第263話 MkⅣも冒険開始です
MkⅣも冒険開始です
-MkⅣ-
『間も無く、桜島上空、桜島内部に異常なマナ反応検知。
危機回避します。
目的地の変更を提案します。
第一候補、日南海岸、第二候補、高千穂、第三候補、来浦、第四候補、佐世保。
何方にしますか?』
本体がこの浮遊大陸と言っても過言では無い空中庭園に搭載する為に再現した植物生体量子コンピューター、ゆぐどらしる・ネオが、何かのアブねぇ物を検知して当初の目的地に指定して居た桜島を回避しろと候補地を提案して来た。
一体あの火山に何が居ると言うのだろう。
と言うか多分だが、ネームドの火龍辺りが居るんじゃねぇかとは予想出来る所だけどな。
まぁしょうがないよな、今はドラゴンスレイヤーの称号とかに魅力は感じて無いし、何より私の作ったアンドロイド達の戦闘訓練が目的の様なもんだからね。
そうしたらどこが良いかなぁ・・・どの候補地もちょっと魅力的だ。
日南海岸から北上して温泉巡りしながらの武者修行旅も悪く無い。
高千穂も行って来たい気がするし、来浦は食べ物美味しそうだし。
佐世保でミカン・・・時期的にはここか。
もう11月も後半になって居て温州ミカンが美味しくなってる、筈だ。
温州ミカンを持って来て此処で栽培して居れば、と言う前提が有れば、だけどね。
良し、此処は今の位置から一番近い日南海岸だ、のんびり九州一周しても良いしね。
「第一候補地、日南海岸で。」
『畏まりました。』
上空に到着すると、ゆぐどらしる・ネオがもう一度アナウンスする。
『上空に到着しました、クリムゾンスパイダー・ジャイアントの準備が出来ています。』
ん??
なんだそれ、この空中要塞に来てから初めて聞いたんだけど、この要塞に搭載されて居なかった筈なんだが??
只のスパイダーでは無いのは解ってるんだけど、ジャイアントって?
デカいの?
MkⅢの作った新8号機みたいなの?
って言うかジャイアントと言う程デカくはなって無かったしね、どんなのが有るんだ?
興味本位でドックへと見に行く事にした。
すると・・・本体の作ったスパイダーの三倍位あるマジで巨大なのがそこには鎮座して居た・・・でかっ。
しかもスペックチェックしたらとんでもなかった。
魔素エンジンを二機も搭載、主砲がこれまでの二門から4門に変更されて居て、その上185㎜カノン砲になって居た。
そして他に、大型レールガンが一門、サブウエポンとして、ガトリングの代わりにガトリングブラスターなんて出鱈目な武器が付いてた・・・
これってどれも威力半端じゃねぇじゃん!
何と戦えっつーのよこれで。
「おーい、ゆぐ~?」
『はい、何でしょう。』
「やり過ぎ、何と戦う気なのさ、これ。」
『ドラゴンとかベヘモスとか、ですが?』
「これの出番は多分無いわよ?」
『では、此方は如何でしょう。』
スポットライトの付いた方へ歩いて行くと、そこには巨大なドラグライダーが・・・
『ドラグライダー・ギガンテスです。』
「ここまでデカく成ったら完全にメカ〇ジラじゃねぇかっ!」
『しかも装甲はMkⅢ様の培った技術のフィードバックを利用させて頂き、アダマンタイトを使用いたしました。』
あほかっ!
これもドラゴンと戦えるしっ!
本気で私を魔王にする気じゃ無いだろうな?
マリイに完全にメロメロで脳みそ溶けてんじゃねぇだろうな、本体よ。
こんなのさっきのスパイダーとこいつだけで世界滅ぼせるぞ?
『ちなみにこのドラグライダー・ギガンテスは、単独飛行と、宇宙空間での運用も可能です。』
「ああ、そうだろうよ、そうなんでしょうともよ、やるなら徹底的にってか?ってアホォっ!
もっと普通な機体作れよっ!」
『普通とは?』
そこからかよ、もう、完全に脳みそ溶けてるだろ、本体。
自粛するの辞めるっつったって限度ってもんが有るでしょうに。
はぁ~・・・もうイカレた常識の奴の作ったコンピューターにも期待しないわ。
睦月、如月、弥生、卯月の四体用のサイズに微調整をしたガーネットフェンリルを4機、ドックの施設を利用してこの場で組み上げて、出発する事にした。
だって十分でしょう、MkⅢとか見ててもスパイダー持て余してんじゃん。
大丈夫大丈夫、万一困ったらその時に考えたら良いんだって。
それに私の電脳とこの空中庭園のゆぐどらしる・ネオも相互リンクしてあるからドラグライダーとか直ぐに出動できるしな。
滞在中にMkⅢが作っといてくれた皐月も待機しててくれるしな。
ガーネットフェンリルも5体あれば合体ってのも構想としてはある。
何だか特撮戦隊っぽい気もするけど気のせいって事でw
じゃ、早速出発しよう!上陸だぁ~!
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