第202話  タナウス王国(案)



6月に入ると忙しい日が続いた。


ロスレーンで作った礼服の受け取り。これでアルムさんとクルムさんの公の席の貴族服が揃った。(今までは公の場など無かったので貴族の平服で護衛していた)シズクを同席させることは余り無いと思うが、その時は可愛いドレスで身内の様に俺に付いて歩いたらいい。


神聖国で作っていたミスリル鎧はドワーフの店で8着出来ていた。(勿論短パン、ミニスカート、ニーソックスも出来ていた)

自動調節・物理防御・魔法防御・冷暖房紋(空調服風)・重量軽減の魔術紋刻みに励む。


夜中に一人刻んでる最中もミスリルドレスを見ながらニヤニヤ。着るかなぁ?と想像するのも楽しい。


と思って作った物だが、二人共跳び回ってくっつき虫するからドレスは未来を想像するしか使い道が無くなった。


偶に3人がミニスカートをヒラヒラさせて歩いているのが失敗だった。眼が自動的に太ももに行ってしまう。


クソ婆ぁの太ももを見て負けた気分で落ち込むのだ。目が行った瞬間クルムさんが喜ぶのがしゃくさわる。ギルドにヒラヒラさせて行くな。脚を組むな。無駄に男どもをあおってくれるな。


アレだ!だ。

それにしてもニーソックスは破壊力抜群だ。


冗談はさておき、濃い紺色から薄い青のグラデーションな感じのジャケットに濃い紺色のパンツで夜にも反射光がなくガチャガチャ言わないミスリル鎧は芸術品だった。



忙しかった理由は飛空艇が出来た事と箱舟計画が始動した事。



サントで受け取ってから冒険号の格納庫に入れた飛空艇1号、2号。上部甲板にある露天の運転席にコアがガチャガチャの透明カプセルの状の気密防風室を付けてくれた。


視界良好、冷暖房紋完備だ。


甲板にも高空用の気密防風カプセルが作られた。


魔術紋の刻みは過去最高傑作と言うほどの緻密な編込みを刻んで反重力魔法の魔力量を省力化した。


舵輪の左右にはコントロールパネルとなるカウンター。


左のカウンターには、ホバリング。上昇、下降、急上昇、急下降の魔術紋を刻み、動作の加減を高さ300mもある格納庫で行った。


コアが気を利かして高度計と対地速度計、大陸の地形図による簡易ナビゲーション画面を右のカウンターに作ってくれた。


カウンターの下には鹵獲した魔石が満載で指の代わりに魔石を置けば最低限ホバリング出来るし、魔動回路も動かせる。


基本の運転も簡単。

左手でピアノを弾く様に魔術紋に乗せてやるだけ。上昇>ホバリングに置き換える。親指を魔動回路の吸魔紋に乗せて、魔力推進ノズルジェットで進むだけだ。舵輪を10回転で舵代わりのノズルが180度反転するし20回転すると元に戻る。空中なら方向も自由自在だ。海上は舵輪を左右3回転程で船が回頭する。


手漕ぎボート程の飛空艇3艇は、運転席カプセル下の空間が格納庫になっている。輸送機の積み込みゲートが空きっぱなしになっている感じ。


最後部の甲板上の手すりが無くて、上部構造物(格納庫)のシャッターが無い感じで、そのまま3艇が船尾から離発着出来る。


乗ろうと思えば30人は乗れるが、居室や食堂的に30mの船は小さいので生活するなら12人までだ。


冒険号の格納庫から頭上に出来たショートジャンプ用の虚数空間に上昇して飛び込むと、任意の点にジャンプさせてもらえるが空中に現れると比較対象物を認識するまで戸惑う。


多くは平地の候補地点に置いてもらう運用だ。


※船には足が付いているのでそのまま着地できる。



そしてコアが言い出した。


「真に言いにくいのですが・・・」


・魔動回路がおかしいという。

・一度最高速で飛んで魔動回路を観測させてくれと言う。


普通に飛べてたけどコアが言うならと、最高速チャレンジしてみた。俺も多重視点でコアと一緒に視る事にした。


ある一定の速度を超えるとノズル内部が空気の摩擦抵抗で真赤に焼ける。焼きタケノコになってる(笑)


良く視ると高密度の海水を噴出するジェットが、軽い空気を噴出するから噴出量が密度分跳ね上がるみたいだ。


魔力の作用と物理的作用が複合して問題起こしてる(笑) 


例。

魔力1:1kgの水=1リットル噴射。

魔力1:1kgの空気=1㎥噴射=水体積換算1000L噴射。


水中の1/1000の負荷だから過負荷みたい?

同魔力で同仕事で換算すると約1000倍のノズル通過量?

(そんな等価式は無いが、地球の様に追ってしまうアル)


ギャー!負荷が1/1000で軽すぎてオーバーレブみたいな?イヤ何も動く物が無いから単にノズルが空気摩擦で加熱するだけか。相当に気圧の低い高空飛ばなきゃ密度の高い高度じゃそうなるわな(笑)


解決したらマッハ(音速)の航空機出来そう。

コアえもんに相談するとそのまま冷却機能を備えたタービンブレードのないジェットエンジンになった。しかも水中では負荷を読み取り元のノズルジェットに戻る。



そして無線機を作ってもらった。


これはもう電波を使ってない時点で俺には理解できない。


耳たぶに相互通信端末を入れた(痛くないがチクッとした感触はある)ダンジョンのクリスタル玉と同じで念を読み取る。話したい相手(チクッとした人だけ)を思い浮かべて相互通信可能。


実はこれが魔法玉、スクロールの種明かしと後で知る。


アルムさんとクルムさんにもしてもらった。

どこでも話せる!と大好評。


念話じゃ無いから声に出さないと相手には届かない。


クランとの緊急連絡(先生出来ない時)に良いなぁと分身体を常駐させていい?と言ったら。任意の場所の相互通信機も作製してくれた。


魔道具っぽいっぽくしてと頼んだら、置物の時点でタナウス的にあり得ない原始機器だそうだ。


クランの事務所に相互通信機の置物を置いた。

動向は24時間コアがチェックする。相互通信の実際は、端末から呼びかける>コアが観測>アルの端末と繋ぐ。交換手を通じて誰からの呼び掛けか分かる仕組みだ。


こないだの様な事例でPTが帰って来ない場合、アル達のPTのユニフォームを模したコア、ニウ及びメイド、執事部隊が独自に救出に動く事も可能になった。管理棟の貴族宿舎の一画に赤と青の送迎門の部屋を作った。これでダンジョンまで行かなくてもアルムさん達も冒険号に直接行ける。



相互通信機は凄い物なので20個ほど追加した。

聖教国、神聖国、ハムナイのラムール会長、サント海商国のバーツ会長、ワールス共和国のランジェロ会頭、ロスレーンのお爺様の執務室、キャンディル伯の執務室、導師の部屋、師匠の家、導師ハウスに置いた。


危急の際には、魔力を込めてアルを呼べば宗教国のアルに通じる魔術紋だと説明する。


そして緊急回線的に聖教国-神聖国。ワールス共和国-サント海商国の呼び出しも受け付けた。ナノマシンをチクっとされてない人はコアがして相手に繋ぐ。これで教皇同士、表裏の皇帝同士が密な連絡となり共同歩調が取れる。


聖教国と神聖国。ワールスとサントも定時連絡の時間を決め、議題ある場合には通信会議を開くようになった。


※相互通信装置を観測

スマホの電波や光通信の様な物と考えて貰って構わない。人間の周りに何兆個とあるニュートリノ素粒子通信なだけだ。それは全ての物を透過する物質だ。地球の裏まで地中も透過する。その方向とニュートリノの不自然的な羅列を作り出しそれを観測する事により通信する。ニュートリノは陽子(原子核)を構成している物質である。陽子の周りを回っている電子も素粒子と言う意味では同じ物質だ。電子は陽子の1/1800の質量と言われている。同じ素粒子の括りでも電子の1/100万の大きさがニュートリノだ。



・・・・・


6月に入り次第に箱舟計画に取り掛かった。


5月の初めにコアに頼んだ観測衛星による人口分布図や大陸の詳細観測の結果が出ていたが、手を付けると長引きそうなので飛空艇とミスリル鎧が出来るまではとりあえずは焦らなくて良いやと箱舟計画は放置していた。


「地形図が完成次第に土地や島のピックアップ。気候予測と防衛予測を立てておきます」


「ありがとう、コア」


この星の地図と箱舟計画に使える土地を探してもらってたの。以前言っていた計画だ。俺の継いだタナウスの成果を良い方向に使いたい。


だからタナウス王国(案)


コアたちに提案して、※全船の満場一致を得た。(案)と言っても各船はその気になり、すでに聞いてもらえない。その申し出はタナウスの成果を残すという元の主人たちが目指した当初の目的に沿う提案だったからだ。


※全ての船に積まれる集積多段階層予測演算装置は各自が自立している。与えられる情報で独自に判断を行う自立コンピューターだ。それはコアを頂上とするツリー構造の序列をなして情報が共有される。


コアがコボルから与えられた腕輪と指輪の指示を遂行するに当たって情報を処理して結論と行動方向が出た時、その情報を各自立コンピューターに開示し、各コンピューターも情報を元に結果を出す。稀に結果が違う事が起きると再演算及びなぜそのような結果の齟齬そごが生まれたのか原因追究が行われ修正される。


アルがコアにタナウスを継ぐものと認められた時、その情報は各船に共有され、各船も納得した(笑) ダンジョン情報もそうだ、こんな進化を促す訓練施設運営を行っているとコアが情報を流して各船が自立承認して行動しダンジョンを生成したのだ。


船の指揮者が居なくなり指示がなくなってからの自立判断である。強いて言えば格上であるコアの判断に従ったともいえる。


各船の自立コンピューターは主人の当初の目的を知っている。その存在目的はタナウス王国にタナウスの成果を反映する計画案に全面的に賛成した。


・・・・



この星の立体地図を出してもらう。


今は大陸が10もあった。

1億年前から統合されたり、引き千切れて移動し、小さくなったり大きくなったり、海に沈んでいる大陸もあった。


放置してる俺も悪いのだが当時6つの大陸に飛んだ船の2つが海の底だ。冒険号みたいに船ごと次元跳躍出来ないからそのまま沈んでいる。

10のうち4つの大陸しか船がいない(笑)


海底の土の下に2隻がいるから掘りに行かないとダメだ。


地上で1億年以上放置の宇宙船も酷いもんだ。

800mもある宇宙船が造山運動で山に押し上げられ、そこから谷底に落ちて埋まってるのがいる。よく予測演算君も生きてたもんだ。


10の大陸と言ったが、大まかな郡に分けてだ。


日本、ニュージーランドクラスの島が密集してる場所も大陸としている。大陸が千切られて島になってるの。


逆に圧縮された大陸はエベレストクラスの大山脈を作ってる。


俺達の北の中央大陸は小さい大陸になった。1億年前と2/3に縮んでいる。オーストラリアが縦になって痩せた感じだ。


コアと交感会話を行う。


「お勧めの土地を順番に教えて」


1:5つの国に挟まれた内陸部で大山脈に囲まれた。鉱物資源は皆揃う、北緯20~25度で緯度も浅く温暖、ズバリ山地のハワイ、水源が多く農耕の収穫量は相当になると推す。各国への交易路も有るが山脈に住むサル原人が襲って来る。


山間の交易路も含めナノロボット部隊が居たら何も問題がないと言う。攻められた国から切り取って行けば海に達すると言う(笑) 現状俺が見た感じでは完全に梁山泊だ!広大なアマゾンだ!ここに国が出来ると言うコアが凄い。全部平地にしかねない。



2:元は一つだった島が千切れて4つになった島。南緯28度~36度にあり温帯。漁場が豊か、大山脈と森林続きでモンスター資源も鉱物資源も多い。千切れる際に引き伸ばされて平地が多い。山地の大森林を開墾しなくて良いのが推しだな。コルアーノに似てる土地だ。33~34度線の2島に人食い人種が生息。聖教国からサントぐらいまである島だな。4つの島を合わせて日本の国土の3倍以上ありそう。



3:2つの島が南緯28~42度程斜めに( i )な島。

下が北海道並みの寒さで上が小笠原諸島か。鉱山資源が豊富で大山脈と森林地帯が多くモンスターにより人種は駆逐されている。海藻や魚を食べる大型海獣が南部海域に多数生息。


コルアーノやサント海商国換算で十倍はデカくないか?(笑) と考えていて全ての推しの土地が日本より大きい、俺の国土の大きさ指示を最小でも3倍も上回る地域ばかりを提案してくるってことは、世界の難民的には国土が足りないんだろうと結論した。


「1~3まで国土が多いのはそれだけ難民というか死んでいく民族が多いって事なんだよね?」


「政情が安定しているコルアーノ王国でアル様が見られた流民、難民、盗賊の数、路上の死体と人口の関係をこの星の人口で割合を予測すればそのぐらいの国土は必要になります」


「やっぱりねぇ、知らないと小さく見積もっちゃうよな。コアは先入観とか無いから数字的に信用出来るね」


「タナウス王国の趣旨には、その位の国土が必要です」


「分かった、ありがとう。コア」


交感会話を解いて、モニターを思念で操作する。


「1は建国に物申されそう(笑)」地図を見て独り言。


「こんな緩衝地帯に国作ったら戦争だ(笑)」


「文化圏の国のひしめく土地でも、アル様とアルム様、クルム様、シズク様なら難無く駆逐くちくできます」


って知ってるよね?」


「攻めて来たらアル様はどうします?」


「・・・駆逐くちくするかも」


コアがてオイ、何だその顔は!



「2って比較で日本を出してくんない?」


「緯度を小笠原から北海道位までと言われたので候補に」


「日本が真っ直ぐに立って4倍以上幅広だ」

「この後の地殻変動で4島は離れますが問題は?」


「問題ないよ。何万年後の事なんか知らないよ。そこまで行くなら冒険号でこの星飛び出してるよ(笑)」


「(笑)」


コアが笑った! 笑うのかコイツ(笑)


でもなぁ、人食い人種が居るしなぁ。


「3の大きい二つの島、これ繋がってる?」


「繋がって無いですね、現在2km、最大4km分断されてます」


「上も下の島もモンスターしか居ないの?」


「南端の南緯42度は日本で言う宗谷岬です。島が2つに割れた変動時に先住人種が少なくなり魔獣により絶えたと思われます。原生林と大山脈ばかりなのでモンスターの宝庫です」


「今拡大で出た点みたいな島って大きいの?」

「7km×5kmですね」

「あれ?拡大したら周囲に島がいっぱいあるな」


「この点の島までの距離は?10kmぐらい?」


「11kmありますね」


「上等。交易港で隔離出来るな。開発進んだら進出しよう」


「充分!3にする。大森林を切り開いて開拓する」


「南の海にかなり大きな海獣も居ますが良いですか?」


「南の開拓は後にしよ、先に中央部の木を切らなきゃ(笑)」



「ニウとコアは出発前に島一帯の先住民を捜索して。現地で人に害になる固有の毒虫や細菌のデータを観測してもらえる?」


言いながらにセットする。


行く気満々だったのにコアが言う。


「アル様、海に沈んだ船が欲しいのですが」


「どこに沈んだ奴?」


「このプロットの場所に沈んでます」

「特別な船?」

「戦闘用ナノマシンを量産出来ます」



「分った。この島に持って来たらいいのね?」

「アル様に運んで頂かなくても大丈夫です」


「え。方法は?自分で来られるの?」

「海底下の280mから反重力起動して浮かせます」


「上の土砂をどかせばいいのね?」

「そうして頂けたら間違いございません」

「一旦、その船に行こうか?」

「こちらの転移装置から行けます」


行ってみると780mの船だった。

埋もれた土砂をザーッと脇に寄せて柔らかくしたら普通に動いた。そのまま海底を走らせて島に持ってきた。さすが宇宙船だ、海底2万マイルどころじゃ無いぞ。


惑星パトロール船で軍船だが中身の装備が違うと言う。宙賊相手の武装はもちろん。密輸で変性され、偽装された物質を解析する科学設備を有する船だった。


一番の特徴は宇宙戦闘用ナノマシンを持ってる事だ。元素の素材さえあれば何万体も宇宙戦闘用ナノロボットが組成できると言う。拿捕だほする宙賊のナノロボットを破壊する戦闘用ナノマシンを有した船。以後は俺が跳ばなくても転送装置で冒険号からいつでも来られる。


この船一隻で宙間継戦能力を持つ戦艦だった。戦う相手が宙賊だけなのでパトロール船扱いだけど間違いなく戦艦だ。聞くと宙賊のナノロボットだけじゃなくて、有害バクテリアとのミクロの戦いや、資源に被害を及ぼす細菌との戦いでとても小さな戦いのパトロールしてた。さすがに戦艦だからフェイザーアレイみたいの持ってた。


