番外篇1 佐藤雫の日常
太陽が出てきたと同時に、目覚まし時計が鳴る。私はすぐに止めて、起き上がる。本当は、目覚ましなんかなくても、何かしらの声が脳内に響きわたるので、すぐに起き上がられるのだが。
まあ、気分で目覚ましをかける雫だった。
今日の朝も周りで(殿下家で)何もないかを見る。
この能力は、瞬間危機感知である。今、近くでおきた危機を瞬間的に感知する、まあ、文字通りの能力だ。今までも、この能力のおかげで、美帆に迫る危険を感知して、追っ払ってきた。
とても役立つ能力。
そして、私は朝ごはんを食べる。いつもお母さんが私と同じタイミングで起き上がってくるのに、今日は起き上がってこない。だから、私はお母さんのために何か朝ごはんを作らなければいけない。
我が家の家訓1条、早起きしたものから飯を作るべし。
家訓2条、朝目覚めたら、仏壇に手を合わせる。
まあ、たった2条しかないが...
その家訓に則って、仏壇に手を合わせてから、朝ごはんを作る。家族は私を含めて、2人。漫画家の母と私だけである。父は私が小さい頃に亡くなった。享年42歳らしい。父のことをよく覚えてない。だから、我が家の家計はそこそこ売れっ子漫画家のお母さんの収入だけ。
万が一その仕事がなくなったら、まあ家を売るしかない。
だから、日々の節約は欠かせない。
今回の朝ごはんだって、卵と白米とねぎだけだよ。調味料なんて、全く入れてない。だから、少し味が薄い。
それでも、この生活を約7年間やり続けてきたから、慣れたものだ。
そして、朝ごはんを食べたら、学校へ行く準備。
制服に着替えて、まだ寝ているお母さんを起こして、朝ごはんを食べさせて、私は歯磨きやら身支度を済ませ、朝日にあたるドアを開ける前に、ほんの危機感知をちょいとして、さあ出て行こう!!
朝駆ける空の下を!!
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