少し嫌な遭遇と喧嘩
昨日、サッカー勉強の後に河合さんからメールが来てそのまま寝るまで話した。
内容は...確認できない。
なぜなら、寝てる時にスマホを肘で割ってしまい壊してしまったからだ。
いつもなら頭の上に置いて寝ているが、昨日は寝落ちだったので充電も挿し忘れ、置き忘れ。
今日は職員会議があるそうで部活はない。
放課後、そのままケータイショップに行こう。
1階に降りると母が何故か怒っていた。
「母さんおはよう。」
「おはよう、ねぇ誠也お義父さんにコーヒー淹れたから早く飲んで仕事に行ってほしいって伝えてちょうだい。」
そう言うと母はカウンターに「ドンっ」とコーヒーカップを置いた。
「わ、分かった。」
相当怒っているのだろう。
母は普段優さんにブラックコーヒーは出さない。
砂糖2つ、ミルク1つ入れて出す。
だが今日のは完璧なブラック。
優さんに渡すか迷ったが仕方ない...
母の圧には勝てない。
「ゆ、優さんコーヒーどうぞ。」
「あぁ、ありがとう。」
優さんがコーヒーを飲んだ瞬間、全て吐き出した。
「陽子さん!俺はブラック飲めないこと知ってるでしょ?!」
そう母に近寄り言ったが母は無視。
「そうだ、誠也。」
「何?」
母はテーブルに2万円置いた。
「今日、母さん夜居ないから希空ちゃんと適当に食べて。」
そう言うと母は仕事に向かった。
その時、俺は手遅れだと思った。
母はいつも8時半に家を出る。
希空も2階の自室に居ない。
俺は思った。
「あっ寝坊したんだ。」
俺は1度椅子に座り時間を確認した。
8:49
うん、遅刻だ。
俺は朝食抜きで大急ぎで学校に向かった。
家から高校まで走れば10分。
1時限目開始が9時からだ。
なんとか間に合ってくれ。
そう思いながら大急ぎで走った。
こんな日に限って横断歩道が赤だ。
学校は目の前、これを渡れば間に合う!
そう思った瞬間、1時限目開始のチャイムが鳴り校門が閉まった。
完璧に詰んだ。
俺はその場に崩れた。
全て諦めゆっくり登校し、校舎に入ったのは9時19分、何なら1時限目サボればよかった...
そう考えながら生活指導の先生に説教され、教室に入った。
もう授業の半分が終わっていた。
「やっと来たね。」
希空が小声で言った。
「なんで先に行ったんだよ。」
「だってお母さんに聞こうか迷っててさ、でもお母さん怒ってて聞けない雰囲気だったから諦めた。」
諦めが早いのは本当の姉弟みたいだ。
1時限目が終わり休憩時間になった。
「よ、寝坊の誠也。」
「珍しいな。」
「昨日、知り合いからメール来てて、そのまま遅くまで会話してたから寝不足。」
2人は少し笑い次の準備をした。
放課後になり携帯ショップに向かった。
駅の隣にあるショップに入ろうとした。
「誠也...君?」
駅の入口に居た美女に声をかけられた。
「えっと...どちら様で...」
「私だよ、河合香菜。」
俺は驚きスマホを落とした。
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