まぁ旗艦の冒険号なんか相手が抵抗したらどこでも穴次元跳躍穴(タキオン虚数場サークル)を発射して消滅させるけどな(笑)



船に1と名前を付け、と名前を付けたメイドを常駐させ区画を仕切って貴族の邸宅風に変える。


1番船マリンの戦闘ナノマシンのナノ。


そんな中、居住区にロボットを発見した。


コボルさんの時代でも骨董品の人間型ロボットが廊下に倒れていたのだ。


ダンパーや稼働部は油圧が抜け、ポンプも焼き付く。軟質樹脂によるブッシュやOリングも擦り切れて動かない。さすがの科学も摺動摩耗部の1億年にも及ぶ経年劣化には勝てないよな。それでもタナウスの標準エネルギーを入れてやると頭脳は動いた。


そのままでは朽ちて動かないロボットだ。


ロボットの論理回路の解析で分かった事は、軍のメカニックに変わり者がいて自立思考の人間型ロボットが趣味だった事だ。日常と仕事の相棒として可愛がられたロボット。主人亡き後、個人所有物の紐付けで放置され朽ちて倒れたロボットにあわれみを感じた。


コアに頼んでそのまま頭脳部分を書き換えて、コアが使役出来る様に作り替えた。


ロボそのままが動いていたら流石にダメだろう。

そのまま同じ様に直すと体重90kg。高硬度で軽い樹脂の骨格に人間の肉を付けちゃうとダメぽい。攻撃で肉がはがれるとホラーなので竜族の獣人として固く細かい鱗で覆う? 色々話してたらコアが言いだした。


「アル様の知る液体金属風なら骨格も要りません」

「え?・・・出来るの」


「気体の様に拡散出来ませんがよろしいですか?」

「それって、映画の様にバラバラでも集まる?」


「それです。細部もその様に調整致します」

「僕の分身でも出来る?」

「コアも出来ますが?」


「あ!それはいい。液体のロボがいいの(笑)」


「そうなのです?・・・大事の時の分身ですか?」

「そう!大事の時にお願いします」


液体ロボをジェルと名付けた。


そんなジェルと戦闘用ナノマシン30000体が大挙してタナウス島の開拓を始めた。疲れを知らないロボット軍団だ、ドロイドの軍団やアンドロ軍団じゃ無くてまんま人間の大軍が執事服、メイド服で24時間暴れ回る。コアの計算でも広大なタナウスを開拓するには何年も掛かると言う。相当エネルギーを食うので無理無い様にやってもらっている。


材木が山の様に積まれて整地されて行く。



そうかと言えば、冒険号に積まれていた資源採掘モジュールが大山脈で稼働し始めた。最初の王都と次の都市を結ぶ直径30mの大穴を開けながら内部処理していく。人の住めない有毒ガスの中でも掘り返して鉱石を取ったり、惑星のガスから守られる空間を作り出すもので大山脈貫通トンネルを作っているのだ。1日換算8kmの土砂を処理して鉱物を掘り周りを固めながら外殻を作り、内殻と呼ばれるインナーチューブを生成していく。


国際救助隊の世界が目の前に繰り広げられる。人が居なけりゃ、誰にも見られなかったら何でも良いってモノなのか?と自問自答してしまう。



俺はハウスとマリンを行き来する二重生活をしながら報告を聞いていた。


・島の病原菌は既知の種で予防接種で防げる。

・接触媒介の卵で人体で孵化する寄生種は滅する。

・蚊や蛭、カニ、貝、アリの毒種は無毒にする。


優良種の遺伝子進化を任務にしてたコアが天敵を作り上げる。天敵は同種族で人間に無毒の進化形だ。交配した相手ごと無毒に進化させるという。単位面積に増え過ぎると本能で生存数を調整する。



報告を受けると帆船時代の残骸を掃除にも行った。


とニウとコアが言う。


それはそれで幽霊船探検のつもりで喜んで行く。

当然鉄製品はダメ。食糧もダメ。繊維類もダメ。本や日誌も腐り落ちている。


真新しい物は見つからなかったが硬貨や宝石などはそのまま有ったし、海底の金属検索では海砂で削れて酸化した物が山ほど落ちていた。何処の硬貨か分からない削れた金貨、銀貨、銅貨。



人が必要な物はダメになり。使う所も無い硬貨が残るのは風刺の様なナンセンスだと思った。





次回 203話  視聴率100%

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