第149話  家族旅行



翌日9時にアルムさんと海商国に跳んだ。


アルは貴族の平服、アルムさんは上品なパンツルックに帯剣だ。


両替商の所に行く。


「神聖国のお金なんですが」

ミウム領の商人には換金不可だったので、良い機会と帝国金貨100枚を出す。視たらやっぱ金の含有量だった。


(※神聖国は建国2年目でまだ帝国金貨が流通している)


帝国金貨 金含有量約70%。1枚(40万円)

コルアーノ金貨 約88%。1枚(50万円)

サント海商国金貨 約88%。1枚(50万円)


サント海商国のお金にチェンジ。

海商国金貨80枚(4000万円)ならお土産も足りるだろ。


いや、コルアーノの貴族は宿で一泊小金貨1枚(20万)使う。40人で40枚か(800万円)海商国の最高のレストランならありそう?イヤ!食事一回にありえんだろ。


いやしかし、お爺様に恥はかかせたくない。

まぁいいや、聞けばいいんだ。予約して半金払えば金額も分かるし。どうせ奴隷狩り将軍の帝国金貨だ、冥福を祈って派手に行こう!

(アルは亡き人の金は皆を笑顔に変える事に使えば冥福を祈る事だと思っている)


の高級店を検索。

1番のお店から眼の案内で突撃してみる。


43名のレストラン予約だ。

(家族5人、使用人36人、俺とアルムさん)


「今度の光曜日の昼、43名予約できます?」


マネージャーが判断に困ってオーナー連れて来た。子供に言われてオーナーも戸惑う。


「コルアーノの伯爵家なんですけど」指輪を見せる。


納得するが、執事じゃ無いので不思議がってる。


「あの、親孝行でここに連れてきたいんです」

納得してくれて笑顔に変わった。わーい。


「20名と23名に分かれてならお席を用意できますがよろしいでしょうか?」


「構いません。海が見える良い席ありますか?」

「ございますのでお確かめ下さい」


「どのようなお料理をお出しすれば?」

「サント海商国に来たらこれ食べなきゃダメよ。みたいな美味しい料理をお願いしたいのですが」


「お口に合うかどうかが・・・」

「代表的な料理を2~3品作れますか?」

「構いません、作れます」

「お願いします」


席に案内される。


「こちらが当日の伯爵さまの席になります」


4F最上階。ガラス窓の眼下に海が一望の展望室だ。


「うわーすごい!ここでお願いします」

「お付きの方は、そちらにお席をお作りします」

「それでお願いします」



「10時だからお客居なくて助かったねぇ」

「お昼の予約でそこまでするの?」

「確認だよ、みんな初めての外国だからね」

「あー!」


小さなお皿で料理が来た。

「これがお昼のメインになります」


・甘酸っぱいドレッシングのサラダ。

・湯引き魚と子牛肉のカルパッチョ。

・メインにチーズのスープパスタ。


「美味しいです!」

「うん、おいしい!」

「それは良うございました。好みもございますので」


「他国の貴族は貴族席、平民席で別れますか?」

「海商国では皆さんご一緒ですね」


「わかりました。それでは光曜日に楽しみにしてます」


「かしこまりました、43名でございますね」

「はい、43名12時に予約させて下さい」


「半金入れさせて頂きます」

「かしこまりました。金貨2枚になります」(100万円)


一人約銀貨5枚(5万円)一番のレストランなら安いか?


「はい、これでお願いします」


「それでは、ロスレーン伯爵様の御一行43名、光曜日12時にお待ちしております」


「よろしくお願いします」


「みんな、喜んでくれるといいなぁ」

「絶対よろこぶよー!(笑)」

「と思うけどね(笑)」



・・・・・



お土産物屋さんを偵察。

皆を案内する海商国のお土産に当たりをつける。


・最新・異国・美味しい・お菓子で検索。

・老舗・正直・本物・貴金属で検索。


お土産屋さんは、周辺国の特産の香料やスパイス。インテリア雑貨、お菓子がカオスに集まる異国情緒たっぷりの店だった。異国の羽根扇から鉄扇まで売ってるの(笑) アレだ!あっちのビレッジバンガード!


