第282話 もう一度シーマへ1
もう一度シーマへ1
-MkⅢ-
「さて、これで王都の用は大方終わったね、皆これからどうする?
私はもう一度シーマに寄ってからあの大陸に戻ろうと思ってるんだけど。」
「エリーがそう言うなら一緒に行くわよ、何の考えも無く寄りたいとか言う人では無いのは判ってるし。」
クリスがなんか、お腹に子供が居るせいか凄く大人の余裕が垣間見える口ぶりでそう答えた。
「そうだな、エリーが寄りたいと言うなら何か用が有るんだろうし、付き合うぜ?」
キースがそれに続いた。
「私もぉ~、子供達の様子見に一度戻りたいわぁ~。」
マカンヌが自分の様を思い出したと言わんばかりに同意する。
「そうだな、もし困ってるようなら、親としては何とかしてやらねばいかんな。」
堅物パパかお前は、カイエン。
「そうそう、エリーさんてさぁ、私の弟達を連れて行きたいとか言って無かったっけぇ?
私としてはエリーさんに弟子入りして強く成ってくれたら良いんじゃ無いかと思うなぁ、私もこんなに強く成ったんだしね~。」
カレイラ、確かにお前は私の予想の上を行くほど強くなったと思う、今代の勇者が死んだら勇者の称号はこの子に移っても可笑しく無いと思う程に。
まさに勇者の娘だわ、ほんとに。
カレイラは、魔法剣であっという間に強くなって、レベルもマカンヌに迫る勢いで上がって居る。
確かに、ボクス君達にも魔法の才能も有るし、新しいジョブを見出す可能性も秘めてたりする。
是非私の弟子にしてその可能性を引き出してやりたい所だ。
特に予想外の進化を果たしそうなのが末っ子のパメラは、風魔法上位、雷属性の頂点を極められる気がしてならない。
あんな戦略級魔法を究められてもちょっと問題しか思い浮かばないけれど、でもその位の才能を秘めている。
何だったら魔力も潤沢だからマリイと一緒に精霊魔導士って道も有るんだよね。
タイカン君もかなりの魔力量と身体能力を持ち合わせて居る。
ただ、あんまり武器への適合性が高く無いから、やるなら魔法拳闘士とか、どうだろう。
面白いと思うけどな、どっかのアニメのように燃える蹴りとか、凍てつく拳とかさw
まぁ実の所本当に連れてって私が強くしてやりたいと思って居るから寄りたいと言うのが一つ、もう一つは、一緒に戦争で戦い抜いたあの飲んだくれ冒険者共も、私の(オリジナルの)戦友である事には違いないのだから私はあいつ等にも強くあって欲しいんだ。
そこで、旅に出る時には間に合わなかったけれど、私が作った武器、防具や、ネクロノミコンに、スマホを数台作ったのでそれを提供したいのだ。
その後、実はレクサス帝国帝都、プラドにもちょっと寄りたいんだけれどね。
だってさ、あそこ、あの後すぐにアホな元皇帝が攻めて来たらしいじゃん?ホント馬鹿かと思ったけどね。
クリムゾンスパイダーの旧8号機が戻って来なかったもんだから、旧8に情報提供させたわよ。
そしたら思いっ切り戦闘履歴残ってて焦ったし。
そりゃ戻って来ないよね、緊急プログラム実行しちゃってんだもん。
脱線したから戻します、久々にw
「皆、ありがとうね~。」
「アタイ未だにゃにも言ってにゃいにゃ~。」
「あ、居たんだ、オーブ。」
「師匠酷いのにゃ~。」
「ってかアンタ、寒いから飛空艇の自分の部屋のおこたに籠ってたんじゃ無いの?」
「だってぇ、気が付いたら誰も居にゃかったからさぁ・・・寂しかったんにゃもん。」
何だかすこぶる可愛らしい猫っぽい事言い出したよこいつ、やっぱ進化し切れてねぇだろ、猫からw
でも、寒いよね~。
王都もっとあったけぇかと思ってたけど、雪チラついてるんだもんね~。
話は変わるがこの王都にも、強化装甲部隊作りたいって、これは王子の方の我儘ゴリ押しされたから、城の裏庭に巨大工場おっ建ててライン生産させちゃう事で、作っちゃってる。
なぁに、一度作った物と同等のマザーマシン位コピーで再現可能だから、飛行場のガレージみたいな建物作らせただけだし、既に再現は終わってる。
その序でだからってこの王城の周囲半径5kmに電脳化ナノマシンまき散らして見たりしたけどねw
もうさ、この際だし、魔法と電脳の関係は相性良いし(そりゃそうだよな、魔法自体ナノマシンが居ねぇと発生しないもん、電脳化した方がナノマシンに的確に指示が伝えられるんだからそうなるよね)世界中で少しづつ魔法使い増えてっても良いようにそこいらでネクロノミコンやグリモワールそっと、わざと置き忘れたりとかしつつ、電脳化ナノマシンもコッソリ撒いて行こうと思う。
この世界ってさ、無いんだよ、学校が。
なのに何故か識字率のみが異様に高いの。
何このアンバランス。
気持ち悪いから、手始めに、金属に対して極度のアレルギーを持つエルフ以外の全ての人類に電脳化を行い、学校でお勉強教えて、ついでに魔法や剣術、鍛冶や錬金も教える学校作りたいんだ。
その為にもお勉強した事がちゃんと身になるように、真っ新の電脳をコッソリ埋め込んでさ、学校で勉強教えるのどうかと思ってさ。
今の私の知識ならそれもいつか叶えられると思うので、それに向けて努力を重ねる。
あ、エルフは長命だから電脳化せずともお勉強教えたら脳の記憶容量のキャパが大きいから問題は無いから電脳化必要無いし、電脳化したらアナフィラキシーで死んじゃうしな、そこはちゃんと制限入れるけどさ、電脳化を世界中に広めちゃっても、もう良いかなって。
もう魔法の為にもそれが良いと思う。
新しい目標を見つけた私には迷いは無いよ。
学園内にダンジョン作っちゃったりして、少しミステリアスな七不思議とか噂流してさ、生徒がそんなダンジョンとかで色々やらかすんじゃ無いかな?
ンで、本体で校長しときながら、こっそりアバターチェンジして入学すんのw 生徒に交じって生徒が死なない程度にヤンチャ出来るように見守るためにね。
たのしそ~、壮大な計画だよね。
それはそうと、すっかり脱線しちゃったけど、満場一致でシーマへ。
「さぁ、じゃ、そろそろ行こう、飛空艇に乗って出発~。」
---
そしてあっと言う間にシーマ上空へ到着。
この間立ち寄って教会式に参列した時はさ、忙しかったのも有るけど、タイカン君とボクス君はクエストに出て居て会えなかったし、今度はちゃんと会って話をしなければ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます