第84話 機械仕掛けの神
その腐神の体長は180センチ程。昨日のライノマンと比べ、かなり小柄に見える。全身を戦車のような装甲で覆われてはいるが、細かく、素早い動きも可能な洗練されたフォルム。
右手の指先部分は銃口が並び、左手は黒く輝く噴射口が備わっている。所々に見える太さの異なるコード。強いて言えば、それが弱点に見えなくもない。
『ガガガッ! 赤い髪の女。その炎を斧にしてライノマンの頭をかち割ったらしいなぁ。他にも様々な武器に変化するってところだろうな。ガガッ!』
「ガラクタのくせに、鋭いじゃん」
「藤花、牙皇子が言ってじゃん。あのサイとの戦い、キリサキとかいう監視役がいたってさ」
「言ってたね」
「だから、私たちの武器はすべて把握済みってわけじゃない?」
「なるほどね」
「ふふ♡ 知ってるだけではどうしようもないってことを教えてあげちゃおうかしら♡」
『ガガッ! じゃあ、開戦といくか』
カチャッ!!
腐神
「来るぞお────ッ!!」
ボボォンッ!! ボボォンッ!!
陣平の声と同時に、全員 命の炎を身に纏うっ!
『喰らええぇ────ッ!!』
ダダダダダダダダダダダダダダダダ
ダダダダダダッ!!!!
魔亞苦・痛の右手の銃口からマンシンガンの様に光の弾丸が襲いかかるっ!!
「
シュボボオウッ!! ボウッ!!
ボボボボボウッ!! ボウッ!
シュウウウゥゥッ!!
イバラの両手から放たれた威力倍増の冷気が一気に弾丸を凍りつかせ消し去ったッ!
『氷の女。なかなかの冷気じゃないかっ! ガガッ!』
「でしょ? 次はあんたを凍らすよ」
『それは……ごめんだなあっ!』
ガチャッ!
再び、銃を構える魔亞苦・痛。
キュ───────ンッッ!!
銃口に赤い光が集中する!
『ガガッ! 喰らえ───ッ!!』
陣平がイバラの危機を察知ッ!
「レーザーじゃあっ! 避けろお──────ッ!!」
『遅いわああ────ッ!!』
ビィィィィ──────ッ!!
一直線にイバラに向かってレーザーが放たれたっ!!
「うああああ────ッ!!」
ビッシュウンッ!!
ビッッ!!
ボンッ!
ボンッ!
ボンッ!
ボボォンッ!!
ボンッ!!
ドッカア────ンッ!!!!
レーザーが停まっていた車5台を貫通し爆発炎上! 陣平の声のお陰で、イバラはレーザーを光速移動でかわすことができた。
「あ、あっぶなーっ!」
『ジジイに助けられたなぁ! 氷の女! んっ!? なんだ? ガガ?』
魔亞苦・痛はなにかに気づいた。
キュ─────ンッ!!
「ナノレベルッ!! 爆破あッ!!」
『ガガッ!? なんだとおっ!!』
ドドドドッ!!
ボボボボボォンッ!!
ドカァ─────ンッ!!
「どうじゃっ!! ぶっ壊れたか?」
ブウウウウンッ! ブウウンッ!!
魔亞苦・痛は、青白い光の球体に包まれていたッ!
『ナノレベル爆破か。ライノマンに効かなかったものが俺に効くと思ったのか?』
「その光はバリアかっ!?」
『まあ、そんなものだ』
ブウウウウンッ! ブウウンッ!
『こんなものなくてもあの程度の爆破、この魔鉄のボディーには通用しなかっただろうが、念には念をというやつだ。ガガガッ!』
ブゥゥゥン……
スチャッ!
魔亞苦・痛はバリアを消し、左腕の噴射口を陣平に向けたっ!
「それはなんじゃっ!?」
『死に損ないのジジイ。おとなしく死んでおけば楽だったものを。今日は確実にあの世に送ってやるッ!』
「いやじゃっ!!」
『駄々っ子かっ!!』
謎の噴射口が唸りをあげるッ!
ギュオオオオオッ! ボボォンッ!
『死ねっ!
ズッドォォ──────ンッ!!
バオウッ!!
ゴオオオオオオッ!!
烈火の渦が陣平に襲いかかる!
「凄い風圧と熱ーッ!」
「陣ちゃんッ! 逃げてーっ!!」
「エロジジイ────ッ!!」
その場の全員が踏んばらなければ遠くにふき飛ばされそうな風圧。さらに命の炎なしでは大火傷してしまう程の熱波ッ!
「ひ、飛翔ぉっ!!」
ズギュンッッ!!
陣平は急いで上空へッ!!
『無駄だあっ! ジジイッ!!』
ギュルンッ! ボォォォオウッ!!
魔炎嵐撃は直角に曲がり、上空の陣平を捉えた!
ギュルギュルルルッ!!
バオオオオオォォウッ!!
「ぬおおおっ!! ぐあああっ!!」
全身を捻られるような痛みが陣平を襲う。命の炎もかき消される寸前。このままでは焼死してしまう!
「
ブアオッ! ボボォンッ!!
ゴオオオオオオッウッ!!
ゴオオオオオオ───ッ!!
バシュウ─────ッ!!
イバラの放った猛吹雪が陣平を覆い尽くしていた魔炎をかき消したッ!
「ぐぬ……がっ……!」
それなりのダメージを負った陣平が、半分意識を失った状態で落下してくるッ!
「陣さんッッ!!」
イバラが助けに向かおうとした、その瞬間ッ!!
ビィィ───────ッッ!!
ズギャアア────ンッ!!
ブシャアッッ!!
「うっぎゃあああ───っ!!」
魔亞苦・痛のレーザーがイバラの
『ガガガッ! 最高っ────!!」
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