第180話 ミスリルのスタジャン
1月21日。
翌日の朝6時。
昨日クランに来た9歳のカレンが教室に来た。
前に座るシャウト教官の8歳の息子フレデリの横にする。
砂の黒板の使い方を教えて、皆に今日から事務で働くカレンと紹介する。同じ様にざら紙に名前を書いてやり。練習させると嬉しそうに名前を書いている。
勉強する機会が無い子たちは、勉強をすごく喜ぶ。皆が何を書いているのか、何を読んでるか分からないってのはクルんだよ。自分だけが世界から置いて行かれる感じなんだよ。勉強したら皆と一緒になれるという嬉しさが視えて沁みる。
7時に教室が終わるのを待って、大工のクラムさんの息子のジスが現場の近況報告に来てくれた。
ドアだけじゃ申し訳なく思い、武道場の窓穴に板を付けてもらったりもした。さすがに冬の窓全開は風が吹き抜けて寒かったので今は窓板がついて風の入って来る方向の窓板だけ閉めるの。読み書き教室も大きなガラスの窓枠を4教室分注文しておいた。出来たらそれに合わせて穴開けて俺が付ける。
今は宿舎の施設と管理棟、クランハウスと教官の家の不具合を親父のクラムさんに見てもらっている。ジスの報告通りに不具合は直してもらう。
パンケーキ店の倉庫にもドアが付いて先日鍵をもらっている。
色々とやりたい事が溜まってる事に気が付いた。
お店の倉庫が出来たら、シャドが素焼きの瓶をかき回してくれると言っている。精霊は存在意義を示して己を磨くんだから、僕が磨かせてあげないとダメなんだよ。
取り合えずハウスに帰って朝食を食べたら、ハムナイ国に跳んで素焼きの
ヤギのチーズとバターもついでに沢山買っておく。ラビット焼もメニューに良いな。とドンドン仕事が増えそうだ。チュロスみたいなツイストドーナツも美味しいんだよ。
お店の倉庫にヨーグルトの瓶を置く棚を作っていく。冷暖房紋を21℃設定で刻んで魔力を注いでおく(21℃より高いと冷房紋が動く、21℃より低いと暖房紋が動く)
(シャド!今日の晩から倉庫とハウスの瓶をお願いね)
(はい、わかりました)
(魔力一杯使いなよ)
(はい!)
隣の倉庫は冷房紋と冷凍紋を付けておく。
今の季節は要らないのでこっちはそのままだ
お店の倉庫から小麦粉やジャム、紅茶、砂糖などを回収しておく。まだまだお店の開店は先だからだ。
メイプルシロップもパンケーキもハイエルフの秘術だ。ヨーグルトドリンクも海の向こうのハムナイの飲み物だ。珍しい物に食いつく貴族が沢山いると思う。
単にお客の来る店を開く訳じゃ無いのよ。
収益も売り上げも関係無く、美味い物を自分で稼いだ金でクランの奴らに食べて欲しいの。喜んで欲しいんだよ。
それは一般の平民だって同じだ、美味しかったら貴族だって食べたいと思うよ。だから対応を考えなくちゃダメ。
私塾の3人娘はメイドの格好をさせる以上、実家に預けてジャネットに3月は預けようと思っている。貴族が来た時はめんどくさいので個別にお茶を入れる接客もありえる。
面倒くさいのを避けるために、ミウム伯とロスレーン伯の看板を付けてしまえば良いがそれだと平民が引く。色々考えたが貴族服でそっくり返ったのが来たら使用人が対応出来る様に
俺が言うのも何だが、店の前に貴族馬車が止まれぬ様に石の杭を打とうと思ってる。食いたけりゃ来ればいいけど他の客を怖がらせて欲しくない。
アルは備えている。そうならないように。
でも、アルも怖がられてる事に気が付いていない。
アルを御子と知ってる人は怖がっていない。
神の啓示によってそうなってると思っているからだ。
一般の人は勝手が違う。
アルはせっかちなので視て判断して最良の道を探し、選択して良かれと思う事をするのだが周りはそんな事知らない。
問題理解から何の話もせず改善を行動に移す。問題から改善の一手。それで投了となる。
貴族のアルは周りの人にこう見える。
