第209話  呪いを解く呪文



キャンディルの旧人殲滅せんめつ

俺は精神耐性Lv3からLv6まで上がったが、精神耐性と内面に問いかける苦悩は別の話だった。


体育会系だからガサツな無神経と思っていたが俺自身が自分を読み間違ってたかもしれない。


なんと、肉が食えなくなった。

他のもん食えば良いと、気にしなかった。


食事で出された肉をんでも飲み込めない。何度も何度も咀嚼そしゃく生唾なまつばを飲み込む様になり、次第に気分が悪くなる。結局喉を通らない。その上船酔いみたいに動けなくなってしまう。


俺に殺され肉になる旧人の並んだ首が脳裏に浮かぶ。逃げずにいると村人の首に変わっている。どうしても俺の神経にダメージを与えようと追い打ちをかけるのだ。



完全なトラウマだ。精神攻撃に対する精神耐性とは違った。そんな物は防御してくれない。だがアルは気にしなかった。来るなら来いと、乗り越えるために毎日立ち向かっていた。


深く深く猿人を視た。

氷山の一角をたまたま深くのぞいただけでこうなったのを知っていた。捕らわれた行商一行の生きながら食われる末路も視た。キャンディルの村人が肉にさばかれる末路も視た。余りにもひどい光景に心が間に合ってないのだ。



ブーンブーンとスズメバチの羽音が危険を知らせる、旧人が吹き矢と槍と生首を持って誰も居なくなったキャンディルを行進する。それを呆然ぼうぜんと立ち尽くして迎え撃つ俺の夢で起きる。一晩に同じ夢。汗まみれになる夢。



今、俺が俺を修復してる筈だ。心を治してる筈なんだ。



物思いに沈む日が多くなった。

リズと一緒だと明るく振舞うが、一人の時には体が動かなくなった。本当に動かないのだ。そんな呪縛じゅばくを振りほどこうと冒険号でモンスターと対戦したら一撃で10mほど吹っ飛ばされ床に頭を打ち足腰立たずそのままノビた。


そのままモンスターに連撃れんげきされるのをシェルが防ぎ、シャドが瞬殺したとコアとニウに聞いた。


心と体の不思議な結びつきを体験した。


それでも緊急通信でクランの外部PTの2名が大怪我と聞くと体は不思議に普通に動いた。不遜ふそんな物言いの口も達者たっしゃだった。



コアが俺を観測させろと言うが無理だ、こんな俺を学んだらコアがうつになっちまう。タナウスの自立コンピューターがになっちまったら誰にも止められない。コアとニウは笑うからなぁ、うつになって闇落ちしたら怖い。


何も出来ない。焦るけど何もできない。読み書き教えに行くのがやっとだ。動けずにと焦ると!と内面の自分が朝から晩まで追い打ちに来てまた焦る。負のスパイラルでめり込み、落ち込み、気が付くとあの集落のフラッシュバックを見ている。


こころの修復の時間と割り切った。


視て知っていた。

恩寵上がった瞬間の状態を騎士団員に検索した時に同じようなアレが見えていたのだ。


当時。恩寵のLvアップや取得について知りたいアルは、騎士団員のイメージを探った。恩寵が上がったと言う戦争時の記憶を辿たどると支離滅裂しりめつれつなな記憶を持つ騎士団員たちばかりだった。要領を得ない思考。ただ一つの言葉を戦闘中呪文の様に唱えながら戦う兵士。


オコリのように震えながらも素早く相手の体から抜く剣。俺は強い!俺は強い!と呪文を自分に言い聞かせ次の敵に剣を振る団員。大丈夫、大丈夫、大丈夫とつぶやきながら剣を振るう団員もいた。押し寄せる敵を目の前にわめき散らして気狂いの様に剣を振って殺し合ってる連中を視た。



同じだった。

アルも同じだった。

目の前の光景から眼をらしたい挙句に、眼で見て戦う自分の姿と心象風景しんしょうふうけいの自分の姿がバラバラになるのだ。アルは殺りく兵器の様にキャンディルで殺しながら、タナウス島の開墾地でわめきながら先住民を殺していた。叫んでいた。



自分の今のこの状態がベトナム帰還兵の心の問題かもと考察してる位だ。俺は長時間の緊張や惨劇を過ごした訳では無いと否定し無理矢理に大丈夫だと安心した。


騎士団の戦争と同じ事を体験しただけと言い聞かせた。


肉は食べられなかったがスープとパンがあった。葡萄ジュースがあった。せなかった、ちゃんと食べられた。毎日症状を確かめる様に食べていた。


タッカート師匠との鍛錬を2


師匠が剣を交えた瞬間言ったのだ。と。


家の階段に促されて座った。


朝の挨拶から変だと分かっていたそうだ。「アル様の気が乗ってない様じゃ、当分鍛錬は止めよう」と言われて観念した。マジ酷い言われ様だ(笑)


旧人の事を話すと笑われた。

誰でもなるらしい。やっぱりそうだったと安心した。



2週間経って不意に呪いが解けた。


解けた呪文があった。

ツンデレ:イース(5)が言ったのだ。


「今日は単語2個覚えたー!」


幼女のその弾む呪文でのろいが解けた。

悩んでる自分が小さく見えた、何に悩んでるのかも消えた。俺は己が正義だと不意に分かったのだ。


俺はもう正義に迷わない。

どの種族もそれを守るために戦う。

愛しいそれを守るために戦う。


正義なんてものは立つ位置により変わることなど百も承知だった。承知しているだけで本質を認識していなかった。


正義と悪だってよ(笑) 笑うわ!


そんな青臭い正義じゃ無かった。でも絶対の正義だった。


アルにとってはそれは絶対の正義だった。

未来へつなぐ何者もおかせない絶対の正義だった。


おれは人間の悪にとらわれ過ぎていた。生物界に悪など存在しないのだ。存在しない悪を、生きる為に食う者を悪と自分に言い聞かせて皆殺しにした。それは無茶だ。無茶苦茶むちゃくちゃだ。俺自身が納得してないのだ。納得して無いのに皆殺しだ。


女子供のオークに手が止まる訳だ。

サル原人の子供を殺すのに逡巡しゅんじゅんするわけだ。


悪など人の知恵の一部分でしかないんだよ。そんな小手先でもてあそぶ人間の悪に囚われたら何が正義か何が悪なのかだけだ。この世の理に悪など存在しない。あるなら小利口こりこうな人間だけが行う生物界のことわりから離れた悪だけだ。同族を捕まえて鞭打ち、死ぬまで働かせる。同族が死ぬまでむしり取る生物は人間だけだ。


そうだよ!俺はもう正義に迷わない。

どの種族もそれを守るために戦うんだよ。


の意味が解った。

己の命を賭けて守る物、それが正義だ。

相手も正義を掛けて戦う。


正義と正義の戦いなだけだ。

生存競争とは生きる舞台に立った者の正義と正義のぶつかり合いだ。自分たちの愛の結晶を守るための聖なる戦いだ。


アルムさんとクルムさん、導師も分かってる。説明を聞いたとしてももっともらしい後付けだと思う。でも根幹こんかんをなすことわりに気が付いてた。これは説明されても分かりにくい、本人が自分で向き合って手に入れる認識なのだ。


誰でも掛かると師匠は言った。



人の正義を引っげて魔獣と戦うよ。

生物界のことわりから外れる人間を狩るよ。何の正義も無く小利口こりこうな悪知恵で害悪を撒き散らして生物界をおびやかす者共を狩る。そこに愛など無い、魂に帰り永劫えいごうの時を並べ。


俺はもうブレない。

愛は絶対だ。愛のために全ての種族が戦う。俺は人間の器で生まれた。人の種族で戦うよ。



・・・・



前回導師の緊急連絡でご無礼したセイルスの商会に来た


砂黒板の追加注文を聞きに来たら2000セットと言う。


耳を疑った。

白金貨2枚(4000万円)分だ。(レートは同じ)

両替が厳しいのでコルアーノかサントのお金でくれと言うとコルアーノの細かいのにしてくれると言う。わーい。


セイルス商国を甘く見ていた。

商人の国だ、私塾の経営者も教育産業の商人だった。コスト削減は商人の大好きな言葉だった。身に付く学問が重要で紙もペンもインクも実じゃないから要らない。


うちみたいに平民や貧民出の成人に読み書き教えてる訳じゃない。高い金で子供を私塾に出してる。富裕層が紙ぐらいケチるなと言いたいが親は叩き上げの商人だ、格好つけてコストの高いポーズ取るより勉強出来るなら一緒と納得するらしい。


前回はこの辺で緊急通信が入ってしまったのだ。



商売じゃないし、以後も振り回されたくないのでと言ったら4000セットにされた。もう!好きにしろ!


サントの白砂無くなるんじゃ?

人の国の黒土と白砂で商売する男。

最低だ。苦笑するしかない。


でも、俺も導師の弟子だ、一緒に魔法の鍛錬だ!



