第165話  御子様変わり過ぎ(笑)



日曜日の夕食。


リード師匠の所から帰ってきたアル。

夕飯時に明日から一か月の予定をPTに伝えた。


・キャンディル領の農村に暖房紋を付けに行く事。

・アルの家が引き渡される日にパーティーを行う事。

・昇位試験は魔法で受け魔鉄級5位になって欲しい事。

 (アルの算段では11月中旬にはポイントが貯まる)

・ハムナイ国のラムール商会行きに護衛が欲しい事。


食事後に暖房紋と同じ様に冷房紋を改変して作り、各部屋に紋を刻んで使い方を教えた。アルの紋は編みが小さく効率が良いので魔法陣自体が小さく、5種の複合魔術紋でも10cm以上のドアの枠や柱があれば十分だった。同じ様にトイレのクリーンの魔法紋も使い方を教えておいた。



・・・・


キャンディルでの暖房紋。


明確な目標のあるアルは強かった。

キャンディルで導師と一緒に畑に跳んだアルではない。高台から村を見下ろして各部屋に分かり易い場所と大きさで暖房紋を刻み、次の村に跳ぶ。

並列思考Lv8と多重視点Lv9は素でLv10に達した。


執政官より文書による通達で使用方法が村に知らされた。


打ち合わせ時に、レンツ様の執務室の暖炉の中に冷房紋を刻んだ。レンツ様は紋を見て即座に自身で改変して見せた。もう温度も自身で刻める。

レンツ様に-30℃と5℃の冷房紋の編込みをそのまま教えた。すぐに厨房の食品倉庫用と察してくれた。キャンディルには氷室ひむろがあるので補助用に教えたのだ。



キャンディル領の食糧事情が良くなったのか、村に新生児が多く0歳児から農業の恩寵を付けて来たと言うとレンツ様が破顔して喜んだ。


大山脈のふもとの村へ行ったついでにキラーバイソンを2頭捕って捌いておいた。コモラン(鶏のスズメ系)とヨージ鳥(鷲の様な黒い鳥)もたくさん捕まえてさばいた。

これでオークを捕れば牛、豚、鳥の焼肉大会となる。


なぜかオークは地元産のこだわりが生まれていた。

毎日吊ってるからだよ、間違いない。


アルの変な地産地消の勘違いでキャンディルのオークは見逃された。すでにオークは危険生物からの感覚になっている。熊より強いのに・・・。



・・・・



ハムナイ国ラムール商会にミスリル剣の商談。


レプトさんを伴いアルム、クルム姉妹と跳ぶ。事務所でタクサルさんとレプトさんが宝石と契約書を受け渡してサインしてる。



またもや視えた。ぐぐぐ、またしても!



応接で商談してる人達を置いて、ヨーグルトドリンクのお姉さんにレシピを聞いてみた。ハムナイ国の素焼きのかめの多孔質の中に住み付いてくれる菌がいるそうだ。


一回素焼きのかめでヨーグルトドリンクを作って菌を住ませてしまうと何年も永久に作れるらしい。温度はハムナイで地下室を作ればどこでも作れるそうだ。


譲ってもらえないか聞くと、地下室に作ってると言うのでお邪魔してきた。室温は21度だった。菌が生きてる環境を知れば、レシピは視たら全部分かった。ハムナイはヤギ乳で作ってるそうだが清潔さが大事で雑菌が天敵、一回煮て粗熱を取ってから入れると言うからヤギ乳に浄化すればいいな。


良い菌と悪い菌という表現で腐らせない菌(チーズやヨーグルトの様な役に立つ菌)と腐敗臭を出す菌とを区別してた。


菌が自分に住みやすい乳酸を作り出して他の菌を住み難くして瓶の中で天国を作るんだよ、乳酸菌天国だ(笑)

原液はマジ酸っぱいの、砂糖とか入れて調整しないとダメ。


蓋をした状態で1週間で出来上がり、蓋さえ取らなければかなり腐らないと言うか最初から腐乳というか・・・蓋を取ったら1週間~2週間以内に飲めば腐らないらしい。


地下室で見た印象は梅酒や梅干し漬けてる感覚だった(笑)


