第17話
「王様とか、やだな。なりたくない」
「でしょうね」
「いや、そうは言ってもですね!」
だって、王様って自由じゃないじゃん。僕は日本の記憶があるから無理だよ。日本人は曖昧さと濁した言い回しと笑って誤魔化せで世界と渡り合ってるんだよ?(偏見)
それに、ほら。僕って愛し子てきな何かだし?自然と戯れるのがお仕事てきな?
「そもそも、鑑定をみる限り坊っちゃんは国王に向いてません。無情とは人の心がわからないという特性です」
執事の言葉に僕は納得、カテキョは怪訝そうにしてる。
そうです。前世の記憶があるから僕は感情っぽいのがあるだけで、ルートリアとしてでは感情が理解できないのだ!
物語を読んで、感動のパターンが前世と変わらないとわかったから、前世の記憶で対応させてるだけなんだよね。これが無かったら完全に迫害されてそう。
だって、感情がないとかロボじゃん、こっち風に言うとゴーレム?普通の人は気味悪いと思うのでは?
ぶっちゃけ、母が僕に会わないのはこれが原因だったのかな?って思いました。いくら忙しくても子供に顔見せないとか無いよね?…………無いよね?
いや、子供に会えないくらい酷使されてる可能性も無くは無い?
「そもそも、四歳の子供が親に会いたいと言い出さないのが可笑しいと思いませんか?」
「あ………」
「あー、そういえば子供って親を求めるものだったね?失敗失敗えへへ」
可愛く言ってみたけど、そういえば無表情だった。カテキョがドン引きしてますが無視しときます。
「……………はぁ、では、儀式で覚醒するのを誤魔化さなければいけませんね」
なんとか色々飲み込んで、提案してくれるカテキョはやっぱり優秀でした。魅了怖い。
あと、執事は僕より僕に詳しいの気持ち悪いって思う。
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