第332話 番外編22・目標はカレイラお姉ちゃん

      番外編22・目標はカレイラお姉ちゃん

 -パメラ-

 エリー師匠に電脳を貰って、私はお姉ちゃん達と同じようにちゃんとした発音が出来るようになったの。

 私は、本当はお姉ちゃんみたいに剣を持って戦えるようになりたかったんだけど、私には剣の才能があんまり無いんだって。

 だから私は、師匠から魔法を習ってるの。

 でも、いつかカレイラお姉ちゃんみたいな魔法剣士になりたいの。

 だって、カッコイイから。

 お姉ちゃんの戦ってる所を見た事があったけど、踊ってるみたいで綺麗でカッコ良かったんだもん。

 だから、剣の才能が無いなら頑張って剣を覚えるんだもん。

 剣のスキル、努力で生やしてやるんだもん。

 だから、MkⅢ師匠の居ない今の内に、オリジナル師匠にお願いしたの。

 剣技のスキルを教えて下さいって。

 そうしたら、「剣技のスキルだけ手に入れても使い物には成らないから、色んな武器に触れてみた方が良いわよ。」って言われたの。

 それで、MkⅢ師匠の留守の間に、オリジナル師匠が色んな武器を出してくれたの。

 私はそれを全部触って見る事にしたの。

 先ずは、剣、次に、変な反りがある剣、刀って言ってた。

 ステータスは変化無しなの。

 次は、えっと、重く無さそうだし、剣より長くて遠くまで届きそうだから、鞭。

 今度もスキルには変化なかったの。

 まだ力が無いから引けないけど、弓・・・

 ダメだったの、これもスキルに変化ない・・・

 鋲、これだったら魔法の方と大差無い上に魔法の方が射程が広いし威力も・・・

 少し短すぎるけど、ナイフ。

 って言うかMkⅢ師匠のお料理のお手伝いとかして散々触ってるから才能が有ればもうとっくにスキル生えてる筈だし、これも当然駄目だったの。

 魔法使いだし、やっぱりこれなんじゃ無いかなぁ、ワンドって言う片手で使う戦杖。

 触って見ると、やっぱり私はこの武器に関しての才能があったらしいの。

 短杖って言う装備スキルが生まれました。

 次に、私には少し大きいかと思ったんですけど、尺杖って言う、長い杖。

 これも私に適性があったみたいで、装備スキルに、長杖って項目が増えたの。

 次に、多分これは絶対無いなと思ってた、槍を触って見たの。

 そうしたら、項目は増えたけど表記が無いの。

 それをオリジナル師匠に言うと、じゃあこれを触って見なさいって言って、長杖と槍を足して二で割ったような、長杖の先に矛先が付いた変わった物を手渡されたの。

 触ったら、槍杖って言う装備スキルが出来たの。

 多分、オリジナル師匠が出してくれたこの杖なら、魔法の付与が出来るのかも知れないと思うの。

 只の杖では魔法を付与するのは強度的に無理と思うの。

 全部エリー師匠達に貰った知識だけど。

 でも、この槍杖なら、先に付いてる刃がミスリルみたいで、魔法と親和性が強そうなの。

 決めた、私の武器、これにするの。

「オリジナル師匠、この武器凄く良いの。

 私、これ貰って良い?」

「良いわよ~、カレイラみたいに魔法剣みたいなことしたいんでしょう?

 お姉ちゃん好きだもんね、あんた。」

「はい!でも、師匠も大好きなの。」

「ん~、あんたホントに良い子だわ~、うちのマリイとも仲良くしてくれてるし、ホント可愛い子。」

 オリジナル師匠になでなでされちゃったの。

 MkⅢ師匠のナデナデも気持ち良くって大好きだけど、オリジナル師匠のナデナデもとっても気持ち良い、大好き。

 オリジナル師匠が、私の電脳に槍杖術を入れてくれたので、今日から毎日、基本の形から練習するの。

 MkⅢ師匠を驚かすんだもん。

 それで、最終的にカレイラお姉ちゃんも驚かすつもりなの。

 MkⅢ師匠も、オリジナル師匠も二人とも私の才能が凄いって言ってたから、私はカレイラお姉ちゃんより強く成れるんじゃ無いかなって思ってるの。

 だって私はお姉ちゃんよりエリー師匠達に長く修行付けて貰えるんだもの。

 でも、今の目標は、あくまでもカレイラお姉ちゃんだもん。

 マリイちゃんと一緒に魔法の修行するのも楽しい。

 マリイちゃんは精霊をイッパイ呼び出せて、精霊とお友達になってて羨ましい、私の魔力量じゃまだダメって師匠に言われてるから、私は精霊とお友達に成っても未だ召喚出来ないけど、いつか召喚出来るようになるんだからねっ。

 今日、オリジナル師匠が、私に新しい友達も紹介してくれたの。

 地龍の、ヨル君。

 とっても優しくて力持ちで、走るのが速いの。

 今の私が召喚出来る、唯一のお友達なの。

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