梅酒瓶の大ほどのかめを三つもらって種菌にして作る。

種をかめの一割まで入れ、ヤギ乳を入れて三日に一回かめを振って一週間程発酵させると教えてもらった。お礼に大壺三つ渡してきた。価値的に大丈夫のはずだ。

同じ素焼きのかめを10個仕入れた。


クルムさんとアルムさんが熱心に聞いている。

おやつに匹敵する美味しさに賭ける執念を見た。


事務所に帰ると、タクサルさんが切り出した。


「会長が御子様に・・・」

「本当に鬱陶うっとうしいしいですよね?(笑)」


「言わないでくれよー、昼は旨いものにするからよ」

「こないだのレストラン!お代わり自由の(笑)」


「分かった分かった!」


「みなさん!お代わり自由だって!」

事務員からやんやの大喝采!


「みんなかよ!(笑)」


「行く前に着替えさせてね」


「はい!跳びますよー」



・・・・



ラムール会長の豪邸に跳ぶ。

マジ邸宅の警備が厳重過ぎて笑う、何重のセキュリティーだ。ロスレーン家なら俺ブチ切れてるわ。まぁ、その間に先触れみたいに用意できるし、今日に限って言えばアリだな。


会長の執務室に通された。招かれざる客は応接にいる。


「会長、お久しぶりでございます」

もうスイッチが入っている。


「御子様、先日はありがとうございました」

「いえ、私が慈悲の心を出したお陰で迷惑をお掛けしました」

「御子様は悪くはございません。頭をお上げください」


「今日は何かわたくしにお話があるとか?」

「隣にダイロン公国の第二公子が見えております」

「こないだの娘の国ですね?」に言う。

「御子様にお会いしたいとの事で見えております」

「わざわざお越し下さったのならお会いしましょう」


ラムール会長が席を立ち、隣の応接への扉を開けて頷く。


「御子様をお連れしました」

「うむ、ここへ」


隣りで会話を聞いていた第二公子が待つ椅子があった。



20人程も余裕で呑み込む広い応接。入ってきたアルを見た瞬間、第二公子の時間が止まった。


シリウス・ド・スベラン・ラ・ダイロン第二公子は驚いた。


装束が完全に王族だった。頭が真っ白になった。


話が違った、商会の知り合いの特異能力者ぐらいに話を聞かされていたのだ。妹がプリプリと優しい兄に八つ当たっていた。


言われた事も満足に出来ぬと公女は怒られ、お稽古の事を言われて何も言い返せず帰った報告を大公は聞いて呆れ返った。


(公女が厳命された事をアルは秘かに実行して解決済みだがこの第二公子は国を出た後なので知らない)



視て第二公子が大慌てなのは分かっている。後に続くアルムとクルム、タクサル、レプトが応接に入ると遮音の魔法をこれ見よがしに掛けると微笑みながら涼しい顔して近付いた。


アルは先に名乗った。ハッタリを名乗った。今日は知った時から第二公子との真っ向勝負以外は無しと決めていた。



「お初にお目にかかります。聖教国セントフォール、教皇代理アルベルト・ド・ミラゴ・イ・クレンブルと申します。ハムナイ国では御子様で呼ばれております」


その場でが固まった。


宗教国の御子様なんて軽いもんじゃなかった。

その名は一国の王族だからだ。


本名を知っているのはアルムだけだった。と言うかレプト、タクサル!何で俺の護衛みたいに後ろに立つ。そこはラムール商会のオブザーバーですって立ち位置だろうが、会長の方へ行け!俺の護衛みたいに立ちながら驚くのは頼むから止めてくれ。



第二公子は固まった。

相手は国主の代理を務める完全に王太子だからだ。

せいで両国の威信を賭けた会談になった。



「お初にお目にかかります。聖教国の御子様。私はダイロン公国の第二公子。シリウス・ド・スベラン・ラ・ダイロンと申します」


実はシスコンの兄貴が妹に暴言を吐いた者を打ち据えようと来ていた。そのままだと俺が打ち据えて遺恨が残りそうなのでこうなっている。俺だって聖教国の教皇代理だ。負ける訳に行かねぇ。公女の代理で仇取りに来たんだから代理戦争だ。


冗談はさておいて、代理口喧嘩くちげんか戦争にもならない様に誘導しないとダメだ、後を引けばシャレにならん(笑)



「シリウス殿下は私をお待ち下さったとか、何か私の法力に出来る事がありましょうか?」


どうしよう!と焦っているので話を振ってやった。


「この度は我が妹。ミニルをお救い下さりありがとうございました。妹は御子様の訓戒が胸に染み、充実した日々を過ごしております。それが何よりの法力でございましょう。この度は真にありがとうございました。大公に成り代わりお礼申し上げます」


さすが王族!見事な言い回し。その言葉が聞きたかった。


ここに来る3週間余りの旅路で罵詈雑言を聞かされてきた護衛達がすごくホッ!としてるよー。良かったねぇ。


「シリウス殿下は義理堅いお方。妹君には再開した折、お礼も言ってもらえぬ有様で心を痛めておりました」

あの公女、上から目線で同行させる気満々だったからな。


「御子様、それは我が大公家の至らぬところでお恥ずかしい。帰り次第に重々叱っておきますのでお納めくださいませ」



あー!殿下が・・・

この御子を相手にお礼を言えない妹を本当のバカと思ってしまった。ディスった時は冒険服だから冒険者と思ってたんだよ、従士がヘイト敵対心剥き出しで来ようとしたからな(笑)



「いえいえ、シリウス殿下が来て下さっただけで心が晴れましてございます。今日の良き日にお会いできたことを感謝いたします」



終始なごやかに両国の特色や文化を語る会談は終わり、公子は自爆を逃れた幸運に感謝してした。



会談の最中、頭のクラウンしてた(笑)

御子っぽい小さいのでよかった。


帰りの馬車の見送りに先立って・・・。


旅先にて何もございませんが。と大壺10個持たせた。

目の前でインベントリからスッと出してやった。

マジックバッグから一個ずつ取り出すのが普通だ。法力としたら充分な威力を見ただろう。


もう公子は大公への報告を考えていた、とても二つ返事で言う事を聞かせられる相手では無いことを納得させ、妹への風当たりを弱くしようと優しいお兄ちゃんに戻ってた(笑)



俺は仏心で助けたせいで大出費だ!王族に手土産三壺とかはNGだろ、十個単位じゃないと聖教国の名がすたる。第二公子は打ち据えるつもりで来たから当然産物の手土産なんか持って来ねぇよ(笑)


あ!サファイアの原石で手数料取ったから儲けてたわ。



見送った後。

ラムール邸の応接に入った瞬間、冒険服に変えた。


「もー疲れた。会長!もうやめて下さいよ!(笑)」

「御子様変わり過ぎ(笑)」

「タクサルさんもね!」


会長も笑っている。


「相手は殿下だぞ!」


「殿下の前で固まって!御子の前ではダラケ過ぎ!(笑)」

タクサルさんに言い返す。


「だって本物のダイロンの王子だぞ(笑)」

「私も本物の聖教国の御子様ですよ(笑)」


「間違いない。皇帝の屋敷売りに来た本物の御子様だ(笑)」

「うちに武器を売りに来た本物の御子様だな(笑)」


「もう。早くレストラン行きますよ!」



・・・・



レストランの給仕の人が覚えててくれたみたいでまた美味しいカルパッチョが出てきた。

スパイスの効いた南国料理が大皿で出てきた。ニンニク、胡椒、オリーブオイルに唐辛子?チリペッパー?まぁミックススパイスのピリ辛海老がプリプリで美味しい!


「美味しい美味しい!」と皆が取り皿に取ってすぐに無くなる。

大皿のお代わりが続く。


「ホント御子様は毎日楽しそうだなぁ・・・」

「何言ってんです!平凡な日常に幸せが有るんですよ」


「そうやって言うけどなぁ・・・」


「なんで商売の話にきて他国の王族と会談するんですか(笑) そんな毎日嫌ですよ。寿命が縮みますよ。楽しく無いですよ?」


「言われてみたらそうだな(笑)」


「何回来ても事務所に同じ人がいて楽しく仕事してるならそれが一番の幸せなんですよ」


「あ!」

「オーナーさん居ますか?」

「何か粗相がございましたか?」

「(笑)違います、居るなら呼んで頂けますか?」

「かしこまりました」


「私がこの店のオーナーをしておりますトリスタと申します」

「オーナーさん、この国は暑いので、魔法を掛けてあげましょうか?」精霊魔法で室内温度を一瞬で26度にした。



「こんな感じですが、海の幸も傷みにくくなりますよ」

「その様な魔法使いを雇うのは・・・」


「一回掛けたら、魔力を込めるだけで使える魔法です」

「え?その様な魔法なのですか?」

「魔術紋に魔力を込めるだけです」


「対価はおいくら程でしょうか?」

「このメンバーが月に一回食事出来るのは如何です?」

「それでは、充分な対価とは(笑)」


「この店美味しいから、許します!」ビシ。ヨシ!

「本当によろしいのですか!(笑)」


「見ていて下さいね」

店が大きいので壁の上部に五つの魔法陣を刻んだ。


「暑い日は五つともここに魔力を込めて下さい。雨の日なら三つとか、とりあえず魔力を込めますね」


温度も冷えるが店内の空気が対流するので涼しさはいい感じ。


「これは良いですね」

「厨房は暑いでしょ?ガンガンに冷やしましょう」


厨房は18度で五つ付けた。


「御子様、スッとするな!」

「事務所にも要りますか?」


皆がウンウン頷く。


「そんじゃ、カルパッチョお代わり!」

「アルムも!」

「クルムも!」

「タクサルも!」ヤケクソになっていた。


ハムナイ国の焼肉に付ける調味料を聞いた。

岩塩、胡椒、ハーブ、ピリ辛のタレ。

ピリ辛のタレを仕入れた。


会長の家も刻みに行った。



・・・・


食事後サント海商国へ。


「御子様と一緒だと美味い物食えるなぁ」

「タクサルさんにお礼言いました?(笑)」

「言ったよ!あれだけ食って言わないとか無いわ(笑)」

「良かった、タクサルさんに感謝してないかと思った(笑)」


「だってよ、お代は良いって言うのをあいつ払ったからな(笑)」


おとこでしたよね!(笑)」

「あいつは漢だな(笑)」


レプトさんに頼まれて商会に冷房紋つけといた。


今回のミスリル剣とゾンビ武具の代金の宝石も預けておいた。前回の宝石同様運用しても良いと言っておいた。レプトさんはまた驚いて断るが、元々無いお金なんだから市場に回して儲けたら良いと説得した。


商人なんだから儲けたら半額寄こせと言っておいた(笑) こないだの話も冗談じゃ無いから、運用して損したら、そこから払えと言った。


ついでにと、サファイアの宝石と原石を出した。


飛び上がるレプトさん。


「これどうした!」


「御子に死兵をけしかけた領主から慰謝料もらって来ました」


「・・・もしかして話を付けに行ってきた?」

「行ってきました」嘘である。

「確かに原産国だな・・・すげぇ原石だな」


これ、最大級の原石らしいです。ついでに処分してください。一緒に2倍に増やしておいて下さい(笑)


「・・・」


レプトさんに伝言を頼んだ。

帝国の邸宅買ってくれた人に冷暖房付けて上げると告知してもらう。神聖国のアフターサービスだと言っておいた。



・・・・



皆をハウスに置いてから、名前の詐称事件を教皇様に報告に行った。平民が貴族を名乗るだけで打ち首確定である。貴族が国主を名乗ったらやっぱ打ち首だろうなぁ(笑)


アルは一回死んで神界を知って、人には輪廻の旅が大切であって名前や地位や貧富にあらずと信念で思っているので名前や地位如きシレッと詐称して顔色も変えない、気にして無い。



