「鼻毛」と「猫」
私は愛猫家である。
元々は犬派だった。
(どうでもいいが、○〇派と聞くと、政治家の派閥が浮かぶのは私だけ?)
幼い頃に犬を飼っていたので、そのせいもあるだろう。
私が東京で暮らしていた頃に、北海道の実家では保護猫を二匹飼い始めた。
野良出身ではあるが毛足の長い上品な猫だった。
隣に住んでいたおばあちゃんのところに頻繁にやって来る野良猫が赤ちゃんを産んだということで、それならと我が家に迎えたらしい。
実家に帰省した際に初対面となったミミのあまりの可愛いさに、高校を卒業してから寄り付くことのなかった実家に戻ってもいいとさえ思えた(結構本気だった笑)
その後、放し飼いをしていた結果ミミは子供を産んだ。
一匹を実家に残し、他の子達は農家さんに引き取られたそうだ。
オスだった子供はチロと名付けられた。
愛情の欠片さえないと思えることがあった母親は、実は大の猫好きで、猫を飼うのは私が高校生になってからと、以来2回目のことだ。
ちなみに、過去に飼っていた犬の名前がミミで、高校生の時に飼った猫の名前がチロだった。ミミの由来はわからないが、チロの猫の由来は父曰く、「白いから」だそうだ。普通なら「白いからシロ」となりそうなものだけれど、私が推測するには訛りがひどすぎてチロに至ったのではないだろうか。
父が「シロ」と発音しても「チロ」又は「ツロ」と聞こえるからだ。
もしかしたら、父本人は「シロ」と言っているつもりなのかもしれない……。
父は北海道出身にも関わらずがっつり東北弁のイントネーションでしか話せない人で、初対面の人の中には「何を言っているかわからない」と大笑いしてくれる人もいた。
そんな父は、現在施設に入居しているため、実家を離れる際に我が家でミミを飼うことになったのだけれど、私達家族に見守られて17歳(猫年齢だとかなり高齢)で天国へ旅立った。
そして二年前、ミミの猫ロス――を乗り越えた私達家族のもとにマンチカンの女の子「ナナ」がやって来た。
家族会議で決めた名前である。
ナナがいる毎日は幸せだ。
飼う時に猫ちゃんのお世話をするという約束を子供達としたはずだが、ほぼ私がお世話をしている。どーゆーこと?
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