第259話 ラ〇ュタ???
ラ〇ュタ???
-MkⅢ-
飛空艇で移動を開始しようと、念の為ナノマシンデータリンクを利用したレーダーを確認して見ると、何故か巨大な反応がこの飛空艇よりも少し高い高度に存在して居る。
何だ?これ。
北へ行く前に、西へと調査に行くとするか・・・
肝心なこう言う不測の事態の時だっつーのにMkⅣも本体も電脳通信遮断してやがるし、ったく。
忙しいのは解るけどさぁ、せめて連絡位着く様にしておけっつーのよ全く。
ふう、、どうせ、調査は私のお仕事ですよぉ~っだ、ふんっだ。
ええ、ええ、行きますよ、行けば良いんでしょ、行くしかねぇもんねー。
シクシク・・・
何かマジで巨大な反応でさぁ、ヤバい匂いしかしないんですけど?
魔王の空中要塞とかじゃねぇだろうな。
やだなぁ、でも行くしか無いのよね~、見なかった事に出来ないしなぁ、あんなでっけえの。
この飛空艇だって大概デカく作り過ぎたなと思ってるのに、このバカでかい反応だと、この飛空艇を1000機繋げても届かない程の巨大さだもんな。
近づいたらすげえ勢いで歓迎されたりしそうでとってもいや。
とは言っても、この飛空艇は外殻にアダマンタイトを使ったから極大魔法食らっても傷一つ付かないんだけどね、時間停止した素材って素敵。
まぁ、精々推進用のレシプロエンジンを壊されない様にしたら何とか出来るんじゃねぇかと思うけどな。
まぁ、行かない訳には行かないのだけは確かだし行って見よう。
飛空艇のAIに方針を告げる。
「OKイーグル、行き先変更、目標、西の巨大空中要塞。」
『アイアイ、マム。』
その場で西にホバリングしたまま進路を変更。
まぁ、ホバリングと言うより反重力エンジンで静止してたと言うのが正しいんだけど。
ゆっくりと西へと移動して居るようだけど、この飛空艇の速力ならば、2~3時間と言った所だろう、その間に食事でもしておくとしよう。
「OKイーグル、オーブの部屋に内線繋いで。」
『お繋ぎいたします・・・どうぞ。』
「オーブ、ちょっと予定変更、訓練中断して頂戴、先に食事するよ。
もしかすると大規模な戦闘になる可能性が有るからね、準備しといて。」
「判りましたにゃ~、師匠、今すぐ行くにゃ~。」
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「着たね、オーブ、食べ終わったら戦闘準備が必要になりそうだから、直ぐにエネルギーに変換できる消化の良い物にしといてね。
私はこれ、スパゲッティーミートソース。
ひき肉とかソースに溶け切っちゃってる野菜が初めに消化されてSPの補充に有効で、その後から麵がゆっくり消化されて、交換迄エネルギーが長い時間補充され続けるからね、長期戦になっても有効なんだ。」
「ニャにゃ!師匠、それじゃアタイも同じにしるっす!」
私が長期戦になっても良いようにと選んだ食べ物だから同じにするとは、この子も成長したわね、以前だったら無駄に消化の悪い物とか、好きな物優先で選んでるだろうに。
軽い軽食を終えた私達は、ブリッジへ移動。
「さぁ、そろそろ肉眼で見えると思うんだけど・・・ねぇな。」
「偽装してるにゃ?」
「うん、多分そうだろう、あの先にある積乱雲とかそれっぽいけどな、なんせ積乱雲ってのは基本夏の雲だからな。」
実際にあんな巨大な反応を示した物がこれだけ近づいてても見えないのならここから富士山が見えない事に成っちゃうからね。
本当にあの雲がそうなんじゃ無いだろうか。
さらに接近するも、やはり見えて来ない。
「う~・・・まだにゃ?師匠・・・」
オーブも痺れを切らして居る感じだ。」
「OKイーグル、高度を取って、見下ろす感じでお願い。」
『了解しました。』
高度7000辺りに浮いて居るそれを、高度8000程に位置どれば上から見下ろす形に成るだろうと思い、やって見たんだが、思った通り、下から見つからない様に認識阻害をかけてあって雲に擬態しているようだ、やっぱそんな芸当が出来るのは、魔王か?とか思いながらも、高度が上がるにつれて見えて来るその巨大な樹を見れば見る程、概視感に苛まれる。
あれって、世界樹じゃね??