50セット用の白砂入れを88個一気に作り出す。前回と寸分違わぬ大きさだ。白砂の中に7分目程で作っていくので、出来たらすでに砂が入っている。白砂のカップを作って終わり。


5cmは砂浜が低くなった気がする。


近くの土手の黒土を丸ごと引っくり返す。

同一規格で精密となると多重視点と並列思考でも大変だった。一旦固めてから石の硬さに圧縮する過程で1/3になるので難しいのだ。


4400個を時間かけて作り上げる。一緒にペンと砂均しの定規も作っていく。



インベントリに仕舞って納品に納めて終わり。

400は予備には多いとまた半分のお金をくれた。



その後、セイルスの商店を巡りながら考え事をしていた。



サント海商国から盗賊した気分だ。

コルアーノ王国の大金貨42枚(8400万円)

こんな商売あってはならない。個人としての感想だ。従業員を大量に雇って給金としたり、原材料を買って代金を市場に回すならアリだ。


明日のパンが無い家があるのに個人が持って良いお金じゃないのだ。どうやって市場経済に返そうか考えていた。


お金が山ほどあったらタナウス島に大工さんとか呼んで大教会とか時間のかかる風化しない時間の掛かる建物作る。

コアたちで作ってもなんの経済効果も無い。


自力じゃ建国の地盤までしか作れない。家を与える、土地を与える、食べ物を与える。何もかも与える事になってしまう。だから可哀そうにと憐れんで連れてくる気はない。


連れて来るなら対価と交換で連れて来る。理由はどうあれアルが納得するかどうかだ。雇用を生み出し国を推進させる知恵がある者が望めば連れて来る。それが対価だからだ。


アルはマルベリス商会の事務手数料、約白金貨65枚(13億円)のうち55枚(11億円)を聖教会孤児院の読み書き用の教本や絵本で配った経緯がある。のが分かっている。


逆にマルベリス商会の様に民から薄く広くお金を集めたら、伯爵邸の床が抜ける程のお金になる事も知った。



あっちの世界を思い浮かべた。富裕層1%が地球の80%以上の富を持つ報告書。どうなるか分かる。金は人間だけの尺度だ、それを現物に代える・・・20%の富を99%の人口で分けねばならない。


死滅する。


大罪にが入れられるのはその事だ。

それが今の地球の大罪だ。アルはそれを知っている。


中学校で習う。お金が流通しない(価値が上がる)と物価が下がる。デフレーションだ。個人が金を集めると硬貨しかない国は間違いなく傾く。安くしないとお金が使われない。


硬貨が無くなれば賃金を上げる事は出来ない。賃金を上げるには流通量を増やす必要があるのに硬貨が無い。担保する物無く硬貨を増やせば国の価値が下落する。


こっちの世は世界経済なんてグローバルで動いていない。商人が動いてるだけだ。個人がマルベリス領と同じ様に硬貨を集めれば間違いなく国が傾く。(マルベリスは武具を買って硬貨を還流させていた)


だから悩む。ばら撒きではない金の使い方に悩む。使のだ。貴族はそれをわきまえて金を回している。海商王もわきまえている。ドーンと市場経済に還流する。


アルの思い浮かべるのは過去の高度成長期の日本だ。敗戦でボロボロになった国が国民一人一人の汗で立ち上がって行く姿がこの世に欲しい。皆が働いた分お金が回って豊かになったのだ。



望むのは物質の救済では無い。それは自力救済。己で稼いだお金を皆が出し合って運営される国作り。


税金が何処に行ったのか分からない国では無い、自分が稼いで出した税金お金で明確に自分の生活が向上している、充実していると民が実感する国を作りたい。それは集めた税金が国の血脈となり巡りに巡って国民の懐に帰っていく国だと思っている。



去年の秋、アルが駆け回って作った開門村はまさにそれなのだ。ロスレーン領は当然税金を取っている。「たまにはこういう便利な物で領民を喜ばせる領なんですよ」と領民にアピールしたくて作ったのだ。


その様な事をしていたら、が屋敷のパーティーで使った机や椅子を使に使うと言い出した。余った机や椅子は教会や広場に置いて欲しいと言い出した。


それを言い出す生粋の貴族の言葉が、実はすごく嬉しかったのだ。アルはそういう目に見える事がしたいと思っている。


若いからしょうがない。

街の木の剪定、馬糞の片付け、治安と警備、城壁などの公共施設の修理などは領民の見えぬ所で行う裏方の領地経営だ。若いから分かりやすい政治に傾く気持ちが先に立つ。


中身はとても若い24歳なのだから。


アルはいつか答えを出したいと思っている。



でも、お金の使い道は決めた。

聖教会で炊き出しやってる孤児院に全部寄付だ。それが末端までお金が行き渡る方法だ。


貧民街で座ってないで、その一杯で力を出せ。


サントの砂に感謝するのは俺に任せとけ!




(お前、不法入国で関税も払わぬ砂泥棒だけどな)



・・・・


聖教国。


「御子様、こないだぶりですな!」

「本当にご迷惑掛けて済みませんでした(笑)」

「なんの、皇太子を明かす、先を越されただけです(笑)」


「えー!聖教国は投票じゃ無いですか、皇太子なんて皆が勘違いしてくれただけでも助かりましたよ(笑)」


「御子様は教皇代理ですからな、教皇代理でその年なら普通は皇太子でしょうな(笑)」


「その辺の教皇様の返答に驚きましたよ」

「あれですかな(笑)」


「名前一緒なので知らぬ人に通じますね(笑)」


「聖教国の取り決めの元そうなのです。嘘は言っておりませんぞ。詳しく語らずとも教皇と名前が同じなのは事実」


「(笑)」


「問題なのはこれからです」

「え?」


「今までこの様な事はありませんでしたからな、他国から(皇太子が秘密裏に何故なぜナレス王国と婚約をしたのかと)遠回しな質問が多くなりますぞ」


「あー!教皇様、ホント済みません」


「良いのです、聖女と御子の年季が明けるリストは他国に回覧しております、皆その国に望まれ良縁に恵まれ、王族、大貴族の元へ行っております。大丈夫です」


「それ程までに?」


「どの国も魔眼持ちは絶対欲しいですからな、子供や血縁に魔眼も出やすいと言う。良縁しかございませぬ」


「あー!魔法使いの貴族子女どころじゃ無いですね(笑)」


魔法の才の出た貴族子女も縁談が多く持ち込まれる。


「他国を回り王族を知る御子と聖女です。幸せを掴みますぞ」


そういえばコボルさんが変異体と言っていたがそういう因子を持ってるんだろうな。


「聖教国の皇太子と第三王女が婚約したらナレス王国も国威発揚に発表せずにいられないでしょう。第一王女がスラブ王国の王太子と婚約発表した直後ですぞ。ここぞとばかりに今回の婚約も轟きますな」


「え?発表してましたよ」

「いえ、2月後~4月後に他国にそれが届きます」


「あ!噂じゃ無くて書簡です?」

「だから問題はこれからなのです、分かりましたかな(笑)」


「あー!聖教国と仲がいいぞと宣伝ですね(笑)」


教皇様が静かにうなずく。


「ナレスの民衆も沸いておりましたな」


「あれは、婚約と言うよりナレス国王と聖教国と神聖国の教皇様が民の前に出たからですよ(笑)」


「ナレスの報謝も増えますな(笑)」

「あ!聖教国にも宣伝になってますね」


「国王と一緒に祝祭に出ると教会の喜捨は増えますな」


「(笑)」


教会がと笑っていた。


聖教国にお布施と渡したら教皇に笑われた。

聖教国は各国でそれぞれの通貨をそのまま使っている。何10か国の通貨が教会には集まるのだ。

富んだ国からは多くのお布施が入っていた。


それで買い物をしてその国の経済を回す。

貧しい国でそれを使えば、外貨となり富んだ国の物資が届く、経済を理解し合理的に運営していた。


政情が安定してる国、特にサント海商国とセイルス商国の硬貨で良かったと笑われたのだ。

為政者にとっては安定政権で盤石な国の貨幣こそ価値の高い硬貨らしい。からだ。


政情不安定な国では物が集まらず買い物出来ない。他国で買い物をするために金の含有量が物を言う。コルアーノ、サント、セイルスの硬貨は金含有量も高く重宝するらしい。


サント、セイルス、コルアーノの金含有率88%の金貨は元の海の商人の流れだろうから、俺の国で鋳造するなら同じ88%にしようと思った。


話しを聞くと神聖国イーゼニウムは炊き出しする前に国民が助け合って、座ってる奴らの面倒を見て社会復帰させてしまうために炊き出しが無いと笑う。


聖教国は流民が集まりやすいと思いきや逆だった。金持ちが集まる国だった。やっぱり一生に一度は聖教会で神にお祈りをしたいと願う人が大陸の各地から集まり外貨の布施が多いと言う。お伊勢さんみたいな位置取りだ。


折角聖教国まで来たのだから、ついでに寝そべっている乞食にも喜捨を与える余裕ある人が多いと言う。


まぁ、とにかく炊き出しのお金を丸投げしといた。あぶく銭の一番健全な散らし方だ、世界に散って皆が潤う様に回れ!





次回 210話  お兄様の婚約

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