急遽ダイロン公国という南の中央大陸の王族と会う事になり聖教国の教皇代理として会った事。


その折に聖教国、教皇代理アルベルト・ド・ミラゴ・イ・クレンブルと名乗って会談を上手く乗り切った事。教皇のあの冠とローブで御子のアルと言えなかったことを訴えた。


聖教国の教皇代理No.2と会談して王族は大変満足して帰られた事。


教皇様が息が出来なくなるほど苦しんだ。


聖教国の教皇代理として他国の王族と会う時にはその名を許された。大司教に正式に通達を出すと言う。ステレン大司教にも通達文書を出し、教皇セットを神聖国の新しい意匠(イーゼの花)で作る事になった。通達を持って行くように頼まれた。聖教国も舐められたら終わりなのだ!ヤクザみたいやな(笑)


教皇セットを持つ者は三人となった。(腕輪付き)


・聖教国、神聖国教皇。 意匠は腕輪。

・神聖国教皇代理(聖教国教皇代理)意匠はイーゼの花。

・布教の遊撃手(聖教国教皇代理)意匠は腕輪。


※アルの守備位置が変わった。

※腕輪付きなのであの人がまた蠢動しゅんどうする。


教皇が崩御、もしくは執務に耐えられなくなるその時に、大司教の投票により教皇の名は受け継ぐもので、ファーストネームだけが変わる物と知った。皇妃の名も受け継ぐんだって。


立候補したら御子様なら教皇になれるから本当の名前にしたら如何いかがか?と大笑いで言われた。


アルは、教皇が崩御の事言ってどうすんですか!バシッ!とツッコミを入れた。



・・・・



時間が有るのでロスレーンに家の進捗を見に行った。


親方に聞くと11月29日と言う。

俺の誕生日だが日曜日(光曜日)じゃ無い。

どうせなら日曜日光曜日が良いので、12月3日の日曜日光曜日のお昼に完成披露パーティーと伝える。

雨が降ったらガレージの大きいのを作る。と伝えた。



コルアーノの人は基本お休みは無い。日曜日(光曜日)で週の始まりに教会に行く(実際に行かなくても)という理由で家業を休む体裁を取るのが普通。武官、文官も書類にサインをもらいに来るのは無いし、騎士団もまとまって行動する様な予定は日曜日には入れない。



11月29日に受け渡しが出来るなら受け取って、そのまま大工さん達の家に魔術紋を付けに行っても良いと言う。日曜日は大工さんの家族もいるので魔術紋を付けるのも手間取ると提案しておいた。


屋敷は予定通り29日受け渡しを行い、そのまま暖房紋を大工さんの家まで付けに行く。


その日はロスレーンのお屋敷と師匠の家に付けに行った。



・・・・



11月20日にクルムさんとシズクのポイントが貯まった。

ペーパー級から始めて一か月ちょいのギルド最短記録だった。

昇位試験は12月5日に北ギルド。毎日どこかのギルドで午前中にやってる魔法使いの昇位試験も見学して二人は内容を確認済み。試験まで毎日吊ると張り切っている。


11月中旬とは計算してたが試験予約の日数を忘れていた。



・・・・



キャンディル領民の村すべてに暖房紋が付いたのは二週間後だった。街の暖房紋は付けなかった。導師の話に出なかった上に生活水準の高い平民が暮らしてるので村の薪が売れなくなると困ると思ったからだ。


キャンディルが済むと今度はロスレーン領の教会、孤児院から回り、西のヘクトの村からキューブハウスも含めて暖房紋の絨毯爆撃を開始した。もう冬だからキューブハウスの窓板やドアで閉めたら温かくなるので各街の文官に早急に作成する様に指示した。


キャンディルで通達した文書をそのまま各街の執政官事務所に持ち込み、村に通達を指示した。



行ってきたぜ!※リオンの村。(※旧ピラニア)

 

二年経ったら村長の義理の息子になってたよ!

ピット・ブラッドを射止めたのは村長の三女30歳。


リオンは住む家を村に持って来た。

結婚しても村長はそれで済ませようとしたみたいだ。

本来であれば新婚の新家は村が建てる。


新家しんや(結婚して分家が出来る事)は家を建てる決まりだ!と三女が村長を村の掟で攻め、新居を建てさせてた。普段は視ないけど念入りに視てきた!導師と師匠に教えるぜ!


袋を被って連れて行かれた男の結末を。






次回 166話  成層圏まで斜め上

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