第7話
ちゃんとした事情を知らなきゃならない!知らなきゃならない!と意気込み満点、執事を魔法で捕縛して、氷の槍とか浮かべて狙わせ脅しました。
生活魔法という名の全属性魔法です、ありがとうございます。
メイドのお嬢さんはおとなしく椅子に座ってもらいました。お喋りメイド?うるさいからいりません。
まとめると。
公爵家配下の前アンバー伯爵は病で永くないが、アホ息子(父)に継がせるのは不安過ぎるので、公爵に伯爵家を押し付け………任せたらしい。
悩んだ公爵は、母に伯爵を継がせて、夫に伯爵子息を選んだらしい。前伯爵にアホ息子に権力を渡さないでと頼まれたんだとか。
でも、アンバー伯爵家の血筋は残す必要があると、わざわざ王家に了解を得て、こうしたらしい。
この時点で父のアホさが天元突破してます。よく生き残れてましたね?
因みに、アンバー伯爵家は精霊魔法が出やすい傾向があり、だからこそ血筋を残したかったのだとか。
あと、精霊魔法以外だと、アホが産まれる確率も高いと有名らしい。父は祖先のやらかしに生かされている。
そして、僕の現状がこうなった理由も判明した。
先代からの古参使用人は母と領地に行ってるらしい。領地で小規模スタンピートがおこり、母はずっと奔走してるみたい。
んで、ここ。王都の屋敷には何も知らない使用人が残り、母が居なくなって、訂正する奴も居ない状況で父が声高々にあることないこと吹き込んだ。
公爵家の乗っ取りだとか、愛する人と無理矢理別れさせられたとか、母の悪口だとか……因みに、この執事は知ってるから離れにやられたらしく、逆恨みで小金稼ぎやってたらしい。
食事は父の指示というより、本邸のコックの嫌がらせ(父の愛人の為にとか言ってたようだ)で食材を使わせなかったみたい。
野菜クズと塩だけ渡されて、メイドのお嬢さんは完全に巻き込まれてます。水煮とか言ってごめんなさい。でも、スープとは認めない。
そもそも、女性が爵位を継ぐというのがなかなかないことらしい。分かりやすく男尊女卑傾向です。
それに反発してる使用人もちらほら居て、母の実家が公爵家じゃなかったらハブられてた可能性が高い。
総合的に、母が一番被害者なんですが?
執事の話だと、母は諦めの境地にいる。産んだ子供にもなかなか会えないくらいに仕事の毎日。出産後から仕事仕事仕事。
父?実の親に見放されたくらいのアホです。遊び惚けてます。
おーけー。わかった。
「けっかいでとじこめてからひをちゅけてむちやきにしましゅ」
「やめてください」
ふぅ、メイドのお嬢さんが土下座して頼むから、保留にします。
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