第312話 救助者
ゴリラーバッハの精神破壊攻撃は、マギラバにどうにもできない幻覚を見せていた。アイリッサの無限チェーンソー地獄に叩き落とされたマギラバの運命は?
ギャ──────ンッ!!
「ぷひひひひひひひひひひッ! 右足いっきますよー♡」
『や、やめっ……アイリッサッ! なんでなんだあああッ!?』
ガシッ!
「ぷひゃ! だ、誰だッ!?」
グイイイイッ!!
「ぶひゃあっ!! いててててッ!」
グゥッ!!
「あんたさぁ、私の愛するマギラバになにしてくれてんの?」
「てめー! 離せッ! ぷひぃ!」
「ダークマター……!」
ギュアアッッ!!
ボンッ!
ガッシャンッ!! ガラガラ……
「ああっ! わ、私のエンジェル・チェーンソーがっ! なにすん……」
「るせーよ!」
ドガッン!!
「ぶっひゃあっ!!」
ドサッ!!
「ザコが」
『ううっ。アイリッサ、やめ……てくれ……』
「ちょっ! 大丈夫? マギラバ♡」
『うえっ!? ミ、ミロッカ? な、なんでミロッカがぁっ!!』
「はあ……なんで助けに来てあげたのに怯えてんのよ。拘束、解いてあげるから」
ガシャン ガシャン!
『あ、ありがとう。お、俺は今、なにが起きているのか、まったく分からないんだ……』
「教えてあげてもいいよ」
『ミロッカ頼む! 教えてくれ!』
「じゃあ、私のおしっこ飲んで」
『ミロッカ、相変わらずだな……』
「冗談よ。ここはあのホラーバッハって奴がマギラバに見せている幻覚の中なのよ」
『ホラーバッハ? そ、そうか、思い出した。戦い中だったんだ! なるほど、そうだったのか!』
「で、あなたの愛する人。すなわち、手出しできない相手に残酷なことをされるって感じの幻覚を見せて、マギラバの精神を崩壊しようって魂胆だったようね」
「そ、それでアイリッサが……」
「ふん。マギラバの意識の奥深くに、私の存在がこびりついていたのが幸いしたようね。よかったねー」
『ミロッカ……』
「ここって性格が反転するのね。この幻覚の中ではこんなに優しいミロッカちゃんだもんね〜。自分でも驚くわ」
『な、なんにしても助かった。ありがとう』
「私はあなたを諦めてないから。絶対に結婚してもらう。毎日変態セックスしてもらう。分かった?」
『わ、分かったっ! じゃあ行くねッ!』
ギュンッ!!
「アイリッサねぇ、こんなぷひぷひ言ってる女のどこがいいんだかッ!」
ガシッ!!
「ぷひっ……!」
ドウンッ!!
ギュアアッッ!!
『ゴルッ!? なんだとッ!?』
ブラッディ・グレネードが炸裂して10秒経たずにマギラバはヒート・ダークマターと共に戻って来たっ!
『やってくれたな! アイリッサをおもちゃにしやがってッ!!』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴォッ!!
やはり、ネル・フィードはアイリッサを不当に扱われることが心底ムカつくようだ。
『そんなアホなッ! なぜ戻ってこれたんだッ? あ、ありえんッ!』
『俺の頭の中には最恐の女が住んでいるんでな。お前ご自慢のマインドハックもいたずらに俺を怒らせたに過ぎんぞッ!』
勝負の行方や如何に!?
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