色々お菓子の試食して光曜日の午後に来ると言う。


貴金属店はお土産屋さんの斜め前の店だった。

目抜き通りはそんなもんか。


アルムさんが年輪の様にグラデーションが映えるサンゴを見ていたので、3cm程の赤いサンゴの輪切りのトップにミスリルネックレスを合わせて買った。


こんな物で返しきれないけど気持ちだ。



・・・・



「アルムさん、早いお昼食べちゃったけど領地の開門村作りに行ってもいい?」


「いいわよ、木を斬ればいいのよね?」

「うん」


夕飯ギリギリまでやってきた。

休みと言えど、ハードな一日やな。


帰って来るなりお爺様とお父様に開門村の通達と、村長の家を交換する執行書をもらった。村の地図が有るから行ってポコポコ置いてくるだけだ。引っ越しも有るし、3日ぐらい後に村長の家はもらいに行くつもりだ。


お休みに一日使って行くのも勿体無いなと夕食後に跳び回った。


夜分の真っ暗に村長さん訪ねて、新しい家置くから3~4日で引っ越しするように執行書を見せていく。


驚く村長を他所に家族は新しい家に大喜びした。

首都の目抜き通りのモダンなレンガ作りだもの(笑)



ポンと置いて跳ぶ簡単な夜のお仕事だ。


(夜中に!と叫びながらダンダンと扉を叩き、恐る恐る出てきた村長に(モダンな家を置いて)すぐ引っ越せ言うハチャメチャな執政官は国中探してもいない)



・・・・



3日経った日曜日(光曜日)


秋らしい最高の良い天気だ!

朝食で、シュミッツに海商国金貨80枚(4000万円)とマジックバッグを認証させ渡しておく。


金額的にどうなんだとも思うが、子ども一人の旅行に1650万も渡す貴族だ。43人も連れた大名行列なら足りるか怖いぐらいだ。



11時30分。


屋敷の全員が食堂に集合して、皆で手を繋ぐ様に言う。皆がワクワク恥ずかしげにおずおずと手を繋ぐ。


海商国、海沿いの空き地に跳んだ。


皆が超驚く。


「大魔法は凄いのう!」

「本当に海商国なのです?」

「はい、後ろを見て下さい」


後ろには砂浜から海が広がる。

目の前でエメラルドグリーンの海が寄せては引く。


「え?これが海?ヘクトの湖より大きい!」

「どこの湖よりも大きいよ」


皆が手を繋いだままで海を見て動かない。


「お土産は海で遊んでから買いますからね」


海で遊ぶという言葉で皆が期待に胸膨らむ。俺の眼は美味い菓子も土産も外さない。間違いないぜ!


海沿いの道を通ってレストランに誘導するが、皆が海を見てあんま進まない(笑)


15分ほど早かったがレストランに入る。

「ロスレーン伯爵家御一行様、こちらへどうぞ」

案内されるのは最上階の展望席。


「あちらのお船が海商国一番の大きな魔動帆船でございます」うは、やっぱ商人の国だ、サービスがあるよ!嬉しいよ!


コルアーノは海が無いので誰も見た事無い。

上から望む大きな海にビックリしてる(笑)


アリアが「あの船すごく早い」と窓に貼り付く。

「あれも魔動船でございますね」


「食前酒でございます」

「あまーい!」「おいしい!」「ほんと!」

梅酒系?爽やか過ぎるメロンみたいな酒だった。


20人。お爺様から10人ずつ対面で並んで、少し奥に23人の机がある。一番後ろは今年伯爵家に入った執事:セス(12歳)と馬丁ラクス(12)対面にメイド:ニール(12歳)とリップ(12歳)がちょこんと座ってる(笑)


生ハムやベーコンの付け合わせとワインが出てきた。


葡萄とか作り方が違うのか金色のワインだ。


サラダは甘酢がけのようなドレッシング。



吟遊詩人が一席ぶちにきた(笑)サービス良過ぎ!



本日は~♪コルアーノ王国からロスレーン伯爵さまがお見えとの事~♪サント海商国に来られたコルアーノ王国の貴族の方に喜ばれるお話と参りましょう~♪ 幕の始まりぃ~♪


拍手をしてあげると、一緒に皆が大きな拍手で迎えた。チョレスで自由自在に言葉に合わせて弾き鳴らす。



サントとセイルスとコルアーノは三兄弟♪ 元は一つの三兄弟~♪


海を馳せた商人がいにしえに作った国が分かれた~♪ 海の商人!陸の商人!奴隷商人!仲の良かった三兄弟は自分の国を作ったのさ~♪


奴隷商人のコルアーノ!いつしか戦闘奴隷の国を作り王を名乗って他の兄弟をいじめ出した~♪

悪いコルアーノをサントとセイルス二兄弟と~♪ シリング!三つの国の協力の元ハルバス家が話をまとめて攻め込んだ~!


