第5話 最後の1人と謎の一致。

 1週間後。私たち3人は朝翔に久しぶりに会いに行った。朝翔にさっそくあの本を見てもらうとぼやけて見えないと言っていた。

 この際だから水雫にも確認してもらったが

 まず同類だからか本の内容すら読めなかった。

 一方写真部はと言うと……

 クラスのみんなや他のクラスにもコミュ力のあるみおんに手伝ってもらい、聞いてみたがみんな吹奏楽部や演劇部、美術部なども部活を決めていた。

 顧問の美野先生に期限はいつまでか聞いてみたところ、6月までだそうだ。それまでに人数が集まらなかったら他の部活に入るか、

 部活に入らないか選択させられるらしい。

 ついでにカメラのことについて聞いてみたが、やっぱり受け継がれているらしく、

 ダンボールの中に入っていた。

 ストラップは茶色であの黒いカメラだった。

 撮れるか試してみたが、撮れるには撮れるが画質が悪く上手く撮れなかった。

 これからこの部で頑張っていくぞ!!と思ったのにいきなり廃部の危機だもんな〜と落胆していながら部員募集の声掛けをしていたらいつの間に5月後半になっていた。


 私はこの期間。部員募集の声掛けと勉強が大変すぎて本にも手が出せなかった。

 正式に部活として再度承認されないと部活活動はできないらしい。

 そしてある日私は学校にものを忘れてしまい、諸活動停止なのに学校に放課後取りに行くことになった。

 うちの学校は放課後学校に来る場合でも制服で来なければならないのがめんどくさい。

 一応のためあの本を持って教室へダッシュで取りに行ったが全然見つからない。

 私どこに置いたっけなぁ〜……そんなことを思いつつ、廊下を眺めたら人影が見えた。

 この時間誰も居ないはずだけど……

 と廊下に出ると走って昇降口に向かう私とは違う制服を着た同い年くらいの女の子が見えた。私もついに見えるようになっちゃったのかなぁ……そう思いながらやっとの思いで

 忘れ物を見つけだし、家に帰ることが出来た。


 そしてまた時間が経ってしまった。勉強はやっぱり中学より難しいし、部活の募集活動も大変だし、もう6月だし。

 本当にどうしようその思っていたこの5月1日だったが、茉莉のクラスにほぼ転校生の普通に制服が出来なくって来れてなかった子が来た。名前は三角みかど奈桜なおというらしい。待って、これってまさかまたこの本の一致じゃないか……


 茉莉が昼休み三角さんに声をかけてくれたらしく、部活も決まってないと言っていたらしい。そこでまじナイスで茉莉が写真部に入らない?と言ってくれたのだった。けれど、放課後まで考えさせてとのことだった。

 そして放課後。私たち3人で三角さんと話すことになった。答えはOKだった。

 これから仲良くするってことで奈桜ちゃんと呼ぶことになった。一応あの塗りつぶしを三角ちゃんにも見てもらったが、意外なことが起きた。それは……三角ちゃんには見えたのだった。その名字は松村でみおんと同じ名字で似ている人の名前が澪だったのだ。

 そのことを知った瞬間。みんなゾッとした。

 そしてみおんは急に走り出し、ドアを強く開け、その場にいた教室から出ていってしまった。すぐに追いかけようとしたが廊下からはもう姿は見えなかった。

その次の日。みおんは学校に来なかった。

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