第152話 御子の正体
アルはハイランドの聖域を世界樹ごと破壊してきた。
エルフ村、未明の3時半。
「なにやっとんじゃーーーーー!」
「なに言っとんじゃーーーーー!」
「斬った上に埋めて来たとは何やっとんじゃー!」
「そうだ!まだ埋めてない!埋めに行ってやる!」
お婆々とアルが口に泡飛ばして喧嘩中。
「世界樹をバカに持たすからああなるんだよ!」
「世界樹はハイエルフが守る神聖な木じゃ!」
「そんなもん、あいつらが勝手に言っているだけだよ。そんな事は神は言わない!そんなことを決めるのは囚われた者だけだ。そんなの信じちゃダメだよ!」
「・・・」
「お婆々みたいなエルフが守ればいいんだよ」
「それでこの村に持って来たのか・・・」
「頭がハイに逝ってるクソエルフが悪い!」
「アルム!何を教えとるんじゃ!」
「だって、そうじゃない!」
「アル君!まだ麻痺してるから埋めたら死んじゃう」
「あ!そうか!いまいましいクソエルフめ」
「人が仏心出して治しに行ってやったらアレだ!」
「あいつら人とエルフに復讐って集まってやがった」
「復讐する前に俺が潰してやる!」
「あんな害悪初めて見たわ!」
アルの怒りが収まらない。
それほど話が通じないアホだった。
世界樹に執着するからああなった。
執着するあまり人間やエルフを殺そうとしやがって。
本当にやったら俺が殺しに行ってやる。
あいつら同胞以外は攻撃だ。攻撃あるのみだ。
下等種族と見下しやがって。
「明日、ハイランドに宣戦布告する!」
「「え!」」
プンプン怒りながらアルは4時にお婆々の家で寝た。
・・・・・
目覚めたら8時だった。
起きたら昨日の女の子がベッドの横にいた。
「怪我は大丈夫だった?」
「はい」
「痕とか、その、残らなかった?」
「はい」
「手を見せてくれる?そっちの手」
手を取って見てみる、傷は何一つ無かった。
「良かったねぇ」
「はい、ありがとうございました」
「大変だったね?あの頭がハイのアホエルフ!」
「悪気はないのです」
「え?あるに決まってんだろ!昨日何もしてないお婆々まで攻撃したんだぞ!」
「世界樹なんてバカに持たすからああなる!」
「昨日の悪意も知ってる、あれは人とエルフに殺意を向けてた。殺すために集まってた。あんな害悪のクソエルフは無くしてやる」
「あんな木は埋めてきてあげるからね」
「すん、くすん・・・えーん!」
「え!えー?」
「アル!朝から何をさわいどる?」
「御子が泣いておるでは無いか」
「御子ってどこの御子ですか?」
「世界樹の御子じゃ」
「あいつら勝手に御子まで作りやがって。しかも御子を攻撃して何様のつもりだ、あのクソッタレ共!」
「アル、済まぬ」
「ん?」
「世界樹の御子じゃ」
「?」
「世界樹の化身の御子じゃ」
「・・・」
「化身?」
「そうじゃ」
「あの斬った木の?」
「そうじゃ」
「化身?」
「うむ」
「あの木がこの子?」
「そう言っとる」
「・・・」
「・・・」
「あの木が悪いんじゃないからね!」
#「アルー!」
・・・・
村の世界樹を御子さんに見せた。
幹の直径80m、高さ600m。圧倒的な存在感。押し潰される様な錯覚に陥るほどの巨大な樹なのだ。どれほど凄いかと言うと近くに寄るだけで視界に入らない。下から見上げると遠近感が狂い、目まいを起こして尻餅をつくほどの存在だ。
すでに1500人と言われるエルフは皆、朝の祈りを捧げ終わって仕事についている、母子が樹の近くで遊んでる。遠くから樹を見に訪れた冒険者もちらほら見える。エルフが人に嫌悪感を示して無いのでここのエルフは人に慣れている(笑)
同じ精霊魔法を使うエルフでも違うもんだ。
「一応あの木から作ったんだけどダメ?」
「いいです!」あ!笑った!笑ったぞ!