チョレスが掻き鳴らされる。

チャンチャンバラバラ!チャンチャンバラバラ!


シリングは悪いコルアーノ王族を呼び出し国から遠ざけた!二兄弟は囚われていた奴隷たちを開放して武器を持たせた!ハルバス家が攻め込み、悪い奴隷国家は無くなったのさ~♪


悪いコルアーノ王国は良いコルアーノ王国に変わり。三兄弟は元の仲の良い家族になったのさ~♪ めでたしめでたし~!


ジャンジャンジャン!と掻き鳴らして。深くお辞儀。



俺は聖教国の民謡しか知らないから良く視た。

演奏なんだけどチョレス漫談みたいな異質な演奏。


皆が初めて聞くお話に拍手喝采だった。

お爺様がシュミッツに目配せ。

視たら海商国の金貨行ったー!(50万円)


うちの国では王家しか英雄になって無い。

俺の知ってる絵本も奴隷解放は王家だぞ!(笑)


お爺様とお父様が感動していた。


俺は(俺だけじゃ無いと思うが)旧コルアーノ王国が3分割された訳がやっとわかった。セイルスとシリングはその時からコルアーノの同盟国なのだ。そりゃ分けるし同盟組むよ!


元海の商人の名残で金貨の比率は3国とも88%の金含有量なのも視た情報で知った。やっぱそういうのって歴史があるんだよ。



海の魚と生肉には驚いたようだが、皆がおっかなびっくり食べてその美味しさを味わってた。湯引きしたタイのカルパッチョと、バイソンのカルパッチョだ。お爺様とお父様が一緒にチョイスされたワインを帰りに欲しいと頼んでいた。


メインはチーズのスープパスタ。

コルアーノはチーズは有るがここまで洗練されてないので皆が夢見心地で美味しい美味しい食べていた。そりゃ海商国一だから美味しいよ。


最後に冷えたブルーベリーのゼリーが出てきた!

海だよ、海だよ寒天だよ。わーい。俺、最近食べるモノであっちの世界を思い出しちゃう。


最後にお茶を飲んで大満足。


「御子様ではないですか!」

「え?」

バーツ海神商会長バーツさんがいた。


「コルアーノ王国の伯爵家が予約を入れたと聞いたのでご挨拶に参った次第です」


「お爺様、こちらバーツ海神商会のバーツ会長です。この国一番の海商王です。旧帝国皇帝の屋敷を買われた方です」


ALL ぽかーん。


「これは!はじめまして、コルアーノ王国、ロスレーン伯爵家のラルフと申します。評議会の議長様と聞いております」


「おぉ!お知りでしたか、お初にお目に掛かります、爵位は持っておらぬのでバーツとお呼び下さい」


「へりくだらなくて結構。この国の議長は王も同じ」


「ありがたきお言葉。しかし御子様がコルアーノの伯爵家とは存じませんでした。てっきり聖教国のお方と(笑)」


「すみません、一応聖教国の御子なので出自までは」


ALL ぽかーん。


「聖教国というか神聖国で跳び回る時の私の名です」


間にはまって通訳みたいな位置取りに・・・


ALL 皆納得。


「御子様のご家族ならば吟遊詩人ではなく私が歓待しなくてはなりませんでしたな(笑)」


吟遊詩人はこの人が!サービス良いと思った(笑)


「いえ、これは私の親孝行なので、お気使いなさらずにお願いします」


「この人数をこのレストランへ連れて来るのが親孝行と!御子様のお歳とは思えず恐縮致します」


言ってないから9歳程に見られてるわ。現実は厳しい。


「皆さま、そちらの右手に見えます造船所をご覧ください。造船所に入っているのはうちの商会の魔動帆船です。海商国一のあれほどの大きさが積み荷ごと座礁した所を御子様が海から引き揚げて助けて下さったのです。まだ修繕中ですが(笑)」


