第301話 惨烈のフリーフォール
バサァッ! バサァッ!
シュ──────ンッ!
「わ、私がっ? 制裁って、な、な、なによおおっ! わ、訳がっ、訳が分っかんないっ!! なんで飛んでんのっ!? ぎゃあああっ! た、助けてええっ!」
クソ女マリオンは恐怖で顔が引きつり、体は硬直。気を失う一歩手前だ。
「さあっ! もうすぐ海の上空に着きますよ。マリオンさん!」
「お願い……なんなの? 殺さないで……私がなにを……」
バサァッ! バサァッ!
「12年前のことですからね。あなたが忘れていても無理はない。でも、僕は忘れない。僕の怒りは消えはしない」
「助け……」
シュウンッ!
グロビラ湾の上空1,000メートル。なんと美しい景色だ。ここで僕はこのクソ女に制裁を与える。
「マリオンさん。起きてくださいよ。着きましたよ」
気を失っていたマリオンが目を覚ました。再び恐怖する姿が、実にオモシロイ。
ビューウウウウッ!
頬を撫でる潮風がとても爽やかだ。
「う……あああ! うわあーっ! やめてっ! なにっ? やめてーっ!」
「あなたは僕の愛するエルザさんの死を侮辱した。覚えていますか?」
さあ、答えろ。答えてみろ。
「し、知らないっ! 侮辱なんてしてないもんっ! そんなの知らないっ! 嘘だーっ!!」
泣き叫ぶマリオンを見ながら、僕は顔を
「ああ、歯が痛い、疼くんですよねぇ、奥歯がシクシクと……」
「……え?」
「マリオンさん、あなたちゃんと覚えてるんじゃないですか。エルザさんを侮辱したことを……」
「あっ、あれはっ、その場のノリでぇっ! ほ、本心な訳ないしっ!」
痛い。
歯の痛みが治まらない。僕は上空1,000メートルでクソ女マリオンを抱える腕を離してやった。
パッ!
「ちょっ! うっぎゃあああぁあああああぁ……!!」
ガシッ!! ブチブチッ!
「あうあ、あうあ、お、おえっ! ぐあぁ……」
「分かってないなぁ、マリオンさん。今は悲鳴よりも誠実な懺悔が必要な時間なんですよ」
バサァッ!! ギュンッ!
僕はクソ女マリオンが海面に叩きつけられる直前で髪を掴んで上昇。再び、1,000メートルの上空に戻ってきた。
バサァッ! バサァッ!
「あ、あ、謝るから……も、もう、やめてぇ、やめてぇ……」
「いつやめるかは僕が決める。次で海面に叩きつけられて死ぬか、10回目か、100回目か、それはお前には分からない」
「な、に、それえっ……?」
クソ女マリオンの顔が一瞬で絶望に染まる。よく見ればベージュのワイドパンツの股間部分がビッショリ濡れている。漏らしやがった。汚ねぇったらありゃしない。
「マリオンさん。死刑囚は自分がいつ死刑になるか分からない。それと同じ経験をあなたも味わうんです」
パッ!
「きゃあああああぁぁぁああっ!!」
ガシッ!! ブチブチッ!!
「あがっ……」
バサァッ!! ギュン!!
その後、13回目のフリーフォールで、泡を吹いて完全に意識が崩壊したマリオンを、そのまま自宅に持ち帰ることにした。そして、自室で生きたまま、バジリスクに内臓を喰わせてやった。
ガタンゴトンッ!
ガタンゴトンッ!
ガタンゴトンッ!
グシャアッ!!
深夜、僕はその遺体を線路に置いた。それを勢いよく貨物列車が轢き潰していった。その光景はあまりにも痛快だった。
帰宅した僕は、かなり久しぶりにエルザさんの内臓の匂いと味を思い出しながらオナニーをした。
「はあっ、はあっ、エルザさん、愛しています。あいつらは全員、エルザさんの痛みを知らなくてはいけないん……だ……」
僕はさらに、エルザさんを侮辱した4人をマリオン同様に地獄へ突き落としていった。
その後も、バジリスクは餌を欲しがった。僕は仕事の行き帰り、クソ女がいないか目を光らせ、該当する者を拉致した。
フリーフォールはエルザさんを侮辱したクズにしかやらなかった。まあ、時間がかかって仕方がないのでね。
ブシャア! もぐもぐっ!
バジリスクが満足すれば、とりあえずはそれでいい。この世からクズは消す。しかし、バジリスクは女の内臓しか食べたがらない。困ったものだ。
6月6日。ディストピア創生。そうなれば、パウル様に歯向かうものは男だろうが子供だろうがクズとみなし、全員殺すッ!
エルザさんのいない、腹立たしいこの世界はついに、生まれ変わるッ!
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