25話 雨降る夜、暗く染まる

RAINが本気を出そうとするとき、一心は素早く動く。肩から降ろした二人をすぐさま助け、元の位置へ戻る。


「は、早い!?」


「...俺は、組織一で最強の殺し屋やぜ?RAIN!!」


一心の心に燃え盛る魂が宿る。


「だ、だから何なのよ!」


「RAINのことは手に取るようにわかる...何回、一緒に戦ってきた?」


「...ごめんね、これも依頼...あなたには見せてないとっておきがあるのよ。あなたはもう昔の...私の憧れた殺し屋じゃない」


RAINは両手をかざし、どんよりと曇った雲より大粒の雨の弾丸を放つ。


『Rayny Bullet』


一心を2人を建物奥へ投げ入れ、その弾丸を避け続けた。


「英樹さんは知ってしまった。だから、組織に潰された。俺らは奴らの恰好の駒だ。この世界へ向けたのな!!」


「だから、何?私たちはいつまでもずっと依頼をただこなしてるだけよ。この世界なんて...」


RAINの攻撃は止んだ。そろもそのはず、大雨の雫の弾丸が降り注いでいたと思ったら、後ろの森から大量の銃の弾丸を上へ撃ち、一心のもとに降り注ぐ。ただ欠点がある。弾丸の消費量が激しく消耗戦であった。だから、すべてを避け切った一心になすすべなくなった。


「お前ならわかってくれるはず...」


一心の目はただ真っ直ぐに未来へと向かっている。


「あなたはわかるの?この世界が一体どうなるのか?」


「ああ、もちろん」


2人の攻撃は無くなった。


『おい、何やってる?さっさとこr...』


ブチっ!?RAINは通信機を壊した。



「まだ無感情になってなかったのかよ!チクショー!...まあいい。そこには別の駒がいる。お前らとは別のな?!」


育成者は何かのボタンを押す。そうすると、春の様子が変わる。急に叫びだす。胸が引き締まる。一心とRAINは彼の方へ向く。


「春?どうしたんだ?」


春の目と髪は赤くどんよりと染まる。


『我、お前、殺す。』


彼は2人を襲ってきた。



赤く染まる影、わたしは見つめる。


『お父さんは今、完全に死ぬ。もうあなたとあなたの母しか残ってない。あなたたちがこの世界を救うカギとなるの。』


「え?今、お父さんが...」


『失った超能力...それには意志が宿る。ただ今は...』


「今は?」


『家出してるだけ』


「家出かーい!!ってかなんで家出してんだーい!!」


『あなたが粗末に扱うからよ。それに力の真骨頂を一切使ってくれない。』


「え?真骨頂?」


『超能力が使えるのは7つ。テレパシー・未来予知・透視・テレポート・テレキネシス・チェンジ・バキューム...あなたはテレパシーぐらいしか使ってないわ。』


「そんなにもあったの...」


雫が感心に浸る間、その影は薄まる。


『もう時間ね、超能力はじきに戻って来る。あなたであるわたしよ。父の無念、晴らさせるのよ』


赤い影は一面を白い世界に覆い、世界を赤く染める。



春が一心とRAIN・気を失う美帆に襲いかかる。

一心は彼女らを守ろうと前に出る。

雫は少し離れた位置にあるのを春?は気づく。不可解な笑みを浮かべ、彼女を襲おうとする。

一心は雫も助けようとする。

しかし突然、赤く激しい覇気が雫から発生した。


「...お父さんが何をしようとしたのかわからない。けど、私の友達は傷つけないでよね。」





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