第457話 浄化
ビスキュートはあまりにもあっさりと死んでしまった。もう息もしない。動きもしない。僕はビスキュートの手を頬に当てて、静かに泣いた。
僅かな思い出に浸りながら、僕は少しの時間ねむった。ありえない経験をいっぺんにした僕は、思った以上に疲れきっていた。
目を覚ますと涙は完全に乾いていた。ゴタゴタしていた頭の中も、図書館の本棚のようにきちんと整理されていた。そう、僕は次の行動にとりかからなくてはいけなかった。
父親の虐待で
「はあっ」
僕は気持ちを落ち着かせる為に、大きなため息をついた。胸のドキドキはおさまらない。おさまるわけがない。僕はビスキュートの上に覆いかぶさった。かわいい顔が目の前にある。僕は我慢できず、ビスキュートにずっとしたかったキスをした。
すごく柔らかい。ビスキュートの匂いがすごく近い。キスってこんなに気持ちがいいんだ。僕は我を忘れて舌をだし、ビスキュートの唇をさらに舐めまくった。
「はあ、はあ」
甘くておいしい。ビスキュートの粘膜は魅惑の味だった。一心不乱にキスをしていると、だんだん舌が痺れてくる感覚に襲われた。
「ぺっ!」
あぶない。僕は口の中の唾液をすべて床に吐き出した。ビスキュートの唾液の中にNゼノンがわずかに残っていたんだ。死にはしないにしても、どんな異変が起きるか分からない。
僕はキスもそこそこに、ビスキュートの服を脱がすことにした。
「ああ……」
目の前には、かわいい下着姿のビスキュート。心臓が飛び出しそうだ。そのぐらいドキドキしている。ビスキュートの裸。女の子の裸。すごくいやらしい。僕はラファエルさんに言われた通り、儀式にとりかかることにした。
ビスキュートの体のありとあらゆるところを舐める。それが浄化になる。髪も、首筋も、脇も、乳首も、腕も手も指も、お腹もおへそも、太腿もふくらはぎも、足の指も足の裏も忘れない。
「はあ、はあ、はあ!」
あとはパンツで隠れている部分だけ。ずっと見たくて仕方がなかった女の子のあの部分。僕は今からそれを見る。そして舐める。僕はビスキュートのやわらかい白いパンツに、震える手をかけた。
ズルリッ
「ああ……」
僕はビスキュートのあそこに顔を近づけてよく観察した。想像していた形とは少し違った。僕はその割れ目に鼻をくっつけて匂いを嗅いでみた。おしっこの匂い。臭いけど、それが興奮する。僕はそこを思いきり舐めた。しょっぱいけど甘いような不思議な味。
しゃああああ!
「んぐっ!?」
突然おしっこが勢いよく口の中に流れこんできた。僕はそれをこぼすことなく飲み続けた。興奮とともに心が救われる感覚になる。ビスキュートが喜んでいるように感じたんだ。
「はあ、はあ、はあ」
おしっこにもNゼノンの成分が溶け込んでいる可能性はすぐに気づいた。でも、僕はビスキュートのおしっこを飲むことをやめられなかった。死んでも構わない。そう思えるくらい強烈な味だった。脳がグラリと揺れた。
僕は唇についたおしっこを舐めながら、ビスキュートの顔を見てみた。少し笑顔のように見えた。父親による性的虐待。その穢れを浄化するために、僕はできるだけのことをした。これでビスキュートは本当にきれいになったのかな。
「ビスキュート……」
僕も裸になって、ビスキュートの小さな体を抱きしめた。冷たくて、かわいくて、気持ちよくて、幸せだった。
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