第346話 食の探究者
食の探究者
-エリー本体-
今私は、丁度遊びに来ていたテディーにマリイの遊び相手をお願いしつつ、屋敷の地下の冷暗庫に来ている。
何してるのかって?
それはね、私のお料理に必須な、お味噌やお醤油、それにお酒を、ここで発酵させてたりするんだよ。
今仕込んでるお味噌は4種類。
西京味噌、麦味噌、信州白味噌、赤味噌(八丁味噌)
当たり前だけど全部無添加だ、お醤油だって無添加。
お醤油はそろそろ醪も出来てて使える段階に成って来てる。
明日、一升瓶を沢山用意して詰め直すとしよう。
麦味噌も西京味噌もいつでも食べられるようになってる。
八丁味噌だけは、時間経過させる必要があるので、私のストレージに一度仕舞って時間加速を掛けた方が良いかなってさっきまで考えてたんだけど、決めかねてる。
ンで、お酒、日本酒を仕込んでた訳なんだけどさ、亀乃尾って言うお米が食用にも使われてた訳だけど、アレってお酒仕込むのにとっても良いお米なんだ。
で、それをそのまま使ってお酒仕込んで見たって訳なんだけど、お酒造りって結構面倒なんだよね~。
手間が掛かってるのですよ。
今丁度攪拌してたんだけどね。
良く上下を入れ替えてあげないとね、美味しいお酒の秘訣だからね。
ちなみに、今は山廃仕込みって方法で仕込んでます。
一応吟醸程度にはお米研いだからね。
大吟醸にしちゃうのは、初めて作ってるお訳だから勿体無い気がしてそこまで研げなかったw
お水はこの倉庫の奥に掘ってある井戸から汲んだ水を使ってる。
何となく成分調べたらさ、お酒造りに最適な感じだったのよ、ここは作らなきゃ損ってもんでしょう?
なんせお酒に最適な稲が有るんだしな。
まぁ米に関しては品種改良し続ける気だけどね。
コシヒカリみたいな美味しく食べられる品種は必要だからね。
麦や野菜も色々美味しくなるように品種改良に余念が無いのだ。
そんな暇良くあるなとか思うでしょう?
それはね、トリーシアとプラトのドライアド姉妹がやってくれてるんだよ。
何で召喚もしないのに顕現してるかって質問が有りそうだから言っておきます、世界樹とマッチングしたでしょう?
アレでいつでも顕現できるように成ったのよ。
精霊ナノマシンで一番感情豊かになったしね、あの二人は。
マジでドライアドと言って良い成長を遂げて居るんだよ、気と巡り合ったお陰だね、多分、知らんけど。
そのトリーシアが草弄りと言うか、園芸とか大好きでさ、自分からやらせて欲しいって嘆願して来た、こんな事言い出す精霊ナノマシンはこれまで無かったからね。
本当に私の手を離れた感じなのよ。
まぁ、コノハナサクヤとか、本物のドライアドも存在したから納得では有るんだけどね。
って言うか、コノハナサクヤにしても、そうそう簡単に顕現出来ない訳で、私のナノマシンを勝手に利用して顕現してたから、ある意味驚きでは有るんだけどね。
まぁ、ナノマシン精霊のお話は今は置いといて・・・と。
兎に角品種改良も余念がない私。
世界樹自体はこんな果実が欲しいと言って置くだけで、シャインマスカットや、紅マドンナみたいな極上の柑橘、利平栗みたいな上質のナッツ等好きに作り出せてしまうので、そんな能力を一年草でも発揮出来ないかと思って品種改良をお任せしたのだけど、結構良い具合に新しいお米や麦も何種かは出来て来て居るこの頃です。
お肉に関してはさ、魔物肉がかなり多くストレージに有るので数年は狩りをする必要無い程になってるし、例えば豚なら飼育して美味しい豚肉に仕立てるよりもジャイアントボアとかの方が美味しかったりするので無理に飼育し無い事にした。
セドリックさん所くらいだしな、自力で肉牛育てる牧場なんか開設したのは。
マジで何でだろうな、魔物の方がお肉が美味しくなってるのって、これだけはこの世界の不思議なんだよね。
ドラゴンのお肉なんか凄かったわよ、ファイアドラゴン倒してるでしょう、MkⅢが。
お裾分け貰って肩ロースみたいな所頂いたんだけど、それはそれは、表現が追い付かない程の美味しさだった。
だからそんなお肉やお魚をもっと美味しく食べたいから始めた訳なのよ、この調味料開発とお野菜や穀物の品種改良って。
なんかね、そうだな、例えるなら、今この世界にあるお米や野菜とお肉の味のアンバランスさって、例えて表現するなら、軽自動車とか、ルパンの乗ってるチッコイ車って言えばああアレねってなると思うんだけど、ルノーのアバルト・チンクエストって奴にさ、ランボルギーニやフェラーリ、下手にすればブガッティ―の最強エンジン詰んでるようなそんな感じ?
スッゲーんだけどそれがスゲーだけで周りが一切追い付いて無いんだ。
足回りも追い付いて無いから火花散らしてウイリーしたまま前も見えずに吹っ飛んでると言うかさ。
車に例えたらそんな感じかなぁ。
なのでむっちゃ美味しい野菜やお米、麦が欲しかったのよ。
まぁ、小麦に関しては味付けや焼き方で美味しいパンには成るっちゃ成るんだけど、それも限界ってもんが有るでしょう?
だから後は品種改良して行くしかねぇなって感じなのだよ、私は美味しいは何処までも追及したいの、だって、美味しいは正義だからね。
ん?可愛いは正義とか言って無かったかって?
言ったわよ?
可愛い、美味しい、楽しいは私の三大正義だもの。
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