第323話 MkⅣ.VS.・・・@part2(前編)
MkⅣ.VS.・・・@part2
いかろす改め、イカレポンチ君(もう勝手にこう呼んでる)と、色々と詰めた話をして、ンじゃいよいよ電脳化をしようと思って、電脳化ナノマシンを呼び寄せようとしたらさ、なんか妙にそこかしこに居て、びっくり。
で、こんなに居るとしたら既に本体が電脳化ナノマシンの制限解除して手あたり次第に電脳化しちゃってるんじゃ無いかと思って、電脳通信を利用してイカレポンチ君が電脳化されて居るか否かをチェックしてみると、既に電脳化出来てる・・・
電脳化出来て手このイカレポンチっぷりって、どうなんだろうとか思って、その電脳にアクセス図ってみたんだけど、驚いた事に電脳化されて居るだけで、利用が1%未満って出て来たのよ・・・何なのこの人。
まぁでも、スットコドッコイな人だと電脳化の権能使った事無い人も少なくは無いのかなぁって思って、試しに飛空艇の知識と航空力学、反重力関連なんかの知識を強制ダウンロードさせてバージョンアップさせて見て、飛空艇に関してのお話をしてみると、無意識に電脳を使い始めていた。
うん、これならこいつもアホの子脱却できるんじゃね?
って事で、他にも色んな私の持ってる知識でこいつが今後生きて行くのに必要になりそうな知識を送りつけてやったら、すげー勢いでダウンロードしまくってくれた。
成程、こいつ本物のアホの子だっただけで、決して脳筋で考える事を放棄して居たタイプでは無いようで少しだけ安心した。
そんで、その後、いかろすとお仕事関連のお話をした所、今までの無礼な感じが抜けて、ダウンロードした敬語なんか使って居たので少し可笑しかった。
そして、初めは資材運搬の貨物飛空艇を任せ、その後、各国を繋ぐ定期客船の艦長に就任させてやると言う話をしたら、アホだからと諦めて居たらしい両親に、報告をしたいと言うので、行って来いっつって見たら、飛空艇操縦させてくれっつーので委任したら、自分の家の前まで飛空艇でガッツリつけて、私にも降りて欲しいっつーから降りて見た。
いかろすのご両親は、すっかり真面な人に成った上に敬語まで使えて仕事迄貰ったと涙流して喜んで居た。
ご苦労したんだろうね、さぞかし。
一般常識からある程度のお勉強知識までは入れてあるので既にどこに出しても恥ずかしい事も無いだろうし、これ方は親孝行も出来る子になったんじゃ無いかと思う。
つってももう既に30代だけどな、こいつ。
ご両親も既に50代だから、長生きしてもせいぜい後20年だろうね、この世界平均年齢60代前半だし。
まぁでも今まではそれすら期待して居なかっただろうから安心しただろうね。
さて、これで、地上を走る部分を作っている間の運搬どうしようかな問題は解決した。
で、それから三カ月、地上を走るレールを敷くのって正直言って地下より手間暇かかるのでなかなか進まず、やっと半分来た所ですが、もう季節はすっかり春になった。
私の本体がこの世界に転生してから一年以上が経った訳で、本体の年齢は736歳になった訳だ。
相変わらず微妙にうら若きな見た目なのでロリババアなのは間違い無いけどなw
これ言うと本体キレるから内緒ね。
実の所、資材ってどっから持って来てるんだって思ってるでしょ?
MkⅡがほら、今暇なのよ。
カイエン達のお船の艦長になってるじゃない?
で、アイツらMkⅢとこの大陸の北にある巨大な大陸の旅に明け暮れてるからさ、1人でブラブラしてたので、海底から色んな資材になる物を集めさせてそれをいかろすに運ばせて居たって訳なのよ。
いっぺんMkⅡのストレージに入れちゃえば素材毎に振り分けられるでしょう?
そしたら、コンクリートだの鉄だのって具合に別けて貰って在る物を運ばせればいいし、後は私が錬成して鉄骨にしたりコンクリート固めて橋脚にしたりすりゃ良い訳だからな。
暇だったらしくてMkⅡはそれはもう乗り気で手伝ってくれたさ。
で、ね・・・これまでの経緯を何でこんな風にご紹介してるかってぇとさ、現実逃避だったりして・・・・・・
私は今、ドラゴンと遭遇して居ます。
足柄のお山に住んでたんだって・・・工事がうるせーってクレーム・・・
ドラゴンにクレーム言われてる私って、今最も不幸かも知れん。
意思疎通が出来るんだから、このドラゴンさんってば、エンシェントドラゴンの一体って事よね?
初めから再生するとこんな感じ・・・
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『おい、そこの人間!』
突然上空に出現したドラゴンが直接頭の中に話しかけて来て居るようだ。
作業中の人足も全員呆気に取られて作業は中断、皆空を眺めている。
『おい! 聞こえとるだろ!そこの人間!』
なんか聞こえてるけど私はハイエルフだから違う違う、私じゃない。
そんな事よりこの橋脚を立てる位置が少し地盤に問題あるからどうしようかを考えるのが優先。
『貴様!わざとであろう! 我が話しかけておるのはお前だけであるぞ!』
え?何その便利なご都合主義。
「私なの? あのね、申し訳ないのだけど、私こう見えてハイエルフなんですけど。」
『そんな事は我から見たらどうでも良い事だ、我から見れば、エルフもヒューマンもドワーフも人間だ。』
そんなもんなのか、ドラゴンから見たら・・・
「で、何でこれだけ人数の居る所で私?」
『お主がこの中で一番強いであろう? だからだ。
おぬし、名を名乗るが良い。』
「人に名前を聞く時は自分から名乗るのがセオリーでしょ、恐らく何千年も生きて来たドラゴンだろうけどそんな事も知らないの?」
『く、言わせておけば! 我は雷龍王ヴォルテクスである。 五体の龍王の一体だ。」
ふぅん、龍王って五体居るのね。
「私はハイエルフの、エリー・ナカムラ、その並列存在の一人よ。 区別しやすいように私はMkⅣって事に成ってるわ。 で? 何の用?」
『この工事は何事ぞ? 喧しくてゆっくり寝られぬのだが?』
うっわ、クレーマーだわ・・・騒音は極力出ない様に作業しててこれは完っ全にクレーマーよね。
「お言葉を返すようですが、この工事では95㏈しか出て居ない筈です、夜間ならまだしも、昼間の今文句を言われるほどの騒音では無いと思うのですが?」
『我はそこに住んでおるのだが、地鳴りのような振動と音で喧しいと申しておるのだ、工事を辞めないと言うのならば我がブレスで全て壊してくれようか?』
うっわ、実力行使するとか言い出した、メンドくせぇな・・・
しかしドラゴンの実力行使ってそんな暴力団より質がワリイじゃん・・・
で、今ここだったワケ。
それにしても、翼広げて空中で仁王立ちして見降ろしてるって、どんなマウントの取り方してんのよコイツ・・・イオンクラフトで私も同じ高さに上がってやる事にした。
そもそもイオンクラフトって電気を発生しないと無理なのでこの雷龍王と同じ属性で浮き上がるって事に成るのかな?
いや、多分雷龍王は反重力の魔法陣で浮いてるように見える。
同じ高さまで上がって見ようとするが、中々差が縮まらない。
一気に加速して見たら、一瞬怯んだけど、次の瞬間雷が走ったかと思うと一瞬で距離を取られた。
こいつもしかして割とビビリな子?
そして、雷の要領で瞬時に位置を変えているようだ。
放電電気の移動速度、早いしな。
じゃあってンで、目視転移で目の前に瞬間移動してやった。
『うぉぁっ!?』
思わず声を上げたヴォルテクスは又距離を取ろうと電流移動を試みた。
だけどね、さっき、転移直前に結界張って置いたのよ、ふふふふ。
結界の内壁にぶち当たって思わず翼を閉じてしまった雷龍王ヴォルタクスは、当然のように墜落した。
やっぱこいつビビリ確定!
「ねぇあんた、もしかしてヘタレでしょ?」
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