少し嫌な試合
さぁ...今日は初めての練習試合だ...
朝から気合を入れて1階に降りた。
「誠也!今日だね!」
希空が笑顔だった。
その時、テレビで河合さんが映っていた。
「詐欺に窃盗罪...」
「綺麗な人ほど裏の顔はすごいって言うし。」
優さんと母さんが話していた。
「...母さん、俺達の弁当。」
「はいよ。」
弁当を受け取りユニフォームに着替え家を出た。
試合会場が近かったので集合時間までには来れた。
「誠也おはよ。」
光司がストレッチをしていた。
「朝何時に来た?」
「集合確か9時だったから8時半には来たぞ。」
俺達は8時48分...
皆もそんな感じなのか...
皆と話していると顧問に呼ばれた。
「誠也、今日はルール確認兼ねて好きにプレイしろ。」
「分かりました。」
好きにプレイしろと言われても...
光司と一緒にストレッチを始めた。
「光司、今日好きにプレイしろって言われたんだけどさ、どうしたら良いと思う?」
「そうだな...とりあえずボールを持って相手ゴールに突っ込め。」
俺は守備が弱いから突っ込めばいいか。
数分後に試合が始まった。
開始と同時に俺にボールが回ってきた。
「行け誠也!」
ボールを持ったまま走った。
「誠也って...シュートもバケモノなのに走るスピードもバケモノだな。」
そしてそのままシュートした。
今日の結果は俺達の勝ちで4対1だった。
4点中2点は俺が決めた。
皆に胴上げをされた。
「誠也、すげぇよ!」
「初試合でめっちゃ活躍するやん!」
希空も途中から来た母さんと抱き合って喜んでいた。
家に帰ると母さん達がBBQの準備をしていた。
「誠也君、初試合おめでとう。」
優さんに頭を撫でられた。
これが...父さんって感覚...
「ありがとう。」
俺は少し笑顔になっていた。
「あ、誠也が笑ってる!」
「笑ってない。」
希空に言われすぐ真顔になった。
母さんも「誠也が笑うの久しぶりねぇ。」そういうので俺は着替えるために部屋に駆け込んだ。
「着替えてくる。」
恥ずかしくなって顔が赤くなっていた。
着替えて外に出るともうBBQを始めていた。
「お腹空いてたから先に始めたわよ。」
母がそう言い希空を見ると笑顔で肉を食べていた。
...俺は1つ気付いたことがある。
希空、家と学校で対応違いすぎないか?
俺は希空の笑顔で思い出した。
「...希空、少し良い?」
「うん。」
希空と玄関に向かった。
玄関で希空は頬を少し赤らめていた。
「何?」
「希空さ、学校と家で対応違いすぎない?」
思ったのと違ったのか希空は口を開けたままだ。
「え?」
「だかた、家と学校で対応が違うから、家も学校も同じ接し方にしてくれないか。」
そう言うと希空は頬を膨らませ玄関を出た。
「あ、希空。」
俺の方に顔を向け希空は笑顔で舌を出した。
「分かったよ。」
そう言い笑顔で庭に向かった。
希空の笑顔はクラスで1番...これより先はやめよう。
庭に行きBBQを続けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます