バカの自室
「女の子と付き合いたいよ~」
僕は自分の部屋でだらけながら言った。
「急にどうした」
拓也は僕の漫画を読みながら、僕の独り言に反応した。
今日は土曜日で、一人暮らししている僕の家に
いつもの四人が度々遊びに来る。
こういう気分は突然くるからね彼女なしは。
「だってさ僕ら高校生だよ。青春とかアオハルがあってもいいと僕は思うね」
「言い換えだけだぞそれ」
「それに僕ら高2だよ。どうするのさ後2年で卒業だよ。なんかドキムネなイベントの1,2つあってもいいと思うんだけど」
高校生と言えば色恋の話で一喜一憂するものなんですよ。
「まぁ確かにそうだな」
ベッドに持たれかかりながら同意してくれた。
「そうはいうが、お主らに当てはあるのか」
涼太は小説を読みながら話しに入ってきた。
「う~んそこなんだよね」
「お前の場合は気付くかどうかの問題なんだけどな」
「何言ってのさ、拓也。僕は涼太みたいにモテてないよ」
「儂のあれはモテているのでいいのかの」
涼太は女の子のみたいに綺麗な顔をしているから男子に異常にモテ、学校外からも涼太を見に来る生徒がいるらしい。それに演劇部で女性役をやると先生が隠し撮りして厳罰されたり、裏では涼太の写真が販売されるらしい、僕は決して全く少しも関係はないけど。
「そういえば
「もちろんだ」楓馬がリュックの中から封筒を僕に手渡してくれた。
「いつもどおり。手が早いね」
僕は封筒の中身を見てみた。頼んでいたものは入っていた。
楓馬は僕と同じくらい勉強ができないけど、諜報能力が高校生の域というか、
どこぞの組織にいても遜色ないほど凄い。凄いのにとうさ、男子のたしなみに
その能力を使うのだからあっぱれだよね。
「ほどほどにしておけよな。捕まっても俺は知らないぞ」
拓哉が物騒なことを何かいってきた。けっしてこれは
法的には非合法でも、男子にとって必要なものだからね。
「俺はそんなへまはしない。バレても葵を売るから平気」
「君たち人の心とかないわけ!!」
後友達は売り物じゃないからね。プライドレスだから。
「度々思うのだが、その封筒はなんなのだ」
「涼太は知らない方がいいよ。これとは僕らの紳士にとって
大切なものなんだから」
「なんか仲間はずれにされていないかのう」
そんな寂しそうな顔をしないでくれ、良心が痛むから。
「まぁ涼太には必要ないものだからなそれ」
「そういえば拓也度々綺麗な女子と話しているが
誰なのだ」
「ええ、拓也そうなの。裏切りものめ!!!!」
僕は拓也に飛びかかった。
「おい、俺の胸倉を掴んで締めるな!!」
拓也が僕を突き放した。
「hu~hu~」
「まるで野生の獣だぞ」
「たく、鼻息荒くするな。あいつはただの腐れ縁だ。
近所に住んでいるから昔はよく話していただけだ」
「なんだ、こんな野蛮で頭いいだけの拓也に彼女なんて
いないものねハハハハハ」
「お前も大概だ」
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