第25話


執事が一応、あなたの息子だと説明しましたが、納得しません。僕も認めたくはない!



「離れにやったあの女の子供がこいつだと!?アンバー家の名を騙るか!やつには何も与えてないのだ!そんな嘘が通じるか!」



うわぁ、アホ極まる。



すんごいざわめいてますよ?信じらんないものを見る目で見られてるのに気が付かないのか?気が付かないんだろうね。



「親が役目を放棄したので、自力でなんとかしましたが何か?精霊さんが助けてくれましたが何か?あなたと違って優秀だから金も稼げますが何か?平民と家族ごっこして他家との交渉材料を二人も用意してくれてるから見逃してるだけですが何か?」




淡々と伝えると……………あれ?なんか伝わってないな?周りが理解しても本人がわからなきゃ意味ないよね?




「とりあえず、衛兵がきましたから退場していただきましょう。時間の無駄ですからね」




あ、はい。


執事が衛兵連れてきて、父は喚きながら退場して行った。




「……………あれ?庶子の祝福をごり押しするつもりだったのに庶子居なくない?」



「あぁ、子供のほうなら外に放り出しておきました」



さすが、執事は容赦ないね!



「さて、皆様アンバー家のアホが申し訳ありません。あれは血縁上私の父ではありますが、私にはまったく関係ない人なので、お叱りは当人にお願いします。さぁ祝福の儀式を始めましょう」




無表情で言いきって、所定の位置に移動しました。



いやぁ、アホのせいで泣き出してるお子様も居て、本当に申し訳ない。



けど、見る限り転生者とか居なさそうだし、僕は安心です。



だって転生者とか何するかわからないし?チートとかで暴れられたら困るし?僕の金儲けに支障が出るかもしれないじゃないか!



まぁ、今回のことで僕が少し異常なお子様だってわかっただろうし、もし居ても精霊さんがいる限り僕は安全なのです。




だからといって、興味津々に王子に見られたくはない。何見てるの?見られるのが嫌すぎてコロコロしちゃうぞ?よし、塩対応でいこう!

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