何で世界樹が空中に有るんだ???
まさか・・・・その世界樹を、思い切って鑑定して見る事にした。
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世界樹
世界に4本しか存在しないと言われて居た、世界の根源を成すとも言われている樹木である。
最近一本増えたらしい。
この世界樹が有る所には、必ずドライアドが存在して居ると言われている。
この世界樹の所有精霊はトリーシア。
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「あ、これ・・・身内のやらかしだわ。」
「にゃ?師匠、どう言う事にゃ?」
「つまり、こんな巨大な空中庭園作っちゃうなんて出鱈目なやらかしするのは、本体よ・・・ハァ。」
「みゃ、MkⅢ師匠の本体にゃ??」
「ええ、こんな巨大な物作ってる事を私に秘匿して置けるのなんかあのロリババアしか居ないでしょうに!」
「し、師匠、それ、本体師匠に聞かれたら、三回死ねるにゃ!」
超ビビってるオーブちゃん。
すると、電脳通信が入ったので私も一瞬ビビる、が、MkⅣからだった。
『MkⅢ、いらっしゃい、世界樹の少し先にある城の前の広場に停めて降りて来て。』
はぁ!?
MkⅣが秘匿してた? ンな馬鹿なっ!
確かにMkⅣは三日前位から電脳通信シャットダウンさせてたけど、そんな短時間でこんなもん作れる能力があるのは本体だけだろ??
創成スキル用ナノマシンの潜在能力を最大値振り切らないとこんなもん作れてたまるか!
そんなリミッター無視出来るのは権限レベル10の本体のみなはず。
私には権限レベル8、MkⅣに至っては7しか与えられてない筈なんだけど。
なんか納得いかねぇ。
まあいいや、兎に角指示道理に停泊しようじゃないの。
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停泊した飛空艇から降りると、MkⅣが出迎える。
「MkⅢ~ひっさしぶり~。」
「久しぶり~、っじゃネェよ、こらぁ一体どう言う事よ!」
「あははは、いやあ、魔王城を見つけたって話は知ってるわよね?」
「ええ、知ってる、それとこれの何処が繋がるのさ。」
「まぁ、話は長く「長くなるならリビングとかで茶でも出しなさい。」」
「もう、せっか「あんたにせっかち言われたく無いわ。」」
「・・・怒ってる?」
「当たり前でしょ、何でこんなとんでもない物私に秘匿してんのよ、これ作ったの本体でしょう??」
「です、ハイ・・・でも、でもね、ほ「本体に秘匿されてた」・・・です。」
やっぱりかあのロリババア。
4体のAIアンドロイドが城から出て来た。
「でぇ、私がね、魔王城に乗り込むのにアインとツヴァイ貸してっつったらダメって言われたのよ、だからこの子達作ったのね。
右から、睦月、如月、弥生、卯月よ。「「「「よろしくお願い致します。」」」」」
「それで?」
「この子達全員戦闘特化型にしたんだけど、それでもAIに戦闘教育上そのまま魔王城に突っ込んでも全滅するからって、西の端からこの大陸を旅して周って経験値上げてからにしろって、本体がこれ使わしてくれたって訳。」
「はぁ、そう言う事ね、それにしたって何時の間に作ったのよ本体ってばさぁ、こんな巨大な物を・・・」
「ほんとソレな! 家と名古屋行き来してた私でさえ知らんかったからねぇ、いつ作ったの?マジで。」
「逆に質問すんなよ、あんたも・・・」
出された茶を一口すすって、驚いた。
「ちょ、これ緑茶、しかも美味いじゃん。」
「えへへへ~、でしょう? 私が静岡行ったり来たりしてる時にさ、手に入れたんだ~。
現地で千枚田作ろうとしてた農民見つけてね、この木をもっと増やして栽培したらこんな斜面田んぼにしてやる必要無いよって言って、トリーシアに複製させてさぁ、結構手間かかったんだよ、秋だから本当は収穫時期じゃ無いのに、新芽を摘むんだって教えて、摘んだ葉っぱを炒って乾燥させてお茶にしろっつって教え込んでね、一口飲んだらこれは売れるし献上品になるっつって大喜びでさぁ、で、お茶発祥の地とかって名代掲げて、私の銅像立ってる、今・・・orz」
何でこうなったとばかりにorzしてるMkⅣに、慰めの言葉をかけてあげよう、ある意味止めとも言うがw
「宇都宮で餃子の女神に成って、静岡ではお茶の女神?
