第5話


背中まで伸びた艶サラ金髪に、睫毛バサバサの少し猫目感ある紫の瞳。



痩せてはいるが、美幼児です。



因みに、母も父も一、二回くらいしかあったことはないです。でも、母は肖像画があるので、そっくりということはわかります。




離れに追いやられたときに一緒に移動させられたんだよね。色々。




つまり、これは僕のもの。




売っちゃ…………どうやって売ろうか?使用人?暫定味方ってだけで信用とか無いから。



母からの養育費を父が中抜きしてて、更に離れの使用人が盗んでるの、僕知ってる。



まぁ、やってるのは離れのまとめ役執事だけなんだけど。



そんな執事をまとめ役にする父の人を見る目の無さが、本当に残念です。



期待を裏切らない残念さです。



因みに、食事内容は父の指示だと言ってましたが、本当のところは不明です。



一日一回の食事がパンと野菜クズの水煮な時点で、どちらもギルティ。毎回申し訳なさそうなメイドのお嬢さんに謝れ。



実はコックも居ないのでメイドのお嬢さんのお手製だと、この前知りました。



離れはお喋りメイド三人、仕事を押し付けられてるお嬢さんメイド一人、本邸に行ってばかりのまとめ役執事一人が居ます。



ね?暫定味方でしょ?え?違う?



因みに僕が勉強道具を頼んだのは執事です。



僕がわかんないと思って書庫から雑に持ってきたらしき本の数々。


『精霊と愛し子』『王国の成り立ち』『魔法真理』『王国法典』『草を食ってやろう物語』『貴族名鑑』





執事………お前、実は優秀だな!?



欲しかったやつです、ありがとうございます。



というか、全部日本語とか!こんなとこにチートはいらない!ありがたくはあるけど、いらない!

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