第378話 ゼロさん
この数日で、ちんこが切り取られた死体がラブホやネカフェで発見されるという異常事態が続発。警察が囮捜査で犯人逮捕を試みるが失敗。3人の犠牲者を出す。
『エルフリーナの仕業』
テレビでは報道されないものの、ネットにはその情報も拡散。にも関わらず、その後もエルフリーナに会いに来る命知らずは後を絶たなかった。
エチエチを持ち帰らせた男達に、エルフリーナ様の素晴らしさも同時に広めさせたからね。効果抜群♡
でも、スーパーダーリンでない限り、私と会った男達に待っているのは確実な死。だけなんだからね。
4P希望のバカ3人組
1,000人斬りのホスト
遊び人のプロサッカー選手
伝説のAV男優
風俗潜入調査のYouTuber
どれもスーパーダーリンではなかった。下手、ナルシスト、説教、だるいにも程があるっての。
そんな日が続いたある日の夜。ヴァルギナ宛てにメッセージが届いた。うんざりしかけていた私はエルフリーナの活動をお休みしようと思っていたので、そのメッセージを読まずに寝た。
夜中、よく見る悪夢で目が覚めた。母に殺される夢。週に2、3回は見る。
私は枕元のスマホを手に取り、満場エッチのページを開いてみた。するとそこには『ゼロ』という人からのメッセージが届いていた。
「なにこの人……」
顔が私の超タイプ。ごっくんなし、A舐めなし、中出しは希望? あはは。そうなんだ。
私はその後に書かれていたゼロさんのメッセージを読んで、何故か涙が出た。
『こんにちは。ゼロと言います。29歳の独身でございます。好きなものはソーセージとお風呂。ちんことソープが好きという意味ではありません。完全なるノンケです』
「なにこれ? ウケ狙い?」
『この度、貴女の事を知りたくてメッセージを送らせてもらいました。私が思いますに貴女は何かを心に抱えているように思うんです』
「何かを抱えてる? 私が?」
『私のSEXテクが貴女の何かにクリティカルヒットして心が温かくなってもらえたらいいなあと思っています。SEXを通して貴女の事をちゃんと知りたい。是非お会いしたいのです。どうかお願い致します。 エチエチ希望』
「真面目なのかバカなのか……あははっ……ぐすん」
私は明日、このゼロさんという人と会う事にした。いつも通りの返信をヴァルギナとして送った。本当はすぐにでも会って話してみたかったよ。
「ゼロさんかぁ。どんな人だろ♡」
この時の私は分かっていなかった。このゼロさんが、能力者狩りだという事を。
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