第24話
はい!やって来ました!神殿です!
いやぁ、金かけてますね!荘厳というより豪華絢爛な感じです。
金の亡者な気配がプンプンです。
中に入った時に僕を見て周りがざわめきました。
まぁ、顔が母にそっくりだとか、アレがアンバー家の……とか、服や装飾についてだとか、色々聞こえてきますね!
さて、祝福は貴族が終ってから金持ち商家、それから平民ですが、夕方までかかると翌日に回されます。
まぁ、王都だけとはいえ人数は多いし貴族は時間がかかりますからね。見栄のために、えぇ、見栄のためにです。
そんなわけで、なんか父と神官とが揉めてますわぁ、予想通り過ぎて笑うわぁ。
「貴族法において、庶子は平民と変わらない、それを貴族として受けさせろとは、他家の方々に失礼なのでは?」
仕方ないから口を挟みました。いやはや皆様うちのアホがすみません。
「なんだと貴様!誰に向かって言っている!」
アホなのかな?凄い顔真っ赤にして見苦しく喚いてるけど、母に離婚されたらお前も平民だぞ?
「アンバー家の種馬が、貴族らしさをどこに捨ててきたのやら」
やれやれ話にならないなぁと呟けば、周りでちょっと吹き出したり咳き込んだりが聞こえてきた。
「うちの坊っちゃんが、素直過ぎて申し訳ありません。いやはや私はゴブリン言語は嗜んでおりませんので、人語でお願いできますでしょうか?うちの坊っちゃんは大変優秀で次期アンバー伯爵家当主に相応しい教育を受けておりますが、ゴブリンと会話なさろうとされるほどお優しいのが、心配でして………坊っちゃん、神官殿が困っていたのを助けようとするのはよろしいですが、坊っちゃんが直接お言葉をお与えになるのはいけません。あぁいうのは構うと調子にのりますから、衛兵を呼んで退場させるのが正解ですよ」
執事ぃ!お前ぇぇっ!
「そうか、わかった」
もっとやれ!やり過ぎなくらいやれ!いいぞ!ナイス!
「いやはや、ルートリア様に伺っていましたが、まさか本当に自分が伯爵だと思っていたとは………金を使うだけで仕事もしてないくせによくもまぁ」
カテキョが呆れて思わずこぼした呟きに、カテキョに似てるお兄さんがハッとしてカテキョを見てた。
あれぇ?声バレ?声バレなの?
「そもそも、この人は僕が誰だかわかってないんじゃない?」
はい、皆黙って明後日のほう見るのやめよー?なんか気の毒そうに僕を見るのもやめよー?
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