第1話 音香の誕生日と高校の1冊
〜高校入学前〜
お誕生日おめでとう!!音香!音香ちゃん!
音ちゃん!
わ〜ありがとう!!
3月28日は音香の誕生日だった。
3人はサプライズで誕生日パーティーを開いた。やっぱりプレゼントは本関連にしようと必死に考えた。しかし、いろいろな本を音香は読んでいるので好きな本のジャンルが分からなくて前日まで悩んでたのだった。
前日に3人で近くのリオンという大型ショッピングセンターの本屋さんに行って、みんなで違うジャンルの一人一人が面白そうと考えた本を選んだのだった。
音香はすべての本を喜んでくれたらしく、
読んだことのない本だったので
「すぐ読んで3人に感想言うね!」と
張り切っていた音香だった。
茉莉はもうひとつプレゼントを渡した。
それは綺麗な青いペンダントだった。
「なんで茉莉だけ2つなの?」
とみんな疑問に思った。「それはねぇ……」
と茉莉は溜めて言った。
そのプレゼントは茉莉のではなく水雫が音香にあげたいプレゼントだったのだ。
事前に茉莉は水雫になんのプレゼントをあげたいのか聞いていた。このペンダントは水雫の思いがこもったレジンのペンダントらしい。アレンジすれば、ヘアピンにもできるし、ネックレスにもできるし、ブローチにも出来るらしいのだ。
そして音香は怪異に巻き込まれやすい体質だというらしいので、絶対につけて欲しいと言っていたそうだ。それはお守りにもなるからと。
茉莉は合格発表の日に水雫が伝えて欲しいと言っていた言葉を音香に伝えた。
「音ちゃん。もうひとつあるんだけどね。
水雫さんが伝えてほしいって言ってたことがありまして。転校する前。1回水雫さんと音ちゃんは会ったことがあるんだって。」
みんなが「ェェエエ工」と驚きを隠せなかった。後々音ちゃんは、音香は、音香ちゃんは、そのことについて思い出し、教えてくれた。
〜高校入学初日〜
高校の校庭に咲くソメイヨシノが満開に。
まだつぼみが残るしだれ桜が少し咲き初めていた。入学当日は晴れで、いい天気だった。
しかし、クラスは、みんな違うクラスだったのだ。
音香は2組。茉莉は4組。澪は7組。と生徒数が多い高校だからこそのクラスが違うことになってしまった。茉莉と澪は友達がつくるのが得意なのだが、3年の本に出会うまで友達関係に苦しんでいたのだ。果たして、友達関係はどうなってしまうのか!
1日目は隣りの人にも声をかけられず私のコミュ障がぁぁあ。2日目こそ……
3日目の放課後。先輩達が体育館で部活の新入生歓迎会をするらしい。私は部活に入る気はないので、今日は澪を誘って広い図書室で過ごしていた。
澪に部活何はいるの?と一応聞いた。
「私は吹奏楽部に入る。中学校の時から音香ちゃんは知らないと思うけど、トランペットやりたかったんだよォ。」
「へぇ〜そうなんだね。じゃあ、私に構ってないで部活の新入生歓迎会行ってくればいいじゃん。澪なら友達出来てるでしょ?」
澪は私を見て心配そうに言った。
「だって音香ちゃんさ、絶対友達できてないと思うし、初日くらい一緒にいてあげたいからさ〜あと転校してきて結構経ってから話し続けてるの最初は私だけだったんだからさ、長い付き合いだし、そろそろあだ名で呼ぼうよ。まりんも音香ちゃんのこと音ちゃんって呼んでるし……なんかない?」
私は「ちょっと時間ちょうだい。」
といい、考えた。あまり私はあだ名を付けたことがないので結構考えた結果……
「じゃあさ、みおんはどう?」
「めっちゃ可愛いじゃん!じゃあ、私は音ね!すごい単純で定番だけどいいでしょ?
呼びやすくて!」
「うん。ありがと。」
あだ名を付けたことで私たちの親友の仲は深まりそうだ。
その後2人であの学校見学で見つけた
『桜宮中学校の怪異(別編)』の本を探していた。みおんが見つけてくれた。言う前に中身を確認したそうで、変わってなかったそうだ。
私が確認すると、『秋桜市の怪異』と名前が変わっていた。みおんは「またかぁ……音は本当巻き込まれやすいねぇ。」
これから私の高校生活は普通ではなくなってしまうのだろうか……
あとから茉莉とみおんに聞いたら水雫は笑ってたらしい。
午前中は晴れていた空は雲が増えて
太陽は隠れ見えなくなっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます