第45話 自己紹介

「じゃあ、私からーっ!」


 天使イバラが、先陣を切って自己紹介を始めた。


「改めまして、天使イバラです。髪色の能力は光速移動。移動距離は20メートル。直線的にしか動けないんだよね。でも、光速打撃ビームストライクは破壊力抜群だから!」


「ビムスト、かっこいいわね♡」


「1回使うと30秒インターバルが必要だから、連続ではできないんだよねー」


「そうなんじゃな」


「ちなみに手を繋いでたりすると、私も一緒に光速移動できちゃうの?」


「美咲で試してみたら、5メートルぐらい? そんなもんだった」


「なるほどねえ」


「そして、私の命の炎ねっ!」


 ボウッッ!


 イバラが、右手に青い命の炎を出し、静かに揺らす。


「この炎はブリザード、冷凍、燃焼、切り替え自由。近距離、遠距離、どちらにも対応できる」


「イバラちゃん。昨日のこと、話しておいた方がいいじゃない?」


 イバラは藤花の目を見て頷いた。


「実はね、昨日の夜、私と藤花は腐神と一戦交えたの」


「そ、そうだったのかいっ!?」


 アンティキティラは目を丸くした。


「イバラっち。腐神の実力の程は? 教えて」


「うん! 激しく気になる!」


「その腐神、私と同じ氷使いだったの。なんとか勝てたけど、実力は完全にあっちが上だった……」


「そ、そんなに強いのぉ?」


「うん。戦術、連携、それが本当に重要になってくると思う」


「2人とも本当に無事でよかったですよ。既に1体倒してたなんて……」


「でも、腐神はまだ増えますよね?」


 安堵のアンティキティラに対し、藤花の放った一言。一気に緊張感が高まる。


「クロちゃんの言う様に増える可能性があるのならば、早めに叩かんといかんのう……」


「激しく同意……」


 陣平が、胡座あぐらから正座になる。


「次はワシ、甲賀陣平じゃ。能力は飛翔。黄色の命の炎の特性はナノレベル。微細な命の炎を、敵の周囲に設置できる。対象が動けば、反応して爆発する。ワシの意志で爆破も可能じゃ」


「大きさは、ナノレベルからバランスボールぐらいまで変えられるんですよね?」


「おお、クロちゃん覚えてたか。その通り。掌から火の玉を発射することもできるぞ! バキューンてな」


「かっこいい♡ マシンガンみたいに連射もできるのぉ?」


「火の玉が小さい程、早い連射ができるが、威力は落ちそうじゃなぁ」


「そうなのねっ! よーし! じゃあ、お次は私いっちゃおうかしら♡」


「お願いします!」

(西岡さんの能力と命の炎。一体なんなの? ドキドキ♡)

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