アリアが窓に張り付く。

(皆がもうお茶出てるからね、食事中なら怒られる)


「御子様。今日は叶いませんでしたが、またいつぞやお礼をさせて頂きたい。本日はご会食中お邪魔し失礼いたしました」


「バーツ殿、お声を掛けて頂き恐縮致します」


「こちらこそ御子様のご家族とお会いできて嬉しく思います」



・・・・



出納カウンターでシュミッツが代金を払い、大きな籠に入った酒瓶を沢山マジックバッグに入れていた。視たらお母様たちも食前酒を買いまくったみたいだ。


シュミッツを視たら代金が金貨4枚(200万円)だった。

ワインと食前酒がマジ高い!

そんな酒出さないと一流じゃ無いんだな(笑)


これから海に遊びに行くので集合かけた。


店の裏手の空き地から入り江の海に跳んだ。



・・・・・



入り江の砂浜に43人が現れた。


ここで休憩しましょう!散策も綺麗で良いですよ。

白砂に透明な水、入り江はエメラルドグリーンに煌めく。入り江の向こうに見える海はマリンブルーだ。


皆が言葉もなく立ち尽くす。ロスレーンじゃ川遊びかせいぜい湖で水遊びだ、気持ちは分かる。浸らせてあげる。


「御子様ー!」

「え?」

スマフ商会の息子のランドさんがいた。


「ランドさーん!」手を振った。

「ご休憩は別荘でどうぞ!」

家族に目配せをして向かう。


「お爺様、あの別荘の代わりに頂いたのです」

「趣味の良い別荘だのう」

「帝国伯爵家の別荘で湖畔に建ってました」


「なるほど!納得じゃ。あれを要らぬというわ(笑)」

「ね(笑)」


「ランドさん、こちらロスレーン伯爵のお爺様!」

「驚きました、御子様は伯爵家だったのです?」


「はい(笑)」

「聖教国とばかり(笑)」


「ランドでございます。御子様にはお世話になっております」


「ラルフと申します。お邪魔しております」


「御子様、今日はメイドも連れてきております、ご自由にお遊び下さい、休憩で別荘もお使い下さい」


「わざわざありがとうございます。国が内陸で海を見た事が無いのです。ランドさんのこの地を見て、家族に見せたくてお邪魔しました」


「みんな、もういいよー!ここランドさんの家の持ち物だから好きに遊んでいいよ。海なめると塩辛いよー!(笑)」


「使用人に言って、あの船を出させますので入り江を一周するとよろしいです。舟遊びに最高の季節ですからな」


「ありがとうございます」


「みなさまに海商国の珍味を沢山用意しておりますのでお好きにご休憩下さい」


「ランド殿、かたじけない。利用させて頂きます」


「お爺様、折角来た海ですから波打ち際に椅子を出して差し上げます。ゆっくりとお休み下さい」


自分の部屋に置こうと思っていた応接セットを砂浜に置いた。


「御子様、これは良いですな、うちも砂浜用の応接を用意せねば(笑)」


「ランドさんもお座り下さい、これロスレーンの美味しいお酒です」小壺を皆の分前に置き、余計に出しておく。


お爺様達を置いといて、近くの砂浜にも土魔法で応接セットを作った。

砂が付いても嫌なのでスベスベつるつるに作った。


「御子様ー、それは崩さず置いてくれませんかー?」

「あはは!分かりましたー!」


ランドさんがメイドに指示して砂に作った応接セットに飲み物やお菓子が運ばれていく。



お婆様とお母様とアリアとジャネットが小舟に向かった。次いでメイド達が序列順に船に乗って行くのが笑える。シュミッツは絶えずお爺様の近くに控えている。プロだ。


レノアさんもメイド達と一緒に入り江に向かう小道を散策してる。緩い海風に皆の髪が揺れスカートが


砂浜の応接机が飲み物や菓子で零れそうになってる。


お爺様の所へ行った。


「サント海商国は豊かじゃのう」

「海商王の周りは豊かに見えますね」

「そうか?」


「そりゃ、コルアーノなら王家か公爵かって方たちです。ランドさんのお父様が伯爵邸を買って、ランドさんがあの別荘気に入って買った程ですよ。二軒同時ですよ」


「わっはっは、それは豊かじゃわ(笑)」


