第122話 悲劇
3人でエクレアに攻撃を仕掛け、美咲に藤花を回復させる。斬咲が崩れ落ちた今、ブラック・ナイチンゲールの勝利はすぐそこに見えているッ!
皆、そう確信していた。
「
シュゴオオオオオッ!!
「ブラックマンバッ!!」
『ギッシャアアアッ!!』
『そんなもの効くかぁっ!
ドッガァ──────ンッ!!
ビリビリッ! バシュンッ!
イバラの氷撃、真珠のブラックマンバ、どちらも消え去った。
「なんて雷なのっ? 一撃で2つとも消されちゃったっ!」
「こうなったら、メデューサで縛り上げるっ!!」
ボボォンッ!
『シャアアッ!』
『シャアアッ!』
「いけえ──────っ!!」
ギュンッ! ギュアアッ!!
『ザコ蛇がぁっ!
ドンッ! ドンッ!
ドンッ! ドンッ!
ドォンッ!
『ギャウッ!!』『ギャウッ!』
『ギャアッ!』『ギャオッ!』
『ギャウンッ!』
ブシュウウウウゥッ!
メデューサが、雷の弾丸で全て撃ち抜かれたっ!
「と、届きもしないっ! なんて強力な雷撃っ……!」
『貴様ら全員deathあるのみだっ!』
そこへ隙をついた陣平が一撃を喰らわすッ!
「とうりゃあっ! 鬼ヤンマっ!!」
ギュルルルルルルルルッ!!
ドガッ!!
ガシイッ!!
『ジジィがぁーっ!!』
エクレアは陣平の高速前方回転
「相変わらず、なんちゅう反射神経じゃあっ!!」
『内臓爆破ぁーっ!!』
ドドオオォンッ!!
「ぐはあっ!! おわあっ!!」
鵺の重い一撃が、陣平の内臓を破壊するッ!
メリメリィッ! グシャアッ!
臓器の破裂音がしたのを陣平はハッキリと聞いた。それと同時に襲ってくる激痛っ!
「ぐぬう……がはっ!」
バタッ!
「じ、陣さぁんっ!!」
「陣ちゃんっ!!」
バオオウッ!!
その時っ!
美咲はミラージュを解き、藤花へ虹色の命の炎を送りこんでいたっ! みるみる青ざめていた藤花の顔色が赤らんでいく!
「もう少し……藤花さん、治って」
バオオウッ!
ざっ……!
『そこまでだッ! クソガキっ!!』
斬咲が意識を取り戻し、起き上がったっ!!
「あいつッ! まだ動けたのかッ!」
「美咲ッ! 逃げてぇーっ!!」
ザンッ!!
ブシャアッ!!
「えっ……?」
ボトッ!
ボトリッ!
美咲の両手は斬咲によって切断された。同時に虹色の命の炎は消えさった。
「美咲─────ッ!!」
「早く逃げて───っ!!」
「飛翔──────ッ!!」
ズッドォオオオーン!!
傷つき、倒れていた陣平がMAXスピードで美咲に向かって飛んだっ!!
ドォ─────ンッ!!
陣平の体当たりで斬咲は吹っ飛んだっ!!
「み、美咲ぃっ! 大丈夫じゃ! 今すぐ止血するッ!!」
「手が、手が取れちゃった! 痛いよーっ! エロジ……」
ズッビビビビッー!!
『
ズビシュウッン!!
ズボォアッ!!
バリバリィィイッ!!
ビビビビィッ─────!!
「み……美咲……」
エクレアの放った稲妻の矢は、美咲の胸を貫通。もう、陣平といえど手の施しようはなかった。
「美咲! お、おい、美咲っ! 美咲起きろ! 起きるんじゃ……!」
「エ……ロ……ジジ……ィ……」
「美咲ぃっ!! うわああーっ!!」
陣平はどうしていいのか分からず、大声を出して泣いた。
「泣いちゃ……だめ……」
「美咲っ! 美咲ッ───!!」
「かわい子ちゃんの……ペット……ならないで……早く……美咲に……会いに……来て……ね……」
「おおっ!! 分かったあっ!! すぐ行くッ! 待っとれぇっ!!」
「やっ……た……エロジ……ジ……好き……」
美咲は、大好きな陣平の腕の中で息を引き取った。
風原美咲 享年14
ズザッ……!
陣平は美咲を横たわらせると、大きく息を吸い込み、静かに立ち上がった。
『目障りなガキから殺してやったっ! これでもう誰も
陣平の顔が徐々に悲しみから怒りに変わる。
「貴様、地獄に行く準備はできとるか?」
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