視て理解してるから周りに問わない、自分だけが知って考察する。気が付くといきなり動いて解決している。周りがそんなアルを見ると何考えてるのか分からない。
例えるなら、問題を持った相手に事情も聴かず、密偵に調べさせず、相談もなく、悪人と判断したらいきなり現れ、成敗と刀を抜く暴れん坊上様である。ご乱心にも程がある。斬られる相手もいきなりすぎて何も分からない。
皆が何も知らないまま問題が無くなっている。
ハムナイ国のポロムスの民(穢れの死兵族)や公女を助けた件、司令官やらその親に報いを与えた件、公女をディスった件など説明も無く周りを置いてきぼり過ぎてアルムさんの能天気な性格でも目が点だ。
・ポロムスの民:誰も知らない間に幸せの民に。
・公女は何も知らぬ間に大元の問題が解決。
・司令官の親も>どっかの侯爵が罰を受けたと言っただけ。
御子が神託を受けていると思われて許される御乱心。
聖女を実家に帰した件では、全部終わってからやっと何が問題だったのか解ったと導師が言った程だ。
知らない人には恐怖の子供大王だ。アル自身は、相談すると心配させてしまうと思っている。
貴族心配するより自分の心配しなさい。
・・・・
1月23日。
神聖国に行った帰りに聖教国に寄って棒給もらって来た。帰りにロスレーンに顔を出すと謁見で27日には家族とシュミッツ、ジャネット含む護衛団とメイドが王都に行く事を聞いた。
末席の伯爵の謁見だから子爵の時と変わらないらしい。
グレンツお兄様(20歳)とアイン(21歳)が貴族院の騎士解任でロスレーンに8年ぶりに帰って来る。
同じくヒルスン兄様(18歳)とマーフ(18歳)が貴族学院の貴族科を卒業し、貴族院の文官に叙爵される。
お爺様は謁見まで王都の屋敷に滞在、お父様たちは叙爵式を見てから帰って来る。
今年はイベントが多数ある春だ。
師匠に壺と棒給渡して帰った。
赤ちゃんの首がすわるまで、家から出してもらえないらしい。ストレスで連日の騎士団の訓練が凄そうだ(笑)
・・・・
1月30日。
クラン募集で遅れた時間を取り戻す頃かなと思った。
何も報告が無いのでアルムさんに「30Fまだ?」と聞いたら22FのノームのPTで1週間掛かってると言う。不思議に思って聞いてみた。
「なんで?ノームって6人~8人のPTだったよね?」
「それが問題なのよ(笑)」
今までは、襲ってくるモンスターを順に倒すだけだったのが役割持ったPTになるとダメという。
???
セオリーで盾からというと盾からしか攻撃しない。
他のノームを見ていない。
盾が先と言われたら遠隔攻撃してくるノームも放置する。
カバーする動きが無い。力任せに2人で一匹に攻撃してしまう。
クルムさんもPTの役割とか分担とか初めてで迷う。
シズクはアルムさんの攻撃の順番イメージを読んでからしか動かない。ノームPT見ても自分から動かない(笑)
自分の役目と立ち回りを知らないからバラバラ。
聞いていて思った。
俺とアルムさんとは違う事。
ゲームとかアニメで役割やセオリーを知っている事。PTでカバーしあって安全にモンスターを倒す手順。それは経験によって培われ体に宿る臨機応変なPT戦闘。言われたら言われた通りに戦う動きになって当たり前だった。
初めての人が対応するなんて無茶な話だった。
特にエルフは弓と魔法の一騎当千だ。
自由自在にやっていた人がPTの役割なんて知らない。だから言われた通りにそう動く。でもそれは違う、その時その時で敵が同じ動きなど無い。
現役のPTだって初見なら速さや攻撃力、特殊攻撃を知らないと連携なんて無理だ。連携を知らない人に言ってもダメ。
・ノームPTの人形を作った。盾剣×2・剣・鎗・弓×1・魔法
・アルベルトPTの人形を作った。盾剣・剣・弓・魔法
毎回アルPTの担当を変えた。
剣がアルム・クルム、弓がアル、魔法シズク。
剣がアル・シズク、弓がアルム、魔法クルム。
毎晩、人形を使って物語を聞かせた。
アルが盾剣に行った。アルムは盾剣に行った。シズクは誰に行く?