「ハイエルフの木より大きく作ったの」
「他にもあるけど見る?海が見える綺麗な場所だよ」
「見ます」
お婆々とアルムさんと御子を連れてサントに跳んだ。
こっちも山の周りに黒山の人だかりだ、首都の暇人めらが押し寄せている。が議長(国首)の山で近くまで入れない。世界樹バズってると思ったらウケた(笑)
ウケてないで慌てて5秒2000mで変身した。お婆々が目を剥いて注目してくれる(笑)
全員の注意を惹きつけて手を振った。樹の下で手を振る高貴な者に釘付けとなった民衆は手を振り返し騒動も無く収まった。あのままだと群衆が取り押さえに来たらややこしいからだ。
「これなの。ここから見ると海が綺麗でしょ?」
「はい」
「あとね・・・あそこ!」杖で指し示す。
「あのおっきいお屋敷の庭に小さいの作った」
「わかる?」
「3本作っても良かった?」
「はい!」ニッコリ笑った。
「まだ枝あるけど作っておく?」
「充分です」ありがとうございました。
「それじゃ、ハイエルフの所の切り株埋めていい?」
「はい」
「アル!やりに行くのか?」
「行きますよ、でも穴の中に22万人も居ますからね、そう簡単に出て来られないと思うんで埋められるかどうか・・・」
「穴?」
「1500m半径で深さ50mの穴に22万のアホが詰まってます」
「・・・」
「見たいのは分かりますが、攻撃されますよ」
「見たい訳ではない」
御子が世界樹をピタピタ触っている。
「もしかして根っこも欲しい?」
「え?」
「欲しいなら持って来るよ?」
嬉しそうに
「そんじゃ持って来るけど、何処に置く?」
「アルムさんの村が良い?大きい木の近くに。エルフの近くがいいよね?」
「はい!そこに!」良い顔で笑ってくれる。
「そんじゃ帰ろう」
お婆々と御子を村に置いて、ハイエルフの国に跳ぶ前に恩寵を確認して気が付いた。
昨日は土魔法ⅡLv3が付いて、怒りに任せてあの穴を作ったらLv4になった。経験値がそれ程入ったのだ。
インベントリⅡLv6 410万㎥になっている。なして?
唖然として良く思い出した。広場から階段を上がり走り込んで木を切り、そのまま世界樹にタッチ。
その時ギリギリ摺り切り一杯みたいな感覚を思い出した。
インベントリの経験値は中に居れた容量か?もしくは単一の容量。3/5位まで埋まってたから付けっぱなしの恩寵がLv10の天井まで経験値が溜まっていたのか?その状態で単一物で最大容量をオーバーさせれば増える?
これって真実の眼>真理の眼のLvアップと同じ?
そんな簡単な訳ねぇな。
単一を入れようとした時点でⅡLv1。入る容量まで無意識に増やした方がしっくりくるな。倒れて危ないから入れる気満々だったからな。あんな修羅場でSPなんて見てねぇから分かんねぇ、上がった事も気が付いてないんだもん(笑)
現に恩寵をブーストするときにSPを振ってる訳じゃ無いのだ。最近は布教恩寵全部と思えばMAXのセットで付いている。※俺がセットを完全に認識してるからと納得してる。
意思で恩寵Lvを最大と思うとSPを振る感覚じゃない。人の恩寵をブーストする時もそうだ、最初Lv1の恩寵を上げる時にLv1の恩寵を付与してもLv2にならなかった。面倒臭いなぁとLv2になれと思うとなった、そしてSPが該当分減ったのだ。
・・・うーん・・・
考察もこれ以上意味が無いな。とハイランドに跳んだ。
なんか50m下まで階段作ってワラワラと麻痺したのを運び出してる。もう救出するエルフが入り乱れて全部で30万人ぐらい居るから穴の中がグチャグチャだ。
(700万㎡の穴=ドーム球場のコンサート17万㎡で5万人収容、同じ密度で詰めるなら200万人以上入る穴)
世界樹の周りの建物は穴の中で瓦礫の山。世界樹は逆さになりかけでひっくり返ってる。瓦礫に隠れて気にせず作業をする。
地面に埋まったとんでもない質量の根っこをいい加減にチョンチョン斬ってインベントリに入れた。
※簡単に言ってるが直径80mの幹の切り株部分をアルの身長で斬ったので高さは3m無い。胴薙ぎなので少し角度がある。
胴回りは末広がりで大きい。しかも真円では無い。例えたら野球場のグランドそのままの大きさだ。切り株の上で野球が出来る。切り株超えたらホームランねー!みたいな大きさだ。
そのまま村に帰って来て、先の世界樹から1000m程離れた開けた場所に直径400m深さ50mの大穴作って切り株を根っこごと埋めた。太い根がタコの足の様に波を打ってその穴しか埋まらない(笑)
水魔法で根の部分を馴染ませてから地盤を締めておいた。
死んじゃったかな?と思って成長魔法やってみたら切り株の端がメリメリ裂けて新芽が出てきた。
「頑張ったな!ごめんな!」と声を掛けながら育てて行く。高さが200m超えた頃に新しい木と切り株部分が捩れてくっついて上の方へ上がっていく。どんどん伸ばして行く。
600mの高さまで伸ばしてツインタワーにしておいた。どう見てもツインキノコ雲だけどな。
またエルフがワラワラと集まって祈りを捧げてくれている。御子さんとお婆々が走って来た。
「これでいい?根っこから伸ばしておいた」
「ありがとうございました」
「御子さんはどうする?あっちへ帰るの?」
「アル!この木の化身じゃ!離れて何とする」
「化身って・・・本当に?」
ニッコリ笑って、幹の中に入っちゃった。
「え?御子さん?マジで化身なの?」
幹から出てきた。(笑)
「でも普通に怪我してて、ヒールとか効いたよ!」
「根だけでまったく力が無かったのです」
「 」・・・光合成とかかな?
「ヒールは普通に効くの?」
「魔力を頂きました」
「俺が御子さんを斬っちゃったの?」
「はい」
「・・・」
「ごめんなさい、知らなかったんだよ」
「知ってます、お怒りも分かりました」
「木に化身がいるなんて知らないもの」
「分ってます、木に囚われやがってとお怒りでしたよね」
「え!・・・分ったの?」
「はい」
「許してくれる?」
「はい!」笑ってくれた。よかった!
「そんじゃ、ここに住むんだね?」
「住んどるじゃろうが!そこに」
あぁ!もうお婆々ややこしい!
「神の御子様ありがとうございました」
「え?分かるの?」
「はい、最初から分かってました」
「その、ごめんね。迷惑かけて」
「いえ、無事でしたので大丈夫です」
「よかった。殺しちゃうところだったね」
「消える寸前でした。でも4本に増えました」
「僕はアルって言うの。御子さんは?」
「・・・」
「?」
「・・・名前が無いのです」
「え?御子様しか無いの?」
頷く。
「・・・」
「シズクって名前にしたらいいよ」
「え?」
「雨が葉に当たって玉になるでしょ?あれをシズクって言うの」
「はい!私はシズクです!」
・・・・
お婆々の焼き立てのパンにバターが美味しい。10時半、俺だけ遅い朝食を食べている。シズクも欲しいとねだってパンを食っている。普通の人だ。
「それでどうする?」
「?」
「ハイエルフの国じゃ」
「どうしましょうか?22万人が麻痺してたら介護が大変だと思うのでそのまま様子見ておきます」
「・・・」
「だって、世界樹無くなったから人間とエルフに復讐するって22万人も兵士がいたんですよ」
「うーむ」
「本当に攻めて人やエルフ殺したら、次はハイエルフを根絶やしにしますから大丈夫です」
「・・・」
「たまに姿を現して、攻撃してきたのを全部麻痺にしても・・・」
「止めておけ、止めておけ」
「だって無抵抗の人間やエルフ攻撃して来るバカですよ。話も聞かないし」
「とんでもない神の御子を攻撃したもんじゃのう」
「したもんじゃって!こんな綺麗なお婆々とこんな可愛い子供をいきなり攻撃する国なんてありませんよ!」
「昨日もシズクもアルムさんも僕も一緒に攻撃ですよ。女子供なんですよ!あのクソエルフ共いい気味です!」
「む、儂は綺麗か?」そこかい!バシ!
「綺麗過ぎです!その変な婆々ぁ言葉止めたらお姉さんじゃないですか。田舎にいてボケてんじゃないです?」
「お、そうかな?そう思う?」
「そうそう!それ!ダンジョンのメルデス行ったらアルムさんより声かけられると思いますよ」
「アル君!なにそれ!お婆々の方がモテるって事?」
「お婆々って酷いです!綺麗じゃないですか!アルムさんは可愛い系だし」
「アルムって可愛い系?」
「知らなかったの?(笑)」
「二人でエルフの姉妹っていったら絶対釣れる!(笑)」
「・・・」
「・・・」
「アル!私行くわ!ダンジョン行く!」
「え?見た目は綺麗でも戦えないと・・・」
「アルムごときに負ける訳無いわよ!」
「お婆々やめてよ!気持ち悪い!」
「でもアルムさんは森から出れるけどクルムさんは出られないんじゃないです?」
「儂。私は出られるわよ」
「え!そうなの?」
「女じゃ無くなったら出られるのよ」
「何を言っとるかー!このバカ娘がー!」
姉妹の取っ組み合いが始まった。
確かにまったく負けて無いわ。
でも、さすがにLv10には勝てんわな(笑)
お婆々もLv10に上げてやった。
Lv10投げるクルムさん・・・
投げられるアルムさんを初めて見た。
ざまぁ!たまにはやられろ!(笑)
アルムさんが負けて、以後クルム姉さんと呼ばされる。
・・・・・
ダンジョンに来ると言う。
クルムさんにマジックバッグ一個やった。
冒険に必要な物だけを・・・と言ったら薬草やら瓶やら怪しい器具まで全部入れていた。
一旦導師のハウスに帰ってきた。
「珍妙な家じゃのう」
「クルムさん!言葉!」
「変わった家だわねぇ?」
言い直さなくていいです。
「認証しますね」
「ここに魔力を込めて下さい」
「これでいいかの?」
「言葉言葉!」
「いいかしら?」
「ここに魔力当てて鍵を解かないと結界でひどい目に遭いますからね?」
「わかったわ」
「部屋、ここしか空いて無いですが・・・」
「あ!僕の部屋の大きい部屋を仕切りましょうか?」
「アル君!ベント様に断ってからの方が」
「あ!そっか!会いに行こう」
「どうやって紹介する?」
「クルムさんていつも何やってる人?」
「パンこねたり料理しとるぞ!」
「言葉!」
「もう!パンや料理してるわねぇ」
「あの怪しい機械は何です?」
「MPポーションとか、HPポーションも作るわよ」
「あ!そんじゃ、薬師?錬金術師?」
「両方だわね」
「そんじゃ、アルムさんのお姉さんで、薬師と錬金術師で料理が得意なクルムさんで良いかな?」
「ホントにお婆々がお姉さんなの?」
「そう決まったじゃろうが!」
「「言葉!」」
「そう決まったじゃ無いの」
「そんじゃ、そう言う事で!」
「ちょっと待って!なんでシズクがいる?」
「そんな悲しそうな顔しなくて良いから、何でいるの?」
(精霊ですよ)
(え?)
(精霊だからどこにも来るです)
(どこにも来るって・・・)
(アル様が名前を付けて契約したです)
(だって名前無いって言うから)
(大精霊に渡す魔力が無くて名前を付けられなかったですよ)
(あー!)
「シズク、分かった!精霊だったんだな?」
「はい」笑った笑った。
「分かって無かったのか?」
「だって化身て言うから!」
「化身を知らんのか?(笑)」
「知る訳ないじゃないですか!(笑)」
(この大森林にもう一本立てると強くなるです)
(え? あんな大きいの?)
(小っちゃいのでいいですよ)
携帯の基地局みたいやな。
(そんなかんじです)
あ!
「シズク、木を一本立てるぞ」
「はい」
大森林に跳んで、木が鬱蒼としたところに一本同じ様に立てておいた。
「そんじゃ 導師の所に行こうか」
「跳ぶよ」
・・・・・
アルノール大司教の研究室に導師がいた。
「導師ー!」
「おぅ!アル。どうした」
「こちら、アルムさんのお姉さんのクルムさん。一緒にダンジョンの街に来たのですがハウスに住まわせていいですか?」
「おぉ!そうか。クルムさん、アルを頼みますぞ」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
「導師。クルムさんは薬師で錬金術師なのです。部屋が小さいので私の広間に住まわせて良いですか?」
「ふむ・・・それなら儂の研究室を使え。あそこなら器具も置けるじゃろう。儂も全く使っておらぬでの。アルノール卿の研究室は何でもそろって真に便利なんじゃ」
「導師、それとですね、この子シズクって言います。世界樹の精霊です」
「お!具象化しておるのか!大精霊じゃのう」
シズクが嬉しそうに恥ずかしがる。
「シズクよアルをよろしくの」頭を撫でる。
導師とアルノール大司教の大壺を置いた。
「そんじゃ、そう言う事で!教皇様に会って帰ります。アルノール大司教にもよろしく」
「気を付けての」
・・・・
教皇様と久々に会う。
「御子様!久しぶりですな」
「教皇様、お久しぶりです」
「今日はお願いに参りました」
「何であろう?」
「神託でムストリウ王国に世界樹が二本同時に生えました」
「何!世界樹とは・・・ハイエルフの国のか?」
「はい。ハイエルフの世界樹を取り上げたそうです」
「とんでもない大きさだぞあれは!」
「それはもう無くなったそうです」
「・・・」
「それより新たな木が新たに二本生えたそうです」
「・・・」
「私は知っただけです」虚言は積まれて行く。
「それでですね、エルフの村に作ったそうなのですが、人間が欲を出すのを心配してます。エルフの村の交易品として出回る予定らしいので「ムストリウ王国に神託が下ったので保護するよう」親書を頂きたいのです」
「御子様、その世界樹見せてもらえぬか?」
「いいですよ」
「あそこの仲間も連れて行きますね」
「手すきの大司教も良いかな?」
「あ!聖騎士さんも親書持たせて連れて行けば、国王も神託に感動してくれるかも?」
「ちょっとまて!皆を集める」
「今から三か月前の日付で親書を書いて聖騎士と司教を付けて派遣すればムストリウ国王も驚くだろう(笑) ハイエルフの世界樹は神が取り上げたのだな?」
「はいそうです(笑)」
「噴水広場で一時間程遊んできます」
皆で例の盆地に跳んだ。
森の中にまた世界樹を一本植えておいた(笑)
噴水広場でお好み焼きを食べてゆっくり1時間過ごした。
聖騎士の使節団が急遽組まれて三か月前に聖教国を出発したと厳命を受けていた。
ムストリウ王国のエルフ村に跳んだ。
聖教国の皆があっけにとられた。
2本同時に一日で生えたのか周りのエルフに聞いていた。厳密には翌日なんだけど皆が本当の事だと頷いた。やはり大司教達は世界樹に祈った。
シズクが嬉し恥ずかしそうだ(笑)
クルムさんとアルムさんは
クルムさんが研究室貰えるならと、調薬と錬金術の素材や器具を全て持って行くと言うので連れて行った。メルデスは大森林の横なので素材は揃うと言う。導師の研究室にベッドが無いから余ってるベッドある?と聞くと。自分の慣れたベッドが良いと言うのでインベントリに入れた。
色々してたら17時過ぎで暗くなって来た。
聖教国の使節団をムストリウの王都に届けて、教皇様御一行を聖教国へ送り、ロスレーンに帰る事にする。
二人分の夕飯の準備を料理長に言わないと間に合わないと説明して、ロスレーンに皆で跳んだ。ジャネットにお客が二名増えたと言い。客間に案内して貰う。
俺はその間にロスレーンの東にある大山脈の中腹に世界樹を紛れ込ませて立ててきた。
何かするたび何か抱え込むのは、俺が御子だからなのか?お休みを取ったからなのか考えてしまった。
次回 153話 WiFi
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