15話 怒涛の文化祭 〜春視点〜



今日は一体何の日か知ってるか?


ーそう、文化祭だ!!


しかも、長年の夢だった、みんなでメイドカフェ!


だが、しかし!

俺が全く意図してないことが起きている。


なぜ俺までメイド服を着せられてるのか。


答えは単純、『女子からの圧力』からだ。

如何せん俺には、その強制力には敵うほどの力はない。文化委員とは別のメイドリーダーという地位にいても。


その地位のせいで、他のクラスの出し物(特にミスコン)に行けないじゃないか。


と、心のうちで怒っているが、そんなことを考えてないようにいつも通りに振る舞う。女子の、こんな出し物にしたということに対して、絶対許せない圧に負けて。



それでも、俺がメイド服を着て、メイクなどさせられ、ふと鏡を見れば、それは超絶美少女だった。


そして、以外にも、俺がこのクラスの出し物、メイドカフェにおいて、様々な女子たちよりも票数を勝ち取っている。



(このクラスのメイドカフェでは、男性のご主人様限定に、独自アンケートをとっている。もちろん、学校にも女子にも言ってない。)


そのようにして、俺は非常に浮かれてしまったようだ...



ーーー



そして、現在。


なぜか俺は真っ暗闇の部屋?に閉じ込められている。メイド服のまま。



しかし、どこか見たことあるような空間...

なんか絶対に忘れてはいけないことがあったような...



俺は今日の出来事を思い出す。


今日は文化祭。

浮かれた表情で、お客様をもてなししてた。

昼前までは。



確かその時に、怪しげながやってきて、俺は彼のもてなしを


そして、『愛の三段サンドウィッチ〜極上のパセリを添えて〜』を提供したあたりで、なぜか記憶が途切れて...




ああ、なるほど。俺は全てを思い出した。

去年もこんなことがあったということを。確かその時は、殿下美帆のお母様が...


ん?待てよ。もしかしたら今、美帆が狙われているのか?または...


いや、今はそれを考えるのよそう。このままでは去年の二の舞になってしまうかもしれない。あの時は、文化祭の記憶が片っ端から失われていた。そして、気づいた頃には、文化祭は最悪の結末で終えていた。絶対にそんなことにはさせない。今まで俺は文化祭をずっと楽しみにしていたのに。


俺にがまた美帆や雫を狙っているのか?




俺は必死に動こうとしたが、とても強く壁に結び付けられた縄により、解くのに時間がかかりそうだ。時間は全くわからない闇の中、俺は必死に解こうとする。



楽しい文化祭を守るために...

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