15話 怒涛の文化祭 〜春視点〜
今日は一体何の日か知ってるか?
ーそう、文化祭だ!!
しかも、長年の夢だった、みんなでメイドカフェ!
だが、しかし!
俺が全く意図してないことが起きている。
なぜ俺までメイド服を着せられてるのか。
答えは単純、『女子からの圧力』からだ。
如何せん俺には、その強制力には敵うほどの力はない。文化委員とは別のメイドリーダーという地位にいても。
その地位のせいで、他のクラスの出し物(特にミスコン)に行けないじゃないか。
と、心のうちで怒っているが、そんなことを考えてないようにいつも通りに振る舞う。女子の、こんな出し物にしたということに対して、絶対許せない圧に負けて。
それでも、俺がメイド服を着て、メイクなどさせられ、ふと鏡を見れば、それは超絶美少女だった。
そして、以外にも、俺がこのクラスの出し物、メイドカフェにおいて、様々な女子たちよりも票数を勝ち取っている。
(このクラスのメイドカフェでは、男性のご主人様限定に、独自アンケートをとっている。もちろん、学校にも女子にも言ってない。)
そのようにして、俺は非常に浮かれてしまったようだ...
ーーー
そして、現在。
なぜか俺は真っ暗闇の部屋?に閉じ込められている。メイド服のまま。
しかし、どこか見たことあるような空間...
なんか絶対に忘れてはいけないことがあったような...
■
俺は今日の出来事を思い出す。
今日は文化祭。
浮かれた表情で、お客様をもてなししてた。
昼前までは。
確かその時に、怪しげな黒ずくめの男がやってきて、俺は彼のもてなしを任された。
そして、『愛の三段サンドウィッチ〜極上のパセリを添えて〜』を提供したあたりで、なぜか記憶が途切れて...
ああ、なるほど。俺は全てを思い出した。
去年もこんなことがあったということを。確かその時は、殿下美帆のお母様が...
ん?待てよ。もしかしたら今、美帆が狙われているのか?または...
いや、今はそれを考えるのよそう。このままでは去年の二の舞になってしまうかもしれない。あの時は、文化祭の記憶が片っ端から失われていた。そして、気づいた頃には、文化祭は最悪の結末で終えていた。絶対にそんなことにはさせない。今まで俺は文化祭をずっと楽しみにしていたのに。
俺になりすました奴がまた美帆や雫を狙っているのか?
俺は必死に動こうとしたが、とても強く壁に結び付けられた縄により、解くのに時間がかかりそうだ。時間は全くわからない闇の中、俺は必死に解こうとする。
楽しい文化祭を守るために...
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