これはただの個人的な感慨なのですが、信仰というものについて、色々と考えさせられる作品でした。
神さまなんていない、と打ちひしがれた少女は、神の手と呼ばれる天才医師となった。しかしその背景には、彼女なりの努力が……というお話。 今や誰からも神のごとき存在として認められる人と、その彼女がただの人間であった時を知っている先輩との関係は、本人たち以外には誰も知らないささやかなもの。 けれど、人と人の関わりで生まれるそんな小さな思い出の積み重なりだけが持っている心地よい重みというものに、心を洗われるヒューマンドラマでした。