「鼻毛」と「仲間」

 う~ん。仲間と言うか、同類の方が近いだろうか……。


 最近思ったことは、私を含めて複雑で大変で貧乏な家庭で育った人が、世に中にたくさんいるのだなということ。


 私は、人に言ってはいけない家庭事情……というか、言えないことがあまりにも多くて、隠さなくてはならないのだと思って育ったし、そういう家庭環境で育った子供というのは、よっぽどのタイミングではないと自ら話すことが出来ないと思う。


 今では、SNSにしても、それが例えばフィクションの小説だったとしても、発信できる場所がある。

 

 家庭の困窮、子供の虐待などテレビなどで取り上げてくれるからこそ、深刻な問題として注目してくれるが、実際、そんな家庭で育った子供達が堂々と話をできるはずもないのだ。


 ぜんぜん良い話ではないけれど、世の中には、私が考えてもみないほど過酷な家庭で育った人がいたりするけれど、どん底だったからこそ今は頑張っているというようなエピソードを見たり読んだりすると、勝手に仲間意識が生まれてしまって安心したりするのだ。


 もうおばさんだけど、幼い頃の辛い思い出は、何ひとつ拭い去ることなど出来ない。


 過去の出来事――として、これからもインプットされたまま生きて、そして死んでゆくしかないのだ。


 だから、世の中のそんな大変な思いをした、あるいは思いをしているかもしれない仲間達よ、絶対に一人きりじゃないからね! 


 明日からも頑張らないで頑張っていきましょ。

 

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