第218話 人の滅び方
俺が10月10日から11月19日の40日間、ロスレーン領で過重労働をしている間。
・・・嘘です。
5時起きでシッカリ鍛錬。
6時から教室で大陸言語(上級)を練習。
7時からタッカート師匠と模擬戦。
8時にミッチスで朝食してから仕事。
週に1~2回午前中はリズと踊った。
21時にハーベス帝国で
そんな充実の日々、アルムさん達は重要な任務に就いていた。
10大陸に設置したダンジョンに跳び。各大陸の内情を探って貰っていたのだ。国に
最初はアルムさんから連絡が入るとビビった。そのうち慣れた。
・貴族に求婚され困っている(そんな風に聞こえない)
・領主に求婚され断ったら騎士団に追われてる。
・ナンパを断ったらPTに襲われた。
そんなんばっかだった。俺の返事は>ぶっ飛ばせ!で終わりだ。逃げてる実況ライブ聞いても楽しそうなんだもん。
ハイエルフの究極装備とエリクサー持って大精霊のシズクが付いてるんだぞ、そこら辺の騎士団じゃ3人に遊ばれてヨシだ。
どうもね、あの人たちシリアスダメだわ。
面白可笑しい方向にばかり流される。俺が歩けば知っちゃうのと一緒で、あの3人で歩くとナンパホイホイみたい。
正直あいつらが大陸に混沌を巻き起こしに行ってる。
「アルムが悪い」と俺に言い付けながら「あれは私狙いだった」と口が滑る時点であいつらはダメダメだ。
尻触られた直後に爆発的エネルギーを相手に渡すのは言わなくても分かってんだよ。俺はギルドでナンパ野郎が吹っ飛ぶ所を間近で見ていたからな。貴族だろうが領主だろうがやってる筈だ、そりゃ騎士団に追われるわ。(領主殴ったとは自白したけど)
まぁ、話しがブレるのでエルフの珍道中は別の機会に置いて、この星の10大陸の一つ、No.6大陸に起こった話を書いておく。
事の始まりはロスレーンで施設整備をしてる間の通信連絡。エルフ姉妹は役に立たない事を思い知った。すぐコアにメイドロボを各大陸に送り込んで文化や魔法科学のレベル、国の特色、人口を調査して欲しいと頼んだ事だ。
当然コアは何のためにその様な事をするのか知っている。徐々に失われて行く衰退する部族や迫害されている人や獣人を探すためだ。
コアはナノロボットを送り込む前に、星をカバーする観測衛星より、情報を集めやすい人口の多い地域と少ない地域を分布図にしようとした。人口が少ないほど生活が苦しくなるからだ。
その観測中にコアが異変に気が付いた。4か月前に普通に繁栄していた人と獣人の住む国が2つ消えていた。人口・・・人がいなかった。
その報告を受けた時は鍛錬に励む武官たちに恩寵を付け終わり、別荘の整備をしていた頃だ。
最初の報告ではその地域の4か月程前の観測と今回の観測は生物資源量が違っていた。ネズミ以外いなくなっていた。コアたちは事前観測してるからネズミは新種とすぐわかったそうだ。
すぐにナノロボットをその国の調査に向かわせた。メイドを直接貨物室から次元跳躍させた。ネズミ成体の分析と進化情報の解析が必要だったのだ。ロスレーンと同じ様な気候の国だった。
今まで20cm程だった魔獣の端くれだったネズミ。雑穀、肉、魚、何でも食べて繁殖するネズミ。周辺の魔獣も含めてキツネなどの普通の獣にも狩られて食料になっていたネズミ。
それが新種になって15cm程の大きさに変わっていた。恐れを知らぬ凶暴なネズミに進化した。土の中で生活して基本は夜行性、攻撃を受けると昼夜関係無しに凶暴化する。新種も何でも食べるが、特に好むのが肉になった。そんな新種が夜に食べ物を求めて大移動していた。
以前のネズミは臆病で外敵から食われる事を前提に一生に7~8匹を平均3回ほど生むサイクル。妊娠期間20日前後、外敵により1月~3月以内に食われ生態系のバランスが取れていた。
進化した15cmのネズミは単純に小さくなり一度に14~16匹生む様になっていた。今までの倍の速さで増える。こういう進化はよくある事とコアは教えてくれた。食物連鎖の底辺の生き物は子を沢山産むのだ。
捕食者が増えて餌が無くなる。餌が無くなって捕食者が減る。捕食者が減るから餌が増える。簡単にはそんなサイクルと言う。
今回進化(環境に適した形態に変化することが進化)したネズミは卵生で巣穴に産み落とす方向に進化した。お腹の中で子を育てないから弱者である期間が短く、親が死んでも産み落とされた卵が
