第221話 浜松餃子
浜松餃子
-本体-
「んじゃ行ってらっしゃい。」
「本当にお借りしても良いのか?エリー殿。」
「この間も貸してるから本当は良く知ってるでしょう?用が済んだら勝手に帰って行くって。」
「ああ、そうだった、確かにそうだった、覚えてる。」
「そゆ事、気にしないで使いなさい。」
「では、お借りします。」
んで、新8号機に付いて居るもう一つの機能を使って、竜馬さんとロッテちゃん用の、水陸両用装甲車をカーゴスペースで建造してたりするのはサプライズとしてヒミツにしてたりする。
えっとね、外見は、ヨル君がなかなかコロコロしてて可愛かったので、地龍になってます、が、八輪装甲車です。
魔素回収ナノマシンとマナ合成ナノマシンがバージョンアップした事で、AIとナノマシンのリンクを使用し、疑似的に魔法を発生させる事に成功して居るので、ブレスが使用可能となって居る。
まぁ、パワーセーブして居るのでヨル君のと比べたら対した威力では無いんだけどね。
ちなみに名前はドラグランダ―。
走行モードの最高速度は240km/h
変形機構付きで、バトルモードでは二足歩行のドラゴンフォームで、ドラゴンクロ―、ドラゴンバイトと言う格闘武器が使えるようになる。
基本的に小型の装甲車なのでリクライニング式でキングサイズベッドにもなるベンチシートは実装だけど、お風呂とかは無い、ので、せめてもと言う事でクリーンの疑似魔法を初実装したクリーンルームと、トイレは完備して置いた。
ちなみに動力も、魔素駆動機関を初採用だ。
これ迄の私たちエリーが作って来た者は全て超小型原子炉式だったので、これが成功すればすべてをこの機関に作り替える気だ。
まだ少し大きいので小型原子炉程使い勝手が良くは無いのだが、これから少しづつ小型化して行くつもりなので問題はない。
ん?人にあげる物で実証実験するな?
大丈夫、魔素駆動機関がもしも最悪爆発しても、アダマンタイトでコックピットは保護されているから。
そしてコンディションもナノマシンデータリンクで全て一括管理されて居るから最悪の事態には成らないよ。
そんな高性能な装甲車をおめでとう記念のプレゼントとして置いてからMkⅢの元へと帰るのだ。
「なぁ、借りて行くのは良いとして、何だか中で何かを作って居る様なんだが?」
チ、気が付いてたか、サプライズにする気だったんだけどな。
「あ、それはあんた達へのプレゼントを作ってるだけだから、気にすんな。
今回そのプレゼントを置いてから帰って来る事に成ってるので停まってたらほっといてあげてね。」
「そ、そうなんだ。
何を作ってるのかを聞いても?」
「それはお楽しみって事で。
まぁ、貰って困るような物では無いのは確かだよ。」
こうして、竜馬さんとロッテは、竜馬さんの実家へと。
まぁ、竜馬さんの実家が遠かろうとスパイダーの速度ならどうとでもなる。
今住み着いている集落は近いけど、あそこでは無いだろう、多分・・・
さて、私達もそろそろ解散だね。
「んじゃ、私もそろそろ行くよ、ジ・アース達と一緒に受けてる依頼の報酬額を未だちゃんと貰って無いんだ。」
そう言ってMkⅢは転移して行った。
「さて~、私も、浜松でも餃子広めなきゃと思ってるからそろそろ行くね?」
「あ、待って、MkⅣ、浜松に広めるならちゃんと作り置きのが有るからこっち持って行きなさい。
後、ついでだから途中で横浜に立ち寄ってこの焼売も広めておいで。」
「本体~?やり過ぎと思うけど?」
「良いのよ、もう私は自重するのを辞めたんだから。」
「はぁ、このロリババアは何て無茶苦茶するんですかねぇ。」
「お前な、並列存在が自分をコケにするな、誰がロリババアか!」
「あははは!自分が言われてる気がするのが玉に瑕なんだよね~。」
そう言い残してMkⅣも、スカーレットグリフォンに飛び乗って飛んで行った。
ふう、静かになったね~。
さて私は、もう少しでつかまり立ちを始めるんじゃ無いかと思われるマリイを愛でて過ごしましょう。
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-MkⅣ-
本体から電脳化ナノマシンを植え付けられたみたい、好き勝手出来なくなった気がする。
まぁ、並列存在3体目の私だからかなぁ、アンドロイドメイドも3体目がアレだからね~w
イレギュラーな行動が目立つんだと思う・・・
MkⅢも実はイレギュラーな動きをかなりして居る筈なんだけど、本体の予測の範囲を出ないみたいだしな。
まぁ良いか、電脳はあったらあったで便利だしな。
取り合えず、現在横浜上空。
本体のご要望にお応えして横浜で焼売を普及するべく、今どのへんに着水しようか考えている。
やっぱ中華街が近い山下公園になる付近?
だろうなと言う事で、着水して上陸。
したらね、なんか警備兵的な人が吹っ飛んで来て、槍を向けられた。
「何者であるか!?」
「私は、焼売を広めに来ただけよ?
それと、槍なんかむけない方が良いわよ。」
そう言うが、焼売とは何ぞや、から始まって色々捲し立てられたので、ウザいから英雄覇気を最大出力で放出して沈黙して貰った。
で、大きな食堂があったのでここで焼売を広める事にした、店名は崎〇軒、まんまだったよ。
んで、早々に横浜を離れて浜松に戻って来ました。
もう夕方なので、一寸した居酒屋さん風の所に餃子を持ち込む事にした、当然レシピも
そう、浜松餃子ってどちらかと言うと居酒屋系のおつまみ餃子なんだよな。
「ネエちゃんちょっと待ってな、材料は有りそうだから俺の作ったの試食して行っておくれよ。」
居酒屋の対象がレシピ通りに作って見る気満々だ。
よっぽどおいしかったんだろうな。
生地作りとかの事考えたら二時間位掛かるかと覚悟してたけど、今の私の容姿で居酒屋だったらお酒が出て来ると言う事に気が付いて黙って待つ事にした。
この世界に転生して来て初めて位のお酒じゃ無いか?これ・・・
本当にお酒出て来た!嬉しいっ!
「いただきます!」
くぅ~!これこれ!ただ問題なのは、あんまり得意じゃ無い焼酎が出て来ちゃった事、でも良いのです!
お酒には違いないんだから!
誰よ!呑兵衛の定義とか思った奴!出て来なさい!
一緒に飲もう!(マテ)
まぁそれはそうと、予想を上回る速さで餃子出て来たわよ。
そしてそのままオヤッサンも一杯持って来て酒盛りに・・・
接客しろよ・・・って程客居ねぇか、遅い時間から人が集まるタイプか?ココ。
「さぁ、食って見てくれよ、ネエちゃん!
俺の作ったのは、合格かい?」
と言って、一杯の焼酎を一気に煽った。
すげぇ飲みっぷりだな、おい。
「じゃあ、頂きます。」
「どうだい!?」
すっげぇ顔近づけてきた
「近い近い!!」
「おお、すまん。」
「うん、合格! それにしても早かったよね、作るの、生地捏ねるのにやっぱ男の人だから掛かる体重的な力が違うのかしら。
餡の方は私の奴と少し違うアレンジで又これも良いよね。
気に入ったからもう一つ教えちゃう、青紫蘇の葉を餡と一緒に包むとそれも美味しいわよ~。」
「おお、そりゃ良いな、さわやかな味わいになって酒に更に合いそうだ!」
そうか、やはりこのおっさんのアレンジは酒に合わせるアレンジだって事だね、良いんじゃ無いかな?
「この街の名物になると良いね~。」
「ははは、ちげぇねぇや!」
なんか意気投合しちゃって、気が付いたら今日はこの店臨時休業にしてるし、気が付いたら明るくなってたよね~・・・
ああ、いくらたまに解毒魔法で酔い覚ましてたからっつってもいい加減限界だわ。
帰ろう・・・
「おっさん、私帰る、もうこれ以上飲めない~。」
「そうかぁ~、気ぃ付けて帰れよ~、又来いよ~。」
私が来るたびにこの飲み比べはもうやめてね。
う・・・気持ち悪っ・・・
店を出てすぐ、誰も居ないかの確認もせずに転移したのだった。
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