森の街道を歩いてると馬車が襲われている。助けに入ったらそれはこの国の姫の馬車だった。


姫の国は突然隣国りんごく侵略しんりゃくされナレスに輿入れする約定のある姫が敵中突破し、ナレスの王太子殿下に援軍を求める馬車だった。


それは結婚相手に縋るしかない国の状況を物語っていた。


追っ手に追われながら森を抜ける街道でとうとう捕捉されて襲われたのだ。騎士が稼いだ時間を使って三人はからくも王女を助け出したが、馬車は横倒しとなり、森の奥では松明をいた追手が迫る。


生き残った三人の侍女は追っ手をくために王女のドレスを身に付け森をバラバラに逃げた。王女は助けてくれた冒険者三人を雇ってナレスに逃避行する。森の中で敵に囲まれても知恵で切り抜ける一行。


「ガシャーン!」


席の後ろで凄い音がして劇が止まった。

劇に入り込んでいたアルも一瞬で戻って来た。


客同士が喧嘩していた。


「えー!何やってんのよ!」と怒れて視たら確信犯だった。


確信犯を視た瞬間キレた!


ふざけんな、手前ぇら。楽しんでる劇を潰しやがって。(まだ潰してない)いい度胸だ、俺が相手になってやる!


席(二十リッターの中樽)をまたいで近付くと腹パン二発の往復ビンタのビビ!で眠らせた。暗いと何でもやれるな(笑)


席に戻って言う。

「うるさいのは静かにしました」


劇はすぐに始まった。酔っ払い対応で慣れていた。


ナレス国境へ向かう街道に手が回り、城砦への道には検問が敷かれている。三人は小舟を手に入れ王女を乗せ川をさかのぼろうとする。剣のマリンが不貞腐れて文句を言った、身を切る程川が冷たいのだ。マリンは膝まで水に入れてからやってらんねえと川を出た。弓のテルーは二人の顔を見た後、すまねぇなとトレイに断り川を出た。


槍のトレイは二人に文句を言わず肩まで川に入った。王女を船に伏せさせて自分は川底を歩いて船を押して検問地帯を突破するのだ。


トレイは国境の近くで船を小さな桟橋に寄せ王女を陸に上げた。


しかし、トレイは頑張っても桟橋に上がれない。身体が言う事を聞かない程凍えていたのだ。(これ低体温症だぞとアルは思う)


そこにマリンとテルーが狩人を装いうさぎの獲物を担いで現れた。こんな所に物乞ものごいが浮いてるぞ。震えて手を伸ばすトレイに馬鹿正直は損だよな。王女にれると辛いねぇ。とキツイ冗談を浴びせながら桟橋に引き上げてやる。


なんか後ろで揉めてる気配なので視たら 違う二人がまた来てた。暗い中スッと立って、ボコボコにして寝かして席に座る。演者は気が付かない。



狩り小屋を探し当てていたマリンとテルーがトレイを裸に剥いて毛布で包み、服を焚火の側に干した。食事を作って温かいスープとウサギ肉を食べる。文句を言いながらも城砦への別ルートを探していた二人。


「真っ正直に国境には行けないねぇ」

「北か南に回り込むしか無いね」

「でも、こうしてる間にも・・・!」


眠るトレイを見て言葉が止まる王女。


「・・・すみません」

「王女様も真っ直ぐだねぇ(笑)」

「だな。真っ直ぐは大変だ(笑)」


弓のテルーが王女とトレイを見ながら言った。


「槍は一本気だからしょうがねぇや。変幻自在の剣と曲撃ちの弓とは違う、王女様は武器の使い方を知らないといけませんよ」


王女に笑う。


その二人の笑みが王女を動かした。


「皆さま、援軍が成って無事ナレスに輿入れしたら私の側近になって頂けませんか?」


顔を見合わせて目が点のマリンとテルー。


「ナレス王太子妃の三銃士ですよ!(笑)」


三人は冒険者、魔獣も狩るし傭兵にも行く。時には村の手伝いもして生計を立て自由気ままに流れ歩く冒険者だった。



また三人のチンピラが入って来た。面倒臭いので麻痺して転ばした。舞台の役者も気が付かない。



翌日の明け方。服も乾き体温も戻ったトレイが狩り小屋を出ると馬の四頭が外に用意されていた。


「風邪ひき野郎!早く飯を食え、みんな待ってんだよ(笑)」


手早くスープとウサギの肉を食って馬にまたがり国境城砦へ走る四頭。


そこには冒険があった。アルはワクワクした。


「右から三頭お出迎えだ!」


左へ避けながら、避け切れないと分かるとテルーの馬が止まる。追っ手の行き先は王女一直線。テルーの弓が三人を射落とす。すぐに王女を追うテルー。


「左から四頭来たぞ!」


疾走する一行に気が付いた追手が今度は左から迫る。


「王女殿下そのまま真っ直ぐ!丘を越えたらナレスの城砦だ!」


左の四頭を剣のマリンと槍のトレイが迎え撃つ。馬上のすれ違いざまの一騎打ちとなったため最初の二騎と遅れて来た一騎は片付けたが、一騎を取り逃がし王女が追われる。


このままでは丘を越える前に・・・と言う寸前にテルーの弓が間に合った。


良い所にチンピラがまた三人来やがったがそのまま寝かした。


城壁の上ではナレスの王太子が丘の様子を見ていた。

見渡す地平に隣国の装束とは違う見知らぬ騎馬兵がポツポツとナレス城塞を窺っているからだ。そんな所に王女殿下が現れた、護衛の三銃士を連れて。


危急を聞いて城兵のほとんどを連れて援軍に打って出る王太子。


そうしてナレスへの輿入れに伴った三銃士の墓はナレス王城の片隅に今も残っている。


そういうハッピーエンドかよ、なるほど!


アルは劇と演者のイメージを合わせて見てるので実際の何倍も大きな草原を駆け回ってる劇を見せてもらっていた。演者が役になり切ってると入りやすい。川から上がる瀕死の低体温症なんか情景からなにからこんな感じと指定されてる様に視えていた。アルが入り込む性格もあるかも知れない。


拍手して立つと、また三人入って来やがった。

マジ鬱陶しいなぁ!


すれ違いざまにボコボコにして寝かした。

店の外視るとゾロゾロ集まって来てる。頭に来た!


外で仲間を待っていた奴らに襲い掛かる。


「手前ぇらー!」


子供が小型台風の様にスピンしながら回し蹴りで二人共ぶっ飛ばす。子供が大人を掴み投げで道に積まれた固くなった雪に埋まれと叩き付ける。


「お前らよく来たな!俺がもてなしてやる」


チンピラは驚く。子供が道に出て来たと思ったら訳の解らない事を叫びながら無茶苦茶に暴れ回るのだ。


逃げようとしても許さない。外にいた九人と中に居た十三人のうち、残ってるのは五人だけだった。他は動いてない。手に腹パンで気絶した奴を持って何処どこに投げようか品定めしてる。


手に余った奴を持ってたら三人が剣を抜いた。瞬間、持ってたやつをそこに置いて蹴り飛ばす。そして釘バットが振られるとチンピラの剣が三つとも切れてポロリと落ちた。一人を蹴りで吹っ飛ばしたら道が凍っていて面白いほど滑って除雪のかたまりにぶち当たる。残る二人もぶっ飛ばして除雪にホールで穴を開け逆さまに突き刺しておいた。


「クソバカ野郎が!」


捨て台詞を吐いて大店の中に入ると、観劇場から出て来て野次馬になっているお客や劇団員たちに謝った。


「騒いでごめんね」ぺこり。

「・・・」


いきなり店先で始まった大乱闘にお客も劇団員も俺を見て固まってる。皆何が起こったのか分からない。劇が終わるといきなりアルが狂って暴れ出したと思ってる。


三銃士を見た後だけに。


「あ!ごめんなさい、中に転がってる奴もこの辺を〆てるゴロツキでさぁ。演劇中に嫌がらせしようと十三人も来たんだよ」


観劇場の中に取って返して倒れてるのを劇団員に見せて言う。


「このチンピラどうする?外へ出そうか?」


「・・・」視たら仔細が分った。


「なんか揉めて無いとこんなの来ないよね?助けてあげるから話してみない?」


身なりの良い冒険服の子供が話しかけた。


「実は・・・」


場所代は大店に払っていた。それ以外に土地の地廻じまわりにショバ代(みかじめ料)も払っていた。昨日の満員が一日続いたら儲け過ぎだから追加のショバ代を払えと言って来たのを無体だと断った。今日の昼には客の入り具合をチンピラがのぞきに来てたという。


大店の入り口から入った奥で見るミニシアターの様な観劇。露店じゃ無いのに何ショバ代取ってんだ、クソッタレ。


「今から地廻じまわりの元締めに話をして来る。今日はもう宿に帰りなよ、また機会があったら演劇を見せてね?」


「・・・」


高そうな冒険服魔獣革ののお坊ちゃんに半信半疑。


俺は話を付けに行こうとチンピラを引きずって待合に出たらその場で守備隊に捕まった。何もしてない王都民に暴行を加えた現行犯らしい。


外のチンピラを派手にぶっ飛ばしたんだった。


守備隊に腕を掴まれたまま、被害者に聞く。


「お前、この劇団潰す予定でさわいだな?」

「はい、騒いで因縁を付ける予定でした」


あ!劇の妨害?でも暴れる予定だったよな。


「お前ワザと観客席で騒ぐ役だよな?」

「つまみ出されたら兄貴が因縁を付ける予定でした」


「因縁てお前、劇団で暴れる予定で待ってたな?」

「はい、合図があるまで待ってました」


「これで分った? 放してくれて良いでしょ?」


守備隊が手を放す。


「こいつらは捕まえないの?」


守備隊が嫌な顔する。


「こいつらの仲間か?お前ら」


視ると元締めに小遣いもらってた(笑)


言われて守備隊も口封じに本気になった。隊員が身体強化を回したのを見て、グルなら仕方が無いと麻痺にしてアルにボコボコにされた。


集まった守備隊八人中二人が白だった。


二人の隊員に王家の指輪を見せると態度が変わった。


「俺の言う事を聞け!」耳打ちする。

「は!」

「聖教国の皇太子が襲われた。近衛連れて来い」



天幕の敷物を出して、店の中と外のゴロツキ二十二人を丁寧に包んで事務所に跳んだ。証拠を見せて逆に元締めをつぶすつもりだ。



「おーい!こいつら送り込んだの誰だ!」


事務所の一階に跳んでも誰もいない。手下は新年で稼ぐ露店のシマを回ってる。


三階にボスと幹部の五人しか居なかった。


二十二人持って三階に跳んだ。


「おーい!」ドアを開けたらボスがいた。

「演劇の一座を襲わせたのはお前か!」


ボスと幹部も突然すぎて何の話かわかんない。


「もうお前は終わりだわ、引退しろ!」


王家の夕餉の時間過ぎてどうすんだよ!と私怨を込めて八つ当たりが炸裂。ボスも幹部も挨拶代わりに三階のそこら中に投げ飛ばしておく。


「騎士団に突き出すからな、反省しやがれ!」

捨て台詞ぐらい吐かないとやってられない。


「俺が楽しく演劇見てんのに邪魔しやがって!」


元締めは何の話か分かってないのでキッチリ説明しておく。元締めはと手下に言っただけだった。聖教国の皇太子に思い知らせて騎士団まで出る大事とは夢にも思わない。


「劇団からショバ代取った上に客が入ったらショバ代の上乗せしたらしいな。お前みたいのは信用できん。聖教国の皇太子が直々に裁いてやる」


ただでさえ夕食に遅れて時間が無いので一切喋る暇も与えず、言いたいこと言って五人をボコボコにして天幕に包んだ。手間賃だと慰謝料をゴッソリもらって早々に劇団へ帰って来た。この間十五分。


近衛騎士団(王宮警護の騎士団)が十人来た。

指輪を見せてご苦労様ですと声を掛ける。


騎士団が皇太子が襲われた現場を見ると凄い惨状だった。雪に血痕が飛び散り怪我よりも鼻血の血まみれで顔がボコボコに腫れている。二十七人が重軽傷、守備隊が六人ノビてやられていた。


襲われた皇太子が(観劇のジャマをされ)と言うが余りにも一方的なやられ様だった。


騎士団の前で自白させられる守備隊。顔が腫れて鼻血を出して泣きながら自分で自白する。チンピラも(真実の声で)皆率先して自白した。たちの悪いのは壊滅した。


(シマの見回りで居なかった手下はアルが追うにも時間が無く騎士団に名前をチクっておいた)


事情を手短に話して後を任せ王城に帰ると十九時五十分!


大公様以下王家との夕餉ゆうげは、うな直管闇夜ちょっかんやみよいて全開でぶっちぎっていた。


食堂で食後のデザートを前に、恐れ多くも王家の方々は席を立たずに全員俺を待っていてくれた。


「遅れてすみません」

「リズが心配しておったぞ(笑)」

「変な用事が出来まして」

「今日は聖教国の説法ご苦労だった」

「あんなので良かったです?」

「良かったも何も最高の話だった」


ジョルノーさんが大壺を持って来た。


「あ!それはナレスの国庫にお納めください」

「アルベルト殿下、中をご確認下さい」


見たら金貨がたくさん入っていた。視ると殊更に高い硬貨も入れてくれていた。


「え!」


陛下がうなずく。


「皆が小遣いを入れたら冊子の金より多くてな(笑)」


「皆が?見回したら家族全員と大公様もうなずいてくれた」


「凄いお金じゃないですか」


「大公様とスラブ王が大きいのを入れたぞ(笑)」

思わず大公様を視てしまう。白金貨!


「この齢になると物を教えてくれる者がおらんでの、大変楽しい午後を過ごさせてもらった。昔の苦悩を思い出したわい、ゆずとしになって安心じゃ。イヤ、今は笑えておるぞ!(笑)」


皆が釣られて笑う


「わー!嬉しい。朝いきなりだったから特に嬉しい」

「アル、冊子は良いことばかり書いてあったわ」

「アル様!アレは素晴らしい教えですわ」


「家族全員、それぞれが思い当たる事があったと食事中に話をしていた所なのだ(笑)」


「教義の中身が分かってもらえると嬉しいです」


自分の食事を食べながら話しているとジョルノーさんが報告に来た。皆は食べ終わってお茶で付き合ってくれている。


「アル、近衛を呼んだと聞いたが?」

「はい」

「何かあったか?」


「観劇に行きましたら、劇を妨害するチンピラ二十七名と土地の元締めから金をせびって目をつぶる守備隊員六名の三十三名を叩きのめして近衛に連行させました」


「一人で?」

「一人で」


「・・・」

「聖騎士ですから(笑)」


「ジョルノーさん、連行された中に元締めが入ってます。尋問すれば守備隊がどれ程汚染されてるか分かると騎士団にお伝えください」


「は!伝えておきます」


「説法が十七時半で終わって?」

「十八時の劇に間に合ったので三銃士見て来ました」

「おー!三銃士か(笑)」


「十九時に帰ろうと思ったらチンピラに絡まれて、叩きのめしたら守備隊に捕まりまして・・・晩餐に遅れてすみませんでした」


嘘である。


「イヤ、そんなやからが王都に出ることが不明であった、すまぬ」


「劇団に嫌がらせで来てたみたいでしたから座長からお金をせびったら帰ったと思いますが、大事にしてすみません。チンピラの嫌がらせで劇に集中できなくてそもそもが怒れちゃってて」(お前集中してただろ)


「腹を立ててはなりませんぞ(笑)」

「そうですね(笑)」一本取られた。


「あ!三銃士のお墓ってあります?」

「王宮墓地にありますわよ!」

「本当?」

「アル様、明日の朝お参りに行きましょう!」

「うん!」




次回 241話  脱出行の財宝

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