第345話 エロ戦闘力

 エルフリーナのエロスカウター。それは対象の『エロさ』を数値化できる闇のアイテム。


 しかも『能力者狩り』『パウル・ヴァッサーマンの敵』とロックオンされたゼロは、エルフリーナの求める数値をクリアできなければ即、攻撃対象となるのだが、エロ戦闘力27,000をクリアした先になにがあるのかは謎だ。


『なんでパウル様に歯向かってるのがゼロさんなんだろう? 困っちゃうな〜。じゃあ、早速だけど測定させてもらうね♡』


「こ、来いッ!!」

(俺のエロ戦闘力、どんなもんなんだ? 今、エロいことを考えた方が数値は上がるのか?)

 

 エルフリーナは照準をゼロにセットすると、静かにエロスカウター側面のスイッチを押した。


 ビッ!


 ピピピピピピピピピピピピ……!


 スクリーンの数値が勢いよく上がっていく!


『5,000突破……6,000突破……まだまだこの辺は一般人だよ〜♡』


「はああッ!」

(昨日のアイリッサのお尻を思い出すんだ! ふおおおっ!)


 ピピピピピピピピピピピピ……!


『12,000? セクシー男優レベルに到達。ゼロさんやるじゃん!』


「あはは。それは素直に喜んでいいのかな?」


 ピピピピピピピピピピピピ……!


 ゼロのエロ戦闘力は勢いが衰えることなく上昇を続ける。徐々にエルフリーナの表情にも焦りが滲み出てきた。


『ちょっ、えっ? 20,000!?22,000……23,000……24,000ッ! 嘘!? まだ勢いが……!』


「はああッ!!」

(昨日のみちのあかりんのヌード写真とアイリッサをコラージュ! 身勝手の極意だーッ!!)


 ズゴゴゴゴォォオッ!!



 男とは純粋に愚かな生き物。



『あっ、あんっ! 25,000……26,000……27,000……ああんッ! まだまだ上がるうっ!!』


「だあああ──────ッ!!」


 ドウンッ!!


『さ、30,000ッ!? ダ、ダメぇ────ッ! 壊れちゃう────ッ!』


 ビッ──────!!


 ボンッ!! ガッシャンッ!


『きゃ……っ!!』


「は、あはは。ど、どうやら私の勝ちのようだな!」

(久々にギンギンになっちまった!)


『ゼ、ゼロさん、あなた何者っ?』


 エルフリーナのゼロを見る好意の眼差しに、尊敬がプラスされた。

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