「お爺様は一流の領主。ランドさん達は一流の商人です」


「お主は一流の魔法使いじゃの(笑)」

「武術も負けて無いですよ、一流の師匠ですからね」

「そうじゃの」


アリアが貝殻をいっぱい拾って来たのでしまってやると、メイド達もいっぱい持ってきた。珍しいよな、宝物になるよな。


皆が海の水を飲んでのが笑える。アルムさんが一番むせてた(笑) 塩辛いよなぁ。


皆が入り江を一周させてもらったので15時半に帰る事にした。お婆様達が休憩していた別荘から出てきた。


ランドさんにお礼を言って大壺2個渡すとすごく喜んでくれた。飲んだら美味しかったので親父スマフ会長にも飲ませますと言うので大壺2個追加した。



・・・・



「それでは、少し歩きますが、お土産買いに行きましょう」


異国雑貨屋の近くに跳んだ。


200mぐらい歩いて店に着いた。


「貴金属はあそこが良い物を扱ってるそうです、あそこで買って下さい」


海商国以外の異国の雑貨やお菓子も売っている。

見て主人が分かるのかお爺様とお父様に店主が貼り付く。


こんな買い物お爺様も皆も初めての筈。

お爺様が言った。


「皆、好きな物を買うが良い!」


お母様とお婆様、アリアが海の貴金属店に行った(笑)


貴金属店の番頭さんに聞いてみた。


「帝国金貨かコルアーノ金貨でもいいですか?」

貴金属見てるお母様達を指差す。


「結構でございます」観光貴族のアルアルが視えた(笑)


約金貨1枚(50万円)のアクセサリー×使用人36人で36枚(約1800万円)と勘定していたが、お爺様が好きな物を買えと言ったのでうちの家族の買い物が怖くなった(笑)


シュミッツにコルアーノ大金貨10枚(2000万円)渡しといた。コルアーノ金貨なら価値知ってるから心配しないだろ。


ばっちこーい!


レノアさんが見てる物を掴んで渡す。メイドが見てる物をガンガン渡す。お菓子見てたら何十袋もザバッと渡す。


バルトン料理長センス副料理長たちがヒソヒソ話してる香辛料スパイスも掴んで渡す。


アルムさんの好きそうな綺麗な砂糖菓子を山ほど買った。


アリアは真珠がトップのミスリルネックレスを選んだ。


モニカ姉様とリリーさんのお土産も同じもの。

師匠にはスルメとタコの干物を束で買った。


お婆様、お母様は海の貴金属は初めてと白真珠と黒真珠の大粒連なるネックレスとサンゴの指輪を買っていた。


執事用に真珠の付いた銀のブローチを選んだ。俺がシュミッツの胸にカタツムリのになったブローチを合わせたらそれをシュミッツが気に入った。


ビクトリオは葉に真珠の雫が乗ったブローチを選んだ。


ジャネットに伝え、メイドにはサンゴの髪飾りを買った(サンゴは全部形が違うのでショーケースから序列順に選ばせてた)


いつの間にか店員が総動員で計算して山の様に積まれる土産。ブローチ一つ、サンゴの髪飾り一つにすごい宝石箱が付いて店員が間違いないように箱に名前の札を付けて本人達に見せてチェックしていく。


お爺様が応接に飾る魔動帆船の大きな舵輪を買った。

お父様が応接に飾る魔動帆船の80cm位ある精巧な模型(魔力を込めると走る)を買った。

貴族らしい買い物に感心した。(俺はそれを売りまくるのに走り回ったのだが(笑))


「計算終わった?」と店員に聞きながらどんどんインベントリに入れて行く。


帰った時には17時半だった。


そのまま食堂のテーブルに土産を山の様に積み上げ、シュミッツ、ジャネットが仕切りながら皆に賜った。



後から聞いた。

海商国の海辺まで隊商は5か月掛かるのが普通だそうだ。海の貴金属はなんと!王国で10倍以上の値らしい。


使用人に家宝を賜ったかもしれない。

3個ずつ宝石箱が増えたお婆様とお母様が勝ち組だ。


そして神聖国とコルアーノに関税を納めて無い事に気付いた。


宝飾品は関税率30%だった。


驚いた拍子に視えちゃった米の関税率280%。





次回 150話  託されるもの

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