第18話


覚醒を誤魔化すと決めたけど、どうすればいいかはわからない。何故なら覚醒じたいが稀だから。



「前回の覚醒者が六百年前だし、天人については王家の極秘扱いで詳しい資料は王宮です。ただ、噂レベルの話では髪色や目の色が変わるだけだったり、背中から翼が生えたりするらしいです」



カテキョが説明してくれたが、噂レベルかぁ………



「そもそも、普通の祝福はどんな感じなの?」



「……そうですね、普通は聖職者に祝福の言葉を言われ、終わりです」



え?そんだけ?


「光ったりするかと思ったのに拍子抜けした覚えはありますね」



執事もウンウンと頷いている。え?そんだけ?ホントに?ファンタジーのくせにエフェクト無し?ゲームだったらブーイング案件ですよ?



「あー、髪とかなら誤魔化せそうだけど、翼は難しいね?」



「はい、圧倒的に情報が足りません」




んー……………あ、居るじゃん!知ってそうなの!



「精霊に聞こ!」



「「あー!」」



どうやら二人も精霊のことは忘れてたらしい、まぁ二人は見えてないしね?



というわけで、聞きました。



『ルーは覚醒バレたく無いの?』


『人間にバレなきゃヨシ?ヨシ?』


『じゃあ皆の前で覚醒しなきゃよくね?』


『五歳は固定!ルーのたんじょびにやるぞー!』


『我聖属性の精霊!祝福など容易きー!』





はい、解決しました。持つべきものはチート称号です。ありがとうございます。



「なんか、五歳の誕生日に聖属性の精霊さんが祝福してくれるって、皆にバレなきゃいいんでしょ?って」




「マジか………」



「流石坊っちゃんです」



唖然としてるカテキョはともかく、何で執事は菩薩笑顔なの?鬼畜執事なのに。



因みに、儀式は五歳予定の年にやりますか?それとも五歳になってから儀式に参加ですか?


基本的な情報を、ルートリアにください。

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