第64話 番外編1:自力で創造する魔法属性

     番外編1:自力で創造する魔法属性

 暇な間に色々考えてたんだけど、やっぱ魔法無いみたいだし、無いなら作っちゃえと言うのが私らしい考え方っつーか、魔素やマナが存在してるのに魔法が無いのはおかしいので自分で作る事を考える事にした。

 風、水、氷の精霊をナノマシンで構成、群体で上位精霊を構成、創造した私は、ふと、やはりこの世界でも風水の概念が使えそうだな、とか考え、木の精霊とか作っちゃおうと考え出して居た。

 作っちゃった風の精霊はどうするのかって?

 そんなもん決まってるじゃん、風は木を切り裂いたり、上位の雷属性は物体を貫く、つまりこれを統合して金とするって事。

 精霊魔法は、ナノマシンの精霊にマナを支払って、周囲から魔素を集めて使用する強力な魔法を使うもの。

 対して魔法は、自分の体内で培ったマナを直接放出して魔法の現象を起こす。

 そして基本的に魔法も精霊魔法の魔法も原理は科学に基づく。

 魔法と言うよりは理法?理術?

 私の考えではかなり複雑な物に成る。

 って言うか地球に居た頃に色んな古書を読み漁って身に付けた知識だから、前の世界に思いっきり寄せただけだけどね。

 ○二極:陽と陰、日と月、光と闇である。

 ○三聖獣:麒麟≪きりん≫、鳳凰≪ほうおう≫、白澤≪はくたく≫。

 ○四神獣:朱雀≪すざく≫、青竜≪せいりゅう≫、白虎≪びゃっこ≫、玄武≪げんぶ≫。

 ○五行:言わずと知れた、木、火、土、水、金。

 属性はこれに基づいて構成した。

 上位属性5属性は、こんな感じ:森、炎、大地、氷、雷。

 何となく宗教的になっちゃうからあまり言いたか無かったんだけど説明をお願いされたら答えられるようにしておきたい。

 ちなみにそのうち、聖獣や四神獣なんかもナノマシンに構築させられたりしたら面白いかもねって事で、これはそのまま採用した。

 相関図は複雑になるので割愛。

 火は、木を燃やし金を溶かし、水や土に消化される。

 水は、火を消し金を削り、土と木に吸収される。

 木は、土を割り水を吸い、金により伐られ火によって燃える。

 土は、火を消し水を吸い、金(風)に風化され木に砕かれる。

 金は、木を伐り土を削り、水に穿たれ火に溶かされる。

 他にも相乗効果の相関なんてのもある。

 火は、金(風)を受け猛威を振るう。

   水を受け水蒸気爆発による大きな力を生む。

   土を受け溶岩を構成し更にその熱を保持し全てを焼く。

   木を受けその猛威を拡大させる。

 水は、火を受け湯となり蒸気となり、果てには水蒸気爆発によって膨大なエネルギーを生む。

   金(風)を受け、うねりを生み大波を起こしたり、氷と成ったりする。

   土を受け濁流となり全てを破壊し押し流す猛威となる。

   木に堰き止められ、その質量を膨大に膨れ上がらせ、後に決壊を齎しその威力を見せつける。

 木は、土を使い育つ。

   水を吸い実を成しその勢力圏を広げる。

   火を受け山火事を成し大自然の猛威を見せつける。

   金(風)を受け花粉や種を飛ばし新たな命を育む。

 土は、火を受けマグマとなり全てを食らいつくす。

   水を受け潤い様々な物を育む母となる。

   金(風)を受け埋蔵する石英などの資源を露にする。

   木を受け育み成長させ、ひいてはすべての生物を育む。

 金(風)は、土を受け結実し、金属や輝石の資源を生む。

      火を受け巻き上げ、その脅威を体現する。

      水を受けその温度を下げ氷を生み気象現象を作る。

      木を受け心地良い微風を生み、生を育み癒す。

 ・・・とかね。

 まだあるけどその他様々な相性が存在する。

 ここに更に日と月(陽と陰)が加わるともっと複雑になるのだ。

 火は光を生み闇を割き、水は光を反射し闇を生む。

 土は光を遮り闇を生み、金は光を湛えその輝きで闇を照らす。

 木は光を受けて成長し、木陰と言う心地の良い闇を作り癒しの空間を作るのだ。

 実は闇こそ、闇こそが創造や癒しに繋がっている。

 私がゼロからローポーションを生み出したように、闇はゼロであり始まり。

 木陰が疲れた心を癒すように、回復魔法は闇で無ければ成らない。

 私の解釈では、闇属性こそが回復に適した属性なのだ。

 逆に光こそが、恐怖とか畏怖と言った悪しき意味の闇を生み出す対象でなければならない。

 人を惑わすのも闇では無くて蜃気楼等の光の仕業だしな。

 その上、光はその熱量で全てを焼くのだ。

 原子爆弾の光と熱で、人が影をコンクリート等に焼き付け残して消滅したように。

 放射線も光の一種と言えるしな。

 全てを破壊し得るものは闇では無く、集束した光、レーザーである。

 つまり光こそ混沌、闇こそが聖なる属性なのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る