これで数的優位に立ち、恐れず凶暴な性格を持って森を
近くの村が襲われた時にはすでに繁殖爆発以後の拡散が起きていた。(繁殖爆発:天敵に襲われる事でバランスを取り食物連鎖の輪に入っていた生物が食物連鎖の鎖から外れて爆発的に増える事)
何憶匹がありとあらゆる動物を食いつくす。調査するために昼なお暗い大森林に入ったナノロボット5体は
数が多すぎて保有するエネルギー不足の撤退だ。15cmのネズミへの範囲魔法攻撃一つがオーバーキル、敵の数が多過ぎで保有
地中の15cmのネズミ。地表を覆う程のネズミ。何処の国まで汚染してるかコアが調べて報告を聞くと予測推定数と予測汚染地域が凄かった。
予測では4世代5万匹で繁殖爆発が起こり、次の5世代の卵が
その数、38,443,359,375匹。
誤差が±1世代。コアに言われたって現状の数は変わらねぇよ、2国を平らげた数のネズミだ。この数字だ!9世代なら25億匹、10世代で384憶匹、11世代で5766億匹。
恐ろしいのが複利計算の様に毎日卵から生まれている事。
不確定要素が多すぎて
国を飲みこむ15cm程のネズミ。コボルさんが言ったスリープから覚めると人が絶滅している意味が良く分かった。今回は小さなネズミなだけだ。細菌もあるし、ゴキブリだってあるし、肉食動物だってある筈だ。今の世が何万年続いてるか知らないが1憶2千万年のスパンから見たら一瞬の出来事かもしれない。
だからコアから予測を聞いた瞬間。その大陸に行こうと決断した。俺なら一匹残らず殺せる。逃げても残さず追えるからだ。放置するとこの大陸の動物は皆滅びる。
地上に降りては物理障壁が無ければ俺でも危ないとコアが言う。冒険号の倉庫でホバリングしながら次元跳躍した。
そうやって朝から消えた国の現場に乗り込んだ。
飛空艇で上空から検索、すでに3つ目の国の大森林に広がっていた。たった4か月でここまで広がって増えていた。5世代までは潜伏期間で誰もその脅威に気が付かない。6世代~10世代で100日で384億匹か。鼠算の怖さに震え上がった。
基本は音もなく夜中にネズミの
ネズミ本隊が大陸の南に向かう、分隊は拡散して大森林から領地、村に移動して生き物を食べて行く。熊も狼も豹も鹿もサルもオークもオーガもゴブリンも野営中の隊商、馬も冒険者も関係無しだ。ミミズもモグラもイノシシもブタも食える物全てを食って行く。そして卵を産んで行く、止めようがない。
高栄養の生き物を食って、卵を産んで繁殖する。ネズミの営みだ、生物の営みだ。進化で食物連鎖のピラミッド頂点に駆け上がった者の行進だった。
まるでイナゴの大群だ。地球では1月で2500万ヘクタールがイナゴ発生時に食料が食われる(1ヘクタール3000坪)日本の作物を作る総面積が約440万ヘクタールだ。1月に日本の耕作面積の5倍が食われる地球と言う星の営みだった。
イナゴ雲が現れると太陽が遮られて日食の様になる。そのネズミ版だ、ただし小さくても魔獣。
幸いな事に本隊が大移動して、生き物を根こそぎ食べてしまうせいで滅んだ国には食べ物が無く、生まれたネズミは腹を空かせて行進する本隊を追う。ネズミの数はそんなに残って無い事だ。しかし食った分だけ地中に卵は産んで
陽が落ちてから偶然ネズミの大軍を見たものは当然警告を発した。人々は色々な所に逃げ込んだ。体長15cmのネズミは頭が入る3cmの隙間があれば侵入した。換気口、通気口があれば入って来た。1匹ずつでは無く絨毯がそのまま入って来た。
籠城した中で、侵入した200匹~300匹のネズミを殺しても次々入って来る絨毯は同胞の死体さえも貪った。籠城場所ごとネズミに埋まった。
ネズミ本体が去ったと思い籠城から出た者もやられた。毎日卵が
・・・・
サンプルのネズミでコアが色々な
俺は氷で提案された方法に決めた。
船の上でシズクを呼んだ。こんなのエルフ姉妹でも危ない。
-20度の氷漬けで卵も何もかも凍らせてしまう事にした。シャドも居るから好きなだけ魔力使って倒してもらう。シャドは大喜びな波動が伝わって来る(笑)
初めてシェルの力を聞いてみた。
(この滅んだ国の大地を-20度で
(出来ますよ。範囲が広いので遅いかも?)
(ネズミと卵が死ねばいいから例えば国を
(できます。全部
(出来たらいいよ、さすがにこの大地のネズミと卵は多すぎて眼で追えない。シェルの-20℃の帯で3国目のネズミ本隊まで追ってくれる?)
(そういう感じで追えば良いですね)
読めてるから説明要らないか(笑)
(ですよ(笑))
(3国目の拡散した奴は僕とシャドとシズクで狩るよ)
(進化した発生源の大山脈から行くよ)
(はいです)
シェルがチョーカーから天使の恰好で俺の前に浮かぶ。羽ばたいて無い。俺が言って後付けの羽だしな(笑) チョイっとタクトを振るう様な仕草をしたらそれは始まった。
たちまち遠くに望む大山脈全てが白い吹雪に覆われた。吹雪はそのまま
(そのままネズミの向かった進路に沿って本隊の進行経路を中心に帯で国を覆って2国目に進んでくれる?)
(はい)
(3国目に行ったらネズミの本体を覆うように帯を作ってくれる?それまでに出来るだけ狩っておくからお願いね)
(はい)
(卵とネズミだけ凍らす事を考えて、経路に誰一人視えないから安心して全て凍らせて)
(はい)
(本体は南しか向かって無い、拡散した奴らは少ないから隣国に達してないとコアは言ってたけど、達してたら隣の国も凍らせてね)
(凍らせるです)
(アル様(笑))
人の居ないネズミーランドと考えたらシェルに笑われた。
3国目・・・ネズミに遭遇した者は生き残らない。夜に大軍に飲み込まれて全部食われてしまうのだ。
俺とシズクとシャドはシェルに任せて先に3国目に跳んだ。
大山脈で進化したネズミは真っ直ぐに豊かな南を目指した。シズクと一緒に本体の進む手前をアースウォールで遮断した。20mのネズミ返し付の塀をズラっと繋げて本体の潜む大森林4つの進行方向を囲った。
ここより先は通せません。
もう進めない、遥か後ろにシェル、横はシャドとシズクが逃がさない。俺は正面から狩って行く。
飛空艇で空に上がり漏れたネズミと卵が無いか確認する。
シャドとシズクに卵も含めて全部狩ってもらった。
向こうからシェルが綺麗にしてくれてるからね、僕達はこの3国目のネズミを全部狩るよ、卵も含めて僕が視るからね、一緒に見ながら全部狩って行ってね。好きなだけ魔力使って頑張ってね。
((はい))
やっと小粒な俺たちの出番がやってきた(笑)
一番小粒な俺はリズと
俺はまだ氷魔法Lv2だしな。門は充分開いてるし、眼の検索に多重視点と並列思考で一気に5000ずつネズミを個別に駆逐していく。あっと言う間に氷魔法Lv5まであがる。
途中で恩寵がLv1分一気に上がった。と言う事は加護を持ったネズミが居た。何匹いるか分かんないからまだ上がりそう。
氷魔法Lv6(4up)、魔法攻撃Lv8(1up)、並列思考ⅡLv5(1up)、多重視点ⅡLv5(1up)
数を一杯撃ってるんだけどネズミを殺す用の小さな氷結だから魔力が少なくて恩寵も一気にドカンと上がらない(笑)
こんな時でもネズミの魔核(魔石)目掛けて氷結を叩き込んで魔力制御を鍛錬するから上がらないのは納得してる。
そんな話をしてる間に、最前線の大森林の中心に近付いてきた。密度が凄い事になってるし、その分卵も多い多い。ネズミに森ごと食われてるな。後で成長促進掛けておくか。
また加護持ちが居た。
氷魔法Lv8(6up)、魔法攻撃Lv9(2up)、並列思考ⅡLv6(2up)、多重視点ⅡLv6(2up)
すでに6000匹まで視られるよ。氷結のマイクロミサイルポッドで召される。略してマミる。と思っていたら最近のあちらの広辞苑では違うらしい。ポッと出のマミるに負けてられるか、ポッドだけに。
そんなアホな俺ルールを考えて無いとこんなチマチマとネズミ退治やってられるか!
死骸の山が凄くて興奮したネズミの餌になってる。
(後はシャドに任せる。卵も何もかも
(はい)
1km四方の大穴を掘っていく。
俺は風の精霊さんに頼んで>死んだネズミを巻き上げて。とネズミの死骸竜巻をイメージして、魔力を好きなだけ使ってもらう。遠くの大穴の上まで飛んで行ったらバラバラに切り裂いて撒いてもらう。
語ると大したこと無いが、見ると凄い物がある。十文字真空斬りの凄さで死んだネズミを風の精霊が連れて行く。大喜びで遊んでいるのが分かる。3本も4本も大穴に立った竜巻が真っ黒になってぶつかり合って遊んでるからだ。
突然気が付いて>生きてるネズミも連れてって。と視えてるネズミをイメージしたらシャドの獲物がみんな風の精霊に連れて行かれちゃった(笑)
魔力を具現化する喜びに満ちていたシャドが、
氷魔法Lv10(8up)、魔法攻撃Lv10(3up)、風魔法Lv6、並列思考ⅡLv7(3up)、多重視点ⅡLv7(3up)精霊魔法ⅡLv4(2up)
300mから地平線まで半径約70kmを殺すと次に移動する。延々と拡散したネズミを追って殺して行く単純作業だ。
・・・・
この進化ネズミを考えると空恐ろしい物があった。コア達だから報告出来た、他の生物なら遭遇した時点で餌になってしまう。
危険生物の増殖と大陸の人口分布を探査衛星から厳重に見張る様にコアに言っておいた。
恐ろしいのは何の理由でこうなったか。
何かの危機に備えて進化したと考えると眠れなくなりそうだった。
・・・・
全てを石に囲まれたドーム。
俺は人間だ、24時間もやれない。集中力が落ちるのだ。3~4時間の仮眠を取りながら48時間ほど経った頃、俺はダウンした。泥の様に眠った。石のドームの中に飛空艇を入れて眠った。
シェルが2日掛けて滅んだ国を氷で浄化して行き、3国目に到着した時には俺は疲れてクタクタで飛空艇の中で寝てた。俺がハウスに帰るとここで戦うみんなの魔力の供給的にどうなんだと思ったのと、精霊だけ働かせて主人が家に帰って寝るのはどうなんだと思ったからだ。みんなは精霊だから60時間喜んでネズミを狩ってくれた。
(アル様、終わったですよ)
シャルに起こされて検索掛けてみた、マジ一匹もいなかった。寝てる間に3日目は終わっていた。14時間も寝てた・・・。
(シェルありがとう!)
(いいえー(笑))
(シズクありがとう!)
(はい!)
(シャド!ありがとう!)
(またお呼びください)
・・・・
建物や道に食われた白骨がおびただしい。何100万人も食われてる。仮に300億匹のネズミが1日10g食べるなら1日30万トン。それが4カ月。想像を絶する量だ。400万人の国なら240億匹で食べられちゃう・・・この国に生き物が何も居なくなる、お腹すかせて3国も放浪する訳だ。
生き物の居ない
地球だってイナゴの大軍に勝てて無い。
そういう意味では人間も食物連鎖の輪から外れた繁殖爆発なのかもしれない。この世界で頂点かどうかは分からないが、少なくとも世界中にどうしようもないほど増えているのは事実だ。
・・・・
取り合えずこの大陸を救ったんだからと滅んだ2国の資源をお駄賃に貰って回った。丁度うちのタナウスは建国準備中で丁度良い。違う大陸の滅んだ国の鉱物資源と建物だとバレなきゃいいよ。
実はタナウスやめて引っ越そうと思ったぐらいだ。2国を併合したら家も資源も通貨も何もかも揃ってる。でもね、近隣の国に嫁に行ったお姫様がいるのよ。俺が引っ越すと戦争になっちゃう。引っ越さなくても変な遺産残すと不幸になる。攻めた瞬間に自国になる、周りの国が取り合いの戦争になる。
色々周りの国の思惑や欲望を刺激しない様に何もなくしていく。タナウスが資源再利用でとても楽になる。一石二鳥だ。
とても(我田引水の)素晴らしいアイデアだった。幸いにも2国合わせてもタナウス島の1/10位の土地。
王宮から離宮から迎賓館、教会、学校、寄宿舎、貴族議会場まで大きい物から順に全部貰って来た。首都のレンガ作りの小奇麗な家もレンガやモルタル作りでまったく損傷を受けずに助かった。血のりなんかはクリーンで消える。村の牧歌的な家も難民受け入れに丁度良いのでガンガンもらってピストン輸送した。
飛空艇から見える家を奪い、村だけで3000村ほどは流民に家を賄える。国ごと丸々移住させることも考え、途中から少々ネズミにかじられた家も、難民、貧民、流民なら屋根さえあれば喜ぶだろうと国中を更地にした。
2国である。財産も凄かった、鉱物資源、現行の通貨、宝石、魔石、沈んだアトランティスを発見したみたいなものだ。全部大山脈のトンネルに運び込んだ。
誰もいないって言うのは気持ちがいい。金鉱では何も考えず金で検索して埋蔵量全部取ってきた、ミスリルも胴も銀もプラチナも宝石も誰もいない山から強奪してきた。
色々と貰って来るのに1週間掛かった。俺のインベントリの大きさで瞬時に移送して一瞬の間なのに1週間だ(笑)
タナウスで整地したところの全てが建物で埋まった。どれ程凄いかと言うと平地中の平地が寿司詰め状態になった。タナウスだって6か月前まで前人未到クラスの原生林の国だった。10倍か20倍かって広さは有ってもどこもかしこも大森林だ。置くところが無い。
なんせ2国で600~800万人が暮らしていた国が無くなった。ネズミの食料は人だけじゃなく、その地に生きるもの全てを喰い尽くしていた、それでも足りずに3国目を目指した。
タナウスでは大山脈貫通トンネルはすでに大部分出来ているので、衛星都市の用地にもトンネル内にも置いて行った。総延長1200kmを越えるトンネルのインナーチューブが建物で
何が困ったって、王宮や宮殿を貰っても置くスペースがない。王都の教会の規模が違う、ロスレーンの教会の何十倍の大きさだ。置く土地が無いのだ。もらった宮殿を王宮予定地1km×1kmのスペースに置くと庭が一切無い宮殿になる(笑) 他の国の王族、貴族はどんなけ
コアに謝って、衛星都市を開拓してるナノロボットに全員集合してもらって首都を大きくして貰った。滅びた国の首都を見て思い知った。日本人の庶民の感覚では推し量れない大きさなのだ。
コアに何万人のナノロボットを動員しても良いので突貫工事で首都の開拓前倒しと整備をお願いした。出来次第に教会を中心に行政建物をセットにして置いて行く予定だ。
運べなくなったので滅んだ2国の更地になった首都を高さ50mのネズミ返し付きの壁で覆って建物の倉庫にした。部族の家から領主の家からいろいろごった煮で詰まってる。
首都を全て覆う壁を作った俺はすでに土魔法ⅢLv10になっている。
そんなこんなで40日のロスレーンの街の整備の間10日間はネズミ退治3日、遺産の収集の1週間が費やされていた。
次回 219話 落人の里
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