凄いじゃない、名古屋では何の女神様になっちゃったのかな?」
「あうぅっ! きかないでぇぇぇぇ~~~!!!」
あ、MkⅣが壊れた。
涙流しながら顔笑ってんじゃんwww
名古屋でもなんかの女神にされたな、こりゃ・・・
「エリー様方、目的地、佐世保上空に到着致しましたが、いかが致しますか?」
卯月ちゃんって子が教えに来てくれた。
「あ、わかったわ、それじゃ少し様子見てから降りて見ようね、4人とも準備しといて。」
突然立ち直ったMKⅣが命令すると、直ぐ会釈をしてこの部屋を出て行く、うん、戦闘特化とか言いながらちゃんとメイドもしてるんじゃない、このシリーズ私も増やそうかしら、日本人風の顔で日本人風のヒンヌーで沢山作ったら本体みたいに精神ガリガリ削られないでもメイド持てそうだしなw
「さ、それじゃあんた達はここから攻略って訳ね、ならば私達は北の大陸に行くわね、又どっかで会いましょ。」
すると、MKⅣはとんでもない提案をして来た。
「あ、そうそう、この大陸って三つに分離するんだ、最後尾の持ってってね。」
「は??
今何と?」
「だからぁ、この空中庭園って3分割するのよ、で、前がこのお城をコントロールタワーにしてて、真ん中が世界樹をコントロールタワーで使ってるのよ、で、後ろの部分が、此処から見えないと思うけど、マストタワーっぽいのが立ってるんだけど、それがコントロールタワーだから。
ちなみに最後尾の搭載兵器は核搭載も可能の弾道ミサイルと、魔法の増幅器だからね~。」
「待て待て、なんだそれよぉっ!」
「ん?魔法増幅器は三体とも一つづつ搭載してるんだけど後方の庭園にはそれしか無かったから私が追加で作っといたんだけど。ミサイルサイロ。」
「はぁ・・・それ作ってたから電脳通信オフにしてたとか言うんじゃ無いでしょうね・・・」
「あ、バレた?」
「テメェ殺すぞ、何で核搭載可能なんてアブねぇもん作ってんだよ。」
「ほらそこはさぁ、使わないのは知ってるんだけどね、洒落で。」
「シャレで星吹っ飛ばせるもん搭載すんな。」
「MkⅢが怒りんぼだ・・・」
「怒るわ、当たりめーだろうが!・・・ったく。」
「あ、そっか、それでだったのかな、あの格納庫っぽいの、改造しちゃダメだったのか・・・ブツブツ・・・」
「お前、まさかとは思うけど、私が飛空艇作る事を読んでた本体が飛空艇格納する為に作ってたドックを改造してサイロにしたんじゃねぇだろうな?」
「あははは・・・そのまさかです・・・・・・ごめん。」
「あのなぁ~、何考えとんじゃワレぇ!」
「でも、本体から改造するななんて言う通信来て無いしなぁ・・・「あいつ絶対楽しんでるだろ?」」
「こら、ハモるな。」
「御免ね・・・MKⅢ。」
「はぁ、直ぐにドックに戻すわよ。
手伝えよ?」
「ええ~、これから探索しに・・・ハイ、手伝います・・・」
思いっ切り睨んだら私が本気で怒ってるって理解したMKⅣが素直になった。
それにしても、マジで〇ピュタみてぇで草・・・
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