第35話 重い言葉
こうして、藤花の髪色の能力『天才』と、紫の
その2つが無事に判明した。
その能力のおかげで陣平から授かった『
「んで? 今日は4時に美咲ちゃんのおうちに集まるんじゃろ? 携帯にメールがきとったぞ!」
「どう考えてもあの腐神とまともに太刀打ちできるのは私たちブラック・ナイチンゲールだけだしね。顔合わせと今後の方針の確認でしょ!」
「なるほどのう。にしても4時とはまた中途半端な時間じゃのう」
「『西岡さん』のパートが3時までだからじゃない?」
「西岡さん? 話には聞いておるが、今日はじめて会うのう。熟女も好きじゃが、かわいいのか?」
「あはは。かわいいよお! 陣さんの好みなんじゃないっ?」
「イバラちゃんやクロちゃんよりも、かわいいのか?」
「あたりまえじゃん! ダイナマイトボディーの色気ムンムンだよ♡」
「西岡さん、早く会いたいのう♡」
(ダイナマイトボディー? ふおおおっ! なんだか久しぶりに股間が熱く……)
時刻はまだ昼過ぎ。藤花はさらに陣平に奥義を見せてもらっていた。
「陣平さんっ! 武道とはこんなにも奥が深いんですね!」
「そうじゃよ。突きつめたらキリがなくてのう。しつこいようじゃが、寝技はいらんか?」
「はい。腐神に寝技をかける気はしませんよぉ。本当に不気味なので」
「ふわぁ。昨日は寝た気がしなかったから眠い……ちょこっと寝るね。腐神がでたらすぐに起こして……」
睡眠不足のイバラは、本堂の片隅で座布団を枕にして数秒で寝てしまった。
「イバラちゃん寝てしまったのう。寝顔もかわいいわい♡」
「昨日の夜、腐神の襲撃にイバラちゃんが1人で立ち向かってくれたんです。私は何もできなくて。そうとう疲れたと思います。心身ともに」
「腐神か。この力を持ってしてもそこまで精神を削られるか……」
「ヘタをしたら私たちの方がやられていました。イバラちゃんが機転をきかせてくれたおかげで助かったんです」
「そうか。この子は強い子じゃ。パッと見はな」
「えっ? パッと見は?」
「そうじゃ。ワシには分かるんじゃ。この子の弱さが……」
「そ、そうですか?」
(私には全く分からないけど……)
「誰にでも弱さはある。それに飲み込まれない精神力を身につけんと、本当に強くなったとは言えん!」
「はいっ!」
(さすが武道の達人の言葉。重たいな。よし! 私も強くならなきゃ!)
「……今なら、イバラちゃんの」
「な、なんですか?」
「お尻、触ってもバレんかのぅ♡」
「バレます。やめてあげて下さい」
(やっぱりこの人、軽すぎる……!)
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