肆
木がふんだんに使われた校舎。
年季の入った濃い茶色が学校の歴史を表す。
生徒達は変わらず廊下を颯爽と歩いてる。
廊下の壁には走らないよう注意書きが貼られている。
教室の黒板側には日直の名前二人が書かれていた。
閉じている教室の扉をシャーッと開ける。
担任が教室に入って来た。
「はーい、みなさん席についてねー。えーっと、今日の日直は、っと……。」
生徒達は席に着いた。朝の会が始まった。淡々と素進んでいった。
そして、今日は新・進級生恒例の進級お祝いテスト。
玉穂達のクラスと半分が近くの
そのため、あまり嫌がる生徒はいない。玉穂はそのように感じた。
テストが終わる。午後には新年度に使う教科書や付属の学習教材の整理をした。
「あー。終わったー。じゃぁ、私たちは仕事だね」
「そうだね。今日は平日だし私も
「少しお客さんが来るくらいだから。なかなか、夜に
「いいな~。ねぇ、いつか玉ちゃんと伊久ちゃんのお店を交代してみない?冗談だけど」
「二人ともご飯メインのお店だから大変そうだなと思ったから、変わってあげたいとは思ったけど、本気でするには難しいよ。やっぱり二人は凄いよ」
「それじゃあ、今日は仕事前に玉の甘味処であんみつを食べてから働こうかな」
「いいよ。私が特製のあんみつを作ってあげる」
「わーい!玉ちゃんのあんみつ!」
伊久実とこむぎは仕事場へ行く前に玉穂の甘味処へ行くことになった。
伊久実の食堂は裏隣り。こむぎのお店は甘味処の左隣の隣のお店だ。しかし、仕事までの時間までにはあまりない。いつもどこかへ寄り道をして職場へ向かっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます