第366話 今日から私は!!
『す、すごっ!』
私はパウル様により悪魔の力を授けられた。その力を発動すると私の醜い見た目が超絶かわいくなった。もちろん立って歩くこともできるし、空を飛ぶこともできた。
「アンネマリー氏。とてつもなくプリティーですよ♡」
メルデス神父の私を見る目がやたらといやらしく感じた。さっきまでは絶対に女として見てなかったくせに。
「アンネマリー、能力をすべて把握できたのなら、述べてみよ」
もうこの人をジジイとは呼べない。私は自分の能力をパウル様に伝えた。
『はい。まず このキュートな見た目になれるでしょ。で、極限まで小さくなれちゃう。さらに唾液からドラッグも作れて、魔風でなんでも切り刻める。こんな感じでしょーか?』
「その通りだ。6月6日には能力者全員ここに集まってもらい、ディストピア創生の為の決起集会を行う。それまでは自由に行動するがよい」
『わっかりましたー♡』
「アンネマリーよ。その姿になっていられる時間は現時点では1日2時間程度。いずれは24時間になる。それまでは力を使うタイミングには十分気をつけなさい」
『了解でーす!』
姿を変える能力というのは
『にゃはっ♡』
輝く髪。綺麗な素肌。大きい胸。くびれたウエスト。ぷりぷりのお尻。すらりと伸びた美脚。正にこれこそが女の武器のフル装備。
女の魅力の全てを手に入れた♡
この私に欲望だけじゃないSEXをできる男なんているのかな? 下手なSEXをした男は速攻でちんこちょん切って殺す。
そして、この私を差し置いて愛を手に入れていると勘違いしているクソ女もドラッグで頭おかしくして殺す。SEXしながら死ぬなんて最高に無様。クソ女には
こんな感じで自分の変貌ぶりに浮かれながら今後のことを考えていると、メルデス神父から嬉しい申し出があった。
「アンネマリー氏、ちょっと待っててくれたら私の車で送りますよ。車椅子も畳めばトランクに入りますから」
『じゃあ、そうしてもらおうかな。車椅子はまだ必要だし、タクシー代も割と高かったし』
「じゃあ、その辺に座って待っていて下さい。パウル様と話してきますので」
メルデス神父はパウル様と奥の部屋に入っていった。本当にここに来てよかった。悪魔の力最高じゃん♡ エルリッヒさんと出会えたのってマジで奇跡だったわ。私は運がいい。
にしても、この名前。
『アンネマリー』
はっきり言って好きくない。姿も変わるんだし名前も変えよう。実は私ね、ずっと前から考えていた名前があるんだ。自分が嫌いすぎて。アンネマリーが嫌いすぎて。
『今日から私はエルフリーナ。この姿の時はアンネマリーなんかじゃないんだからッ!』
この最強、最エロのエルフリーナ様の前では男は理性を失い、女は子宮を失う。バカな男、ウザい女は、リーナスタイルで八つ裂きにしてやる。
こんな感じでこれからのことを考えてたら、数分でメルデス神父が戻ってきた。
「それじゃあ、行きましょうか」
『うん! よろしこ♡』
しかし、メルデス神父の優しさには裏があった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます