ペースメーカー植込み術

 心房細動の方は、洞不全症候群といって、脈拍が遅くなる病気を持ち合わせていることがあります。心房細動が停止した際に洞結節が働くのが遅れ、心拍動が停止します。脳血流が低下しめまいを自覚し、重篤な場合は失神します。

 失神、痙攣、めまい、目の前暗黒感、息切れ、易疲労感などの症状、あるいは心不全の症状のある徐脈性不整脈(洞不全症候群、Ⅱ度〜Ⅲ度房室ブロックの疾患、徐脈性心房細動)は、原則としてペースメーカーの対象になります。

 ペースメーカー植込み術を実施する場合、日常生活の注意点と指導を行います。自己検脈(ペースメーカー手帳の設定と比べ、脈拍が極端に少ない場合や症状が出た場合は緊急に受診)、ペースメーカー植込み創部の保護と自己観察、植込み側の上肢の運動と可動域制限、電磁干渉の回避、ペースメーカーの交換時期、退院後の定期受診についてです。

 術後の看護計画には、モニターを装着し、ペーシングスパイクとそれにつづく心電図波形を観察すること、ペースメーカー作動不全や、合併症の有無、抗生物質などの薬剤の服薬指導、創部の状態の確認、動脈の触知(橈骨動脈、足背動脈の拍動を、術前と比較する)、血液検査のデータ確認があります。

 

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