アルが盾剣に行ったら、弓がアルを狙ってる!アルが弓で撃たれちゃう!シズクが助けないとアルが死んじゃう。シズクは弓に魔法を撃ってアルを助けました。
毎晩こんな物語を聞かす。
賑やかな街で過ごしたいと来たクルムさん。
俺の側に居たいからダンジョンに来たシズク。
何も知らないからしょうがない。
丁寧に冒険者PTの戦い方へ意識を向けて行く。
冒険者が何年も掛けて覚える事を4か月目で教える。
もっと落ち着いたらエルフの宝を渡そう。今はダメだ。
・・・・
2月3日。
教室にアルがポツポツと揃えた絵本が増えてきた。
絵本は貸し出して読める人に読んでもらう様にしている。
教室にある中央大陸語の本はいつも取り合いだ。絵が描いてあり単語が書いてあるだけの幼稚園レベルの本だが、値が張るので私塾でもないと目にしない。
皆が新しい言葉を知りたがるので、教室の黒板に絵と今日の単語を4つ一緒に書くようになった。
単語を使って文も一緒に書いておく。
・騎士が家に来た。
・友達が出来た。
・ギルドマスターが転んだ。
・カウンターでジュースを頼む。
皆が言葉が喋れるので、読んでやると意味が分かる。
練習させると意外に早く単語を覚えて行くのだ。
実はアルも知らない単語がかなりあった。素知らぬ顔で覚えて、知らん顔で知っていた顔をして先生の顔をするのは疲れる。
・・・・
2月に入り、クランの1月の収支表をリナスが持って来た。
教室上がりのクランハウスで良く見せてもらう。
少しずつクランの収入が上がってきた。
1月のメンバー費10%は一人1日平均銅貨5.4枚(540円)だった。
メンバーの月平均の稼ぎ:5400円×30=162000円
メンバー費:-10%(540×30日)=16200円
メンバー月平均:162000円-16200円=145600円≒大銀貨1.5枚
クラン中間層の月平均収入は大銀貨1.5枚(15万)だ。
クランを出ると民泊1月銀貨9枚(9万円)+食費が必要なのでまだ生活は苦しいな。クランだと1月銀貨1.6枚(1万6千円)だから中間層なら余裕が出来て良い生活になってきてる。
真冬の一番寒い時に収入が上がった。312人だった雷鳴メンバーは430人に増えていた。
430人×540円×30日≒6,966,000円
1月のクラン収入は大金貨3,5枚(700万円)になった。
クランの収入が上がった事を報告すると共に〆ておいた。調子こいてギルドで雷鳴の名前使ったPTは放り出すと言っておいた。むしろ知られない様に隠せと言った。揉め事の度に雷鳴の名を出されたら冒険者のヘイトが溜まる。
皆が頑張ってる事は誉め、各宿舎に実力あるPTのリーダーが務める寮長を置いた。風呂などの適正使用の見回りや全体清掃(草取り)の号令を掛ける代わりに寮長としての特権を与えた。
メンバーを連帯責任でPTごと宿舎から1週間追い出す権限だ。夜中に酒飲んで騒ぐ迷惑行為や調子くれてる奴はバンバン放り出す。
俺も無体な奴は任命しないが、寮長は正当な理由が無くても追い出してOK!と皆の前で宣言してやった。長い物に巻かれる知恵も身に付けろ、相手は実力あるPTのリーダーだ。強い者が正義の世を知るのに丁度いい。この世のジャイアンは必要悪だ!(笑)
魔法を持っている者、身体強化を持っている者は持っていない者に教える事を奨励した。自分で使うよりも教える方が習熟が深まる上に強くなると教えたのだ。教官にも聞いてみろと促す。武術でも自分の鍛錬+人に教える事で強くなる事を示す。
生活魔法を一つ誰かに教えて成果を出したら小金貨1枚(20万円)クリーン、アラームを覚えたら小金貨2枚(40万円)身体強化を誰かが覚えたら大銀貨1枚(10万円)の褒章を約束した。
クランハウスに褒章を張り出した。そして師となる者と弟子になる者を事前に申告させ張り出す。これで上下関係や取得までの一般的な統計が手に入る。
てきめんに効いた。
魔法使いは、一番簡単なライトの光魔法と着火の火魔法を教えまくる。脳筋は身体強化を下の者に掛けまくる。武道場で泣く奴が続出した。下の者と上の者。PT違っても横の交流が出来た。
そして言っておく。
教官から学ぶ物が無くなったらいつでも出て行けと。
(400人も居るクランが)深層に挑むつもりは無いと断言する。
ピヨピヨ鳴いてる稼げない雛を育てるクランが雷鳴と教えた。
一回入ったら家族。出てっても独り立ちしただけ。家族が他の領に稼ぎに行ったら家族じゃ無くなるのか?出て行っても家族だと教え込む。
明の野球部生活が見事に出ていた。
アルは監督のスパルタと野球への感謝をトレースしていた。それが凄い自己満足とは知っていても監督の真似をしてみたかったのだ。
セミは口が悪くなるのでやめた。クランに定員など無い。
・・・・
2月5日。
神聖国に布教に行き、罪人から鹵獲品を奪って教会に報告に行くと4月1日に神聖国騎士団が発足する事になっていた。
神聖騎士団と神法騎士団なのは聖教国の踏襲だな(笑)
冒険者や傭兵を街で募集して1年ほど訓練していたらしい。新教会が3年後に出来るとは聞いてるけどそれまでに色々整えてるのよ。
発足する聖騎士団は全国から募集を掛けて集めた5000人を鍛えていたらしい。スマン。みんな鉱山に送りこんじまった・・・今日も。
まぁ、内戦や戦争は無い。首都で賓客を迎えるのに儀礼上必ず要るしな。5000人で充分だよな。(自分に言い聞かす)
内訳は聖騎士団(守備隊):1000人。神聖騎士団:2000人。神教騎士団:2000人
資格が騎士のジョブを取れる事。プロテクの魔法を修行中だ。
今、発足まで2か月になったので各地から続々と聖騎士予備軍がが集まって演習場でアスレチックみたいな訓練をしている。広大な皇帝邸宅の跡地でワラワラ走り回ってる。
洗練された感じの鍛錬では無いが、間違いなく根性は付くトレーニングだ。皆が身体強化で杭の上を跳んで行ったり、壁を登ったり、平均台みたいな一本の丸太を渡って行く。
電球が点いた。
・・・・
神聖国に布教に行ったついでにドワーフの鍛冶屋に行くと1セットだけミスリルの糸が織られて見本が出来ていた。
見本を見てショックを受ける。
なんかあったな・・・こんなの。
思い出したら、それはヤンキースのユニホームだった。色がくすんだ銀色で織り目が縦縞に見える。グレーのユニホームに白の縦縞が合体したスタジャンだった。明はそういうのを良く知っている。なんでこんなの着なあかんねん!
急遽指示を出す。
デザインが最新ですよとか言うな。俺に取ったら生まれる前からこのユニホームの筈だ。しかもニッカボッカみたいなぶかぶかのベーブルースの時代じゃねーか。
大きな襟を作って貰う、襟を寄せてジャンパーホックで留めたら首の守りも出来るとレクチャーして納得してもらえた。見た目もだいぶ違う筈だ。
ジャンパータイプの上着は前空きでもスッキリしてる。作りはしっかりしてる。ボタンで止めたあとにボタンを隠す襟もパチンと止めるジャンパーホックだ。
ズボンがなんともゆったりしたニッカボッカで裾口だけが冒険ブーツの中にも隠れるスリムタイプだったのでデニムの絵を描いた。野球のストッキング知らねぇとこうなるのかな?・・・それはそれで納得した。ニッカボッカってそういう事なのかもしれないな。
検索したら間違いなくそうだった!
ニッカボッカは野球やゴルフ、乗馬、軍服などのスポーツウェアとして活躍して発展してきたらしい。とび職もその流れだろうな(笑)
※野球のパンツがブカブカの時代はストッキングとアンダーソックスにユニフォームのパンツを織り込むとニッカボッカの様にふくらはぎから上が急に膨れてニッカボッカの様に見える時があったのだ。ストッキングの履き方分かんないって?イヤ知っておいて損はない、調べるとビックリすると思うぞ!履き方知らないと野球のユニフォーム着られないぞ。初心者は知らないからまず着られないからな(笑)
ちと脱線した。
このままだと灰色のモジモジ君になってしまうのでズボンに色も焼きつけて貰う。紺か黒の濃い奴で網目の縦縞を消したい。
上着は着丈がベルトより下に来て、普通の服とは違っている。この世の服はあの往年の学生が着る短ランに似ているのだ。
商人ですら帯剣して歩いてるこの世だ。剣帯が腰回りに来たり肩周りに来るのでベルトより下だと服を巻き込むのだ。だから短ランタイプの服が多い。その腹部の開口部を覆うために着丈が長いのを俺がダメと言う。
俺は服なら服のデザインにして欲しい。
何をムキになって言っているのか分からないだろうがミスリルのアーマーだ。一生ものだ。妥協したくない。
妥協案がズボンのベルト上を20cm伸ばして上着とのお腹の開口部を無くす事だった。それなら短ランに出来る。
これはこれで応援団がしていたバンカラ的ドカンなハイウエストズボンになったがしょうがない。
女性陣に何言われるか分からないので女性用にベルトの下にヒラヒラしたスカートを付けて貰った。そういうヒラヒラ好きだろ。水着でみんな付いてたし。(あっちの水着だけど)
上着の左胸に丸に
スタジャン風のミスリルの鎧。
絶対鎧に見る奴いねぇ(笑) PTのユニホームだが着て貰えるかマジ怖くなってきた。追加注文で二つ分はワンピースドレスにしてもらった。着てもらえなかった場合の避難措置だ。もうフルプレートでもなんでもねぇ。
(要望のつもりでも命令だった)
・・・・
翌日。
イオンモール程もある演習場の片隅にアスレチックを作った。身体強化アリじゃないと跳びつけないレベルの壁も作ったら獣人は簡単に越えて行く。
良く見ると身体バランスがとても良い。力を逃がさずその方向へ集約出来ている。天性なんだろうな。一本橋なんかピョンピョン飛び跳ね軽快に走って行く。
2月に入り日が長くなったので、アルが夕方にアスレチックをクルクル回っているとPTから帰って来た奴らも回り出す。
隅には石畳でPT演習が出来る武闘場を作った。神教騎士団のしていた訓練の丸パクリだった。20m四方で対盗賊戦の練習場だ。身体強化のある者同士で模擬剣を使い盗賊と護衛に分かれて荷馬車を模した箱を奪い合う。
上に行こうと努力する奴が増えてきた。
朝に鍛錬する奴が増えて来た。身体強化や生活魔法を違うPTのお兄さんお姉さんに教わるには朝の待ち合わせとなるのだ。まだ師匠をお願い出来てない奴=宣誓の儀を受けてない奴は、周りの刺激を受けて剣を磨く。
メルデスのギルドはどこの支部も1万人ほどいる。稼ぐPTもいれば都落ちする(ランサンに行く)PTもいる。そんな中で同年代ばかりの400人と言う数字は、自分の立ち位置を知り、刺激を受けるのに良いのかもしれない。
上から下まで天と地ほど実力が変わらないレベルのPTだ。身近なPTの上を目指すなら少しは努力できるのかもしれない。
若いからそうなるよな。気が付くのも勉強だ、気が付くまで頑張れ。どうせそのレベルに達しないと分かんないからな(笑)
努力は人の上とか下とかを目標にすんな。
努力した分は自分の血肉に変わるんだよ。
自分の立ち位置が変わるんだ、人が上や下に行くんだよ。
自分見て積むのが努力なんだよ。
それを磨くって言うんだよ。
次